ご質問ありがとうございます。
また、スピーカーリクエストに気づけていなかったようで、大変失礼いたしました。
1.名古屋スタディについて
名古屋スタディそのものについては存じ上げていませんでしたが、同様の大規模な疫学研究はデンマークなどで実施されています。
デンマークでは、日本のマイナンバーに相当する個人IDと医療データがすでに統合されており、接種歴・診断名・入院歴・処方・死亡データまで、すべて個人単位で追跡できます。
そのため、HPVワクチンの副反応についても、接種者と非接種者を完全に比較できる環境が整っています。
実際に、デンマークで行われた100万人規模の接種者 vs 非接種者の比較研究でも、接種によって症状が増加するという結果は確認されていません。
したがって、疫学研究の観点からは、非接種群と比較して副反応として報告される多様な症状が「増えている」とは言えない、というのが現時点での科学的評価だと思います。
ただし一方で、実際に症状に苦しんでいる患者さんに対して、「思春期特有のヒステリーだ」と断定する医師も過去にいましたが、私はそのように切り捨てることも適切ではないと考えています。
スペースでもお話ししましたが、救済制度への申請が、HPVと無関係な申請ばかりとは到底言えないと感じています。
2.EMAの評価に対する疑義について
EMA(欧州医薬品庁)のHPVワクチン安全性評価に対しては、デンマークの研究者による批判的な文献が存在します。参考として、以下の論文をご紹介します。
Peter C. Gøtzsche, Karsten Juhl Jørgensen
“EMA’s mishandling of an investigation into suspected serious neurological harms of HPV vaccines”
BMJ Evidence-Based Medicine, Volume 27, Issue 1, 2022
3.最後のオッズ比ですが、ケースバイケースだと思います。
オッズ比が380といった大きな数字でなくても、例えば3とかで、薬害を生じる原因がはっきりしているなら、薬害としても差し支えないのではないでしょうか?過去に薬害認定されたVioxxのオッズ比は2-3程度だったと思います。