速記用に英字二列の30%ロープロファイルキーボードを自作した
はじめに
今回は二段圧縮を使った英字二列のロープロファイルキーボードを作りました
英字二列というのは、キーボードは本来
Q, W, E, T, ...…
A, S, D, P, ...…
Z, X, C, V, ...…
とアルファベットに三列使っていますが、今回のキーボードにはそれが二列しかないということです
極端に少ないキー数ですが、矢印や数字にしか基本的にレイヤーを使わないので実質40%キーボードみたいな操作感です
元々はメジロ式速記のために作り始めたのですが、普通にキーボードとしても使いやすかったので紹介します
(メジロ式はこちら↓)
それでは完成品をご覧ください
名前は「Mejiro31」としています
ハードの特徴
全31キー左右対称
格子配列
ロープロファイル
RP2040(PCBA)
Type-C
3Dプリントケース
基板
まず、このキーボードの基板はJLCPCBで発注しました
基板に関して、使用したマイコンはRP2040です
JLCPCBのPCB組み立てというサービスでは、LCSCのパーツを選んで実装してもらえます
なので基本的に組み立て時にははんだ付け要らずです
LCSCに在庫があったのはMXのソケットだけだったのでChocのソケットは自分ではんだ付けする必要があります
親指の2uのキーにはGateron low-profileのスタビライザーを付けています
他社製ですがLofreeなどのChoc v2のキースイッチも互換性があります
ケース
ケースは全て3Dプリント製です
トッププレートからは直接壁が伸びていて他のプレートの側面部分を隠しています
また、トッププレートの真ん中にあるメジロ式アイコンは、灰色のアイコンパーツをアイコンの形の穴にはめ込むことで実現しています
マスキングテープは心配で貼っていますがもしかしたら必要なかったかもです
フォームプレートは、基板裏の実装パーツを覆うように窪んだ形になっています
このフォームも3Dプリント製で、
eSUN TPU-LWというフィラメントを使っています
https://www.esun3d.com/ja/etpu-lw-product/
キーの振動は全てこのフォームを通して机に伝わり静音化されています
ボトムプレートは、キーボードの最底面なのでネジ穴やResetボタンとBootボタンの穴など、あまり見られたくない部分が集まっています
また、裏に貼る滑り止めが剥がれないように専用でくぼませています
ジャストフィットで気持ちがいいですね
これらの3Dプリントパーツは全てBambu A1で印刷しています
フォーム以外のパーツは全てPLA-Matteという種類のフィラメントを使っています
ソフトの特徴
QMKファームウェア(有線)
VIA対応
ステノ用出力可能
代替レイアウト
Mejiro31のファームウェアはQMKを使用しています
VIAにも対応しています
レイヤー
レイヤーは4つあり、それぞれこんな感じです
これらのうちGEMINIを除いた3つのレイヤーで、一般的なキーボードに備わっているほとんどのキーを押すことができます
QWERTYレイヤーは普通のキーボードのレイヤーです
二段圧縮を使っているので見かけ上はものすごく少ないキー数に見えますが、実質的には45キーくらいをレイヤーシフトなしで打てます
また、SpaceキーとEnterキーは長押しでShiftキーになります
アルファベットを打つ手と逆手でシフトするようにすれば、疲労が削減されるかもしれません
真ん中のLayerキーの単打でGEMINIレイヤーへ、長押しの間はNUMBERレイヤーへ移動します
GEMINIレイヤーはステノ用のレイヤーです
ploverアプリだけが認識できる専用のプロトコルが出力されます
これにより、PC側でploverをオンオフしなくても簡単にメジロ式入力とキーボード入力を切り替えられます
真ん中のLayerキーの単打でQWERTYレイヤーへ、長押しの間はNUMBERレイヤーへ移動します
NUMBERレイヤーは、「左側にテンキー・右側にカーソルキー」のような構成になっています
ちなみに、モディファイアキーの中で唯一Winキーだけはこのレイヤーにあります
※「変換・無変換」キーが用意されているので、PC側の設定はJISにする必要があります
ここでは、
変換→IME on
無変換→IME off
という挙動を想定していますので、そのようにPC側で設定する必要があります
(Mac・iOSでは「英数・かな」キーとして動作します)
紫色の「代替キー」は、後述の代替レイアウトのオンオフを切り替えるトグルスイッチです
パスワード入力時など一時的にQWERTYを使いたい時などに使います
青色のFnキーの長押しの間はFUNCTIONレイヤーに移動します
FUNCTIONレイヤーには、F1…キーやメディアキーが割り当たっています
紫色の「JIS/USキー」はJIS×US変換のオンオフのトグルスイッチです
デフォルトではオンになっていて、JIS設定のPCでも画像通りのUS配列で入力できます
US設定のPCにつないで使う場合はこれをオフにする必要があります
代替レイアウト
Mejiro31は、Dvorakや大西配列のような代替レイアウトをキーボードに内蔵することができます
キーボード内蔵なので、スマホでもあなたの配列が使えます
しかもそれは、「日本語を打つときだけ○○配列にしたい」みたいなことさえもできます
より詳しく言うと、IMEのオンオフそれぞれのキーが押されたときに、勝手にその配列に切り替えることができるのです
また、Ctrl+Cのような、ショートカットを打つときは一時的に勝手にQWERTYに戻るようになっています
なので、ショートカットを新配列で覚え直す必要はありません
ただ、内蔵したい配列はファームウェアに直接定義する必要があります
一応、有名どころの配列はすでに用意してありますが、もしリクエストがあれば教えてください
Mejiro31には代替レイアウトを内蔵できるのですが、主要なレイアウトは事前に用意しておきました。
— じーびす/ʐiːbɪs/ (@jeebis_iox) January 12, 2026
以下対応配列(JIS)↓
- Dvorak
- Colemak
- Colemak Mod DH
- Workman
- Graphite
- Eucalyn
- Tomisuke
- Astarte
- 大西配列
配列のリクエスト募集中です。
最後に
これまで紹介してきたように、Mejiro31は31キーという極めて少ないキー数でありながら、キーボードとしても多機能な、
そして何よりも"おしゃれ"なキーボードです
(IKEA効果かもしれませんが、やはり自分で作ったキーボードは世界一おしゃれです)
ちなみにこちらのキーボード、今販売準備中です
まだ販売リンクはありませんが、販売開始時にはXで告知します
是非フォローしてお待ちください
最後に、けっこう頑張って作ったこだわりのキーボードなので、もし気に入っていただけたらこの記事をスキしてくれると嬉しいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!



30%!凄い。そして美しいですね。。
ありがとうございます! Mejiro31は一般的な30%キーボードと比べても、使いやすさが段違いです