第3回「遺骨はふるさとで眠る権利がある」尊厳回復へ、アイヌと琉球の絆

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大滝哲彰
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 2024年4月。研究者らによって作られた、ある指針の最終案が、アイヌ民族らが集まる集会の場で公表された。

 「アイヌ民族に関する研究倫理指針」

 北海道アイヌ協会と日本人類学会、日本考古学協会日本文化人類学会の4者が作ったもので、盗掘や遺族の同意がない遺骨の研究利用を禁じることなどが明記された。

 この指針に対して、道アイヌ協会に属さないアイヌ民族らから批判の声が殺到した。

 指針案の態度が過去の経緯を「反省」するが、「謝罪」はしないというものだったからだ。

 「研究ありきの姿勢。まず遺骨の問題をすべて解決して謝罪してから、研究の話はそれからだろう」。北海道平取町貫気別に住むアイヌ民族の木村二三夫(76)は言う。

海外では禁止される「同意のない研究」

 木村らは5月末、3学会に対して謝罪を求める質問状を送ったが、人類学会と考古学協会は「謝罪は、謝罪すべき事項や範囲、立場などさまざまな意見がある」として否定的な回答だった。

 指針案は、1868年より前の遺骨は研究できる余地を残すなど、研究禁止の例外事項も列挙していた。さらに「研究行為は、学問の自由の下に行われるもの」とした点も、アイヌ民族らから反発を受けた。

 オーストラリアやアメリカは…

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