SBI「第4のメガバンク構想」から筑邦銀行が離脱…残った地銀9行の選択は正しいのか?
群馬銀・福井銀らは?地銀生き残り策の最新動向
「金利ある世界」による利ざや改善により足元で多くの地銀の業績は好調であるが、(1)人口減少や過疎化による地元市場の縮小、(2)異業種の進出やデジタル化の進展による地銀離れ、といったより根本的な問題は解決してない。 「金利ある世界」では、預金獲得と貸出増強において、「規模の経済」を得るための合従連衡は、今まで以上に有効な選択肢になる。「第4のメガバンク構想」もその流れの中にある。 政府・金融当局によるバックアップも万全だ。地銀同士の統合・合併などを独占禁止法の適用除外とする特例法が、2020年11月に施行されており、2030年11月までの適用除外の期間中は、県内同士の合併も円滑に認められている。 さらに、2025年12月に金融庁より公表された「地域金融力強化プラン」では、政府による補助金支給である「資金交付制度」の申請期限を2031年3月末までの5年間延長するとともに、地銀などが経営統合時に活用できる補助金の上限を、現行の30億円から50億円に引き上げるなどとしている。 実際に、全国各地で地銀の合従連衡は続いている。2025年1月には、「青森みちのく銀行」、「あいち銀行」が誕生。同年4月には、第四北越FGと群馬銀行の経営統合が発表された。2026年1月には、「八十二長野銀行」が誕生し、同年5月には福井銀行と福邦銀行が合併予定である。2027年1月には、「フィデア銀行」が誕生予定だ。 資本コスト、株価向上、ガバナンスを重視する国内外のアクティビストによる地銀への投資の動きも活発化するなか、人口減少とデジタル化に加え、「金利ある世界」の到来などを見据え、地銀「一県一行」時代やメガ地銀化に向けて、地銀再編の動きはこの先もさらに続くことになる。 SBIグループが主導する「第4のメガバンク構想」も、参加9行だけでなく、地域の2番手、3番手が多い第二地方銀行などでは、引き続き選択肢の1つとなろう。
執筆:マリブジャパン 代表取締役 高橋克英