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鈴木幹事長も「何も聞いていない」

読売新聞の政治部記者のひとりは、得意げにこう語る。

「日程の詳細は別として、解散については100%の自信がある。去年のことがあるからね」

ここで言う「去年のこと」とは、昨年7月23日に同紙が石破茂首相(当時)の「退任」を特ダネとして報じ、号外まで出したものの、結果的に「誤報」となったことを指す。石破氏はすぐに退任せず9月まで政権を運営し、その後の総裁選で高市氏が首相の座に就いた。

その後、読売新聞は昨年9月3日、《進退、揺れ動く首相……石破氏が虚偽説明 読売『退陣』報道を検証》と題した記事を掲載し、「報道を受けて翻意した可能性がある」という釈明に追い込まれた。今回の高市首相による解散報道は、同紙にとって「背水の陣」ともいえる特ダネなのだという。

自民党幹部のB氏を直撃すると、

「高市首相から『解散総選挙はいつごろがいいのか』という言葉は聞いたことはあるが、具体的な話は知らなかった。あのようなスクープが出るとは全くの想定外だ。鈴木俊一幹事長も『何も聞いていない』と憤っている」

と明かした。また、連立を組んでいる日本維新の会の幹部も「解散など全く聞いていない。何のための連立与党か」と怒りを隠さない。

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だが、1月11日のNHK日曜討論に出演した、維新の代表、大阪府の吉村洋文知事は

「高市総理とは昨日、今日、この解散総選挙の話をされたんでしょうか」

と問われると

「昨日、今日はしてませんが、一昨日政府与党連絡会議があった。終わった後、2人で少し話をする時がありました。冒頭解散という具体的な時期はなかったが『あれ、これは一段ステージが変わったな』やりとりをしました。

今回報道は、それほど驚いたものではない」

高市首相は吉村知事に対しては、事前の根回しをしていたのだ。

先のB氏は、麻生太郎氏の名を挙げながらこう語る。

「党の重鎮に話を通さずサプライズで解散しても、選挙で勝ちさえすれば何の問題はない。高市政権を作った立役者は麻生氏なので、そこにさえ話が通っていればみんな納得する。

自民党では継続的に世論調査をやっており、2月中に選挙をやってしまえば自民党が圧勝できるという結果があった。高市首相はその数字にかなりの自信を持っている。

読売新聞に書かせて勢いをつけるとともに、総務大臣を長く務めた経験を活かして、記事のフォローについても総務省側へ根回しを済ませていたのだろう」

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