タイ少女の人身取引事件、仲介役のタイ人女を逮捕 実態解明へ
東京都内のマッサージ店で当時12歳のタイ国籍の少女が違法に働かされていた事件で、警視庁保安課は15日、同国籍のプンシリパンヤー・パカポーン容疑者(38)=東京都練馬区=を児童福祉法違反の疑いで逮捕したと発表した。同容疑者が仲介役としてマッサージ店を紹介したとみており、国際的な人身取引の実態解明を進める。
逮捕容疑は2025年6月ごろ、従業員として雇い入れた少女が18歳未満にもかかわらず、年齢確認に必要な方法を尽くさないで東京都文京区の個室マッサージ店で、男性客を相手にわいせつな行為をさせた疑い。「私はもう店をやめているので関係ない」と否認しているという。
警視庁によると同容疑者は30〜40人のタイ国籍の女性を同店に紹介していたとみられる。SNSを通じて女性を募集していたという。少女の母親からは昨年6月中旬、同容疑者にSNSを通じてマッサージ店で働きたい旨の連絡があった。
少女は昨年6月、母親とともに15日間の短期滞在の在留資格で来日した。来日当日、母親に店舗へ連れて行かれ、そのまま勤務し始めた。少女は男性客ら約60人を相手に性的なサービスをさせられ、売上金約60万円の一部は母親の関係者の口座に送金されていた。
捜査関係者によると、プンシリパンヤー容疑者は同店に勤めていたことがあり、現場を仕切る立場だった。現在は墨田区で別のタイ式マッサージ店を経営している。警視庁は同容疑者と少女の母親とのやりとりを調べるとともに、タイにも別の仲介役がいる可能性を視野に捜査を進める。
同庁は14日、墨田区のマッサージ店を関係先として同法違反の疑いで家宅捜索しタブレット端末などを押収した。
少女は昨年9月に東京出入国在留管理局を訪れ、保護された後、同12月にタイへ帰国した。母親は台湾で身柄を拘束されて昨年12月にタイに移送され、タイ警察が人身取引の疑いで逮捕した。