「中道結集」で対抗、立憲と新党結成へ 公明生き残りへ大きな賭け
通常国会冒頭での衆院解散が迫るなか、政界再編につながる可能性がある動きが急展開した。立憲民主、公明両党は、保守色の強い高市早苗政権に対抗できる「中道勢力」の結集に向けて新党結成を目指す。限られた時間のなかで、実動部隊となる地方組織の理解を得て、共闘態勢を整えることが課題となる。
公明は昨年10月、自民党の裏金問題への対応の不十分さなどを理由に、連立政権から離脱。野党として「中道改革勢力の軸になる」と訴えた。自民との選挙協力は白紙になったが、次の衆院選は新年度予算成立後の4月以降と見込み、選挙準備は進んでいなかった。
想定外の「超短期決戦」に、党内には「もう時間がない」(幹部)と焦りが広がった。
14日午後、公明の支持母体・創価学会の各地域の幹部が東京都内に集まり、約1時間かけて衆院選に向けた立憲との連携などについて協議した。その後、公明の斉藤鉄夫代表らも加わり、一部の創価学会幹部と話し合いを続けた。
立憲は、公明の連立離脱直後から「中道結集」を掲げて、公明に秋波を送り続けていた。しかし、自民と一定の関係を保ち、将来的な連立復活の余地を残しておきたい公明は、両にらみの姿勢を続けた。
公明ではしだいに、「政治とカネ」の問題に後ろ向きな姿勢、保守色の強い安全保障政策や外国人政策の規制強化、拙速な衆院議員定数削減などを推し進めようとする高市政権への反発が強まった。そこに9日、高市首相が通常国会冒頭での衆院解散を検討しているとの報道が飛び込んできた。
立憲との連携への傾斜が始まった。関係者によると、立憲は連携強化を加速させようと、公明現職がいる4小選挙区への立憲候補の擁立見送りや、比例区候補者が同じ政治団体に結集する「統一名簿方式」、新党結成を公明に提示した。
公明は「超短期決戦」と、縮小する組織力で単独で戦える範囲を踏まえた窮余の策として、小選挙区からの撤退や擁立絞り込みを検討していた。しかし、最終的には高市政権への対抗勢力を打ち立てるため、一気に新党結成にかじを切った。いずれも党勢回復の展望が描けない厳しい状況で、生き残りをかけた大きな賭けに出た形だ。
両党の一部議員は1994~97年の3年間、新進党として活動を共にしている。政策の親和性に加え、公明の支持母体・創価学会と立憲を支援する連合も一定の関係がある。ただ、これまで与党と野党で対立してきたしこりを一気に解消するのは容易ではない。
公明は24年衆院選で独自候補を11選挙区に擁立したが、当選したのは4人だけ。石井啓一代表(当時)が落選するなど党勢衰退が鮮明になった。党勢のバロメーターとなる比例得票は、05年衆院選の899万票をピークに24年は596万票まで落ち込んだ。
公明党のあゆみ
1964年 公明党結党
94年 党分裂、一部が新進党結党に参加
98年 公明党を再結成
99年 自自公連立政権が誕生
00年 公明党として初の衆院選。小選挙区で7人、比例区で24人当選
03年 自公連立政権が誕生
05年 衆院比例区で過去最多の899万票
09年 自民とともに下野、小選挙区で全員落選
12年 自公が政権復帰
23年 創価学会の池田大作名誉会長死去
24年 衆院選で少数与党に。小選挙区で4人、比例区で20人当選。比例区は過去最低の596万票
25年 連立政権から離脱。高市早苗政権発足
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