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DPP-4阻害薬の使い方・考え方(2026年)

糖尿病治療薬について、2026年1月時点でのエビデンスと、私なりの使い方・考え方についてまとめています。糖尿病患者を診ている多くの先生方の役に立てば幸いです。β版ですので、どしどしご意見、ご批判をいただけると嬉しいです。

1.この薬、結局なにが「売り」なのか

DPP-4阻害薬を一言でまとめると、
「無難に、そこそこ血糖を下げてくれて、ほとんど誰にでも使える薬」
です。

教科書的な特徴をまとめると、次のように整理されます。
空腹時血糖・食後血糖のどちらもマイルドに改善する
血糖依存的に効果を発揮するので、単独では低血糖が起こりにくい
体重はほぼ増えも減りもしない(体重中立)
1日1回製剤が多く、高齢者にも安全に使いやすい
腎機能低下でも多くの薬剤は用量調整により使用でき、テネリグリプチン(テネリア)、リナグリプチン(トラゼンタ)など、一部薬剤は腎機能による用量調整が不要

実際の臨床試験やメタ解析でも、HbA1c低下はおおむね−0.6〜−0.8%程度とされ、低血糖や体重増加をほとんど増やさずに血糖を“ならす”薬という位置づけです(1-3)。

ホンネとして、私自身も
高齢者・腎機能低下・非肥満といった日本人に多い患者
SGLT2阻害薬(脱水・感染症)やメトホルミン(腎機能低下、消化器症状)、GLP-1/GIP製剤(注射・消化器症状)が使いにくい患者
では、「まずはDPP-4で血糖を少し整えておく」という選択をよくします。外来糖尿病患者の3分の2が65歳以上の高齢者であるという現実を考えると、必然的に使用頻度は高くなっています。

一方で、体重減少効果はなく、心血管イベント抑制効果も示されていない(4-7)ことから、心血管・腎アウトカムの観点では「中立〜やや弱い」立ち位置です。予後を変える“主役”というより、
「ベースを静かに支える“サブキャラ”寄りの薬」
として理解しておくと、治療戦略が立てやすいと思います。

2.作用機序 


タテマエ:インクレチン分解酵素DPP-4をブロックする薬

DPP-4阻害薬は、その名のとおりジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)という酵素を阻害する薬です。DPP-4は、消化管から分泌されるインクレチンホルモンである
GLP-1(血糖上昇時のインスリン分泌促進、グルカゴン分泌抑制など)
GIP(血糖上昇時のインスリン分泌促進など)
を速やかに分解する酵素で、DPP-4を阻害すると内因性のGLP-1・GIPが長く働くようになります(8)。
その結果として、
血糖が上昇したときにインスリン分泌が促進され
同時にグルカゴン分泌が抑制され
主に食後高血糖を是正しつつ、空腹時血糖もある程度改善する
という、「血糖値が高いときだけ穏やかに効く」薬理作用を示します(9, 10)。

DPP-4阻害薬は投与後10分未満で活性が発現し、最高血中濃度到達時間はほとんどの場合2時間以内に達成されるため、効果はすぐに確認できます。

ホンネ:インスリンを“ガンガン出す薬”ではない

DPP-4阻害薬は、「インクレチン関連薬=インスリン分泌促進薬」とざっくり括られがちですが、GLP-1受容体作動薬と比べると作用はかなりマイルドです(12)。

血中GLP-1濃度は確かに上昇しますが、「外から高濃度のGLP-1を投与する」のではなく、あくまで自前のGLP-1・GIPが少し長く残る程度(13)なので、
「食後血糖を一気にたたく」というより
「グルカゴンをじわっと抑えて、ベースの血糖を静かに下げる」
というイメージに近い、と感じています。以前は糖尿病治療薬は「インスリン抵抗性改善薬」と「インスリン分泌促進薬」の分類しかなかったので、DPP-4阻害薬が出たときに「ひとまず」分泌促進薬に入れて」、今もそのままになっているのではないかと勝手に考えています。

3.エビデンス:どこまで信用してよい薬か

3-1 HbA1c低下量と「効きやすい人」

DPP-4阻害薬のHbA1c低下効果は、多くの試験やメタ解析でプラセボに対して−0.6〜−0.8%程度とされています(2)。ここで重要なのが、

アジア人、とくにBMIが低いほど効きやすい
という点です。
システマティック・レビュー/メタ解析では、アジア人では非アジア人よりHbA1c低下が大きいこと
その背景として、BMIが低いほど効果が高い相関

が示されています((1))。つまり、「やせ〜標準体型の日本人2型糖尿病」は、DPP-4阻害薬がハマりやすい層ということにもなります(3)。

さらに、日本人早期2型糖尿病患者を対象にダパグリフロジン(SGLT2阻害薬)とシタグリプチン(DPP-4阻害薬)を比較したDIVERSITY-CVR試験では、
BMI<25の群において
・TIR>70%達成率:シタグリプチン群がダパグリフロジン群より有意に高い
・HbA1c<7%達成率もDPP-4群が優位
という、非肥満群では短期的な血糖コントロールでDPP-4阻害薬が有利な結果が示されています(14)。

もちろん、「SGLT2よりDPP-4を優先すべき」という話ではありませんが、早期・非肥満・日本人という条件がそろうと、DPP-4阻害薬は「まあまあよく効く薬」と言ってよいというのが、エビデンスと実感の両方からの結論です。

3-2 心血管アウトカム:安全だが“守ってくれる”わけではない


DPP-4阻害薬の心血管アウトカムについては、代表的な4つの大規模試験がよく知られています。
TECOS(シタグリプチン) (6)
SAVOR-TIMI 53(サキサグリプチン) (7)
EXAMINE(アログリプチン) (4)
CARMELINA(リナグリプチン) (5)
これらはいずれも、
主要MACE(心血管死・非致死性心筋梗塞・非致死性脳卒中など)に対してプラセボに対する非劣性(=安全性)は確認
しかし、SGLT2阻害薬や一部GLP-1受容体作動薬のような明確なリスク低下(優越性)は示さない
という結果でした(15)。「DPP-4阻害薬は、心血管イベントのリスクを増やさない“血糖降下薬”としては安全だが、心血管・腎保護を主目的とした薬剤ではない」と言えます。CKD合併例に絞ってDPP-4阻害薬の心血管アウトカムを評価したCochraneレビュー(2025年)でも、DPP-4阻害薬はプラセボ/標準治療と比べて

心血管死(RR 0.96, 95%CI 0.82–1.14)
重症低血糖(RR 0.97, 95%CI 0.76–1.25)
3点MACE(RR 1.03, 95%CI 0.91–1.17)
腎不全(RR 1.09, 95%CI 0.78–1.53)

と、ほぼ影響を与えず、「ほぼニュートラル」という結果でした(16)。

したがって、
心血管・腎保護が主目的ならSGLT2、GLP-1/GIPを優先し、DPP-4は血糖コントロールの補助に回す、という理解が妥当だと思います。

2024年米国内科学会(ACP)の糖尿病治療ガイドラインで「DPP-4阻害薬の追加を推奨しない(強い推奨)」と記載(17)されて話題になりましたが,あくまで心血管・総死亡抑制目的の話(18)であり,その他の糖尿病合併症抑制目的に効果がないということではありません。

3-3 アドヒアランス:『続けやすい』こともこの薬の強み

海外(オーストラリア)のコホート研究ですが、成人約2万人の処方データを5年間追跡し、各糖尿病治療薬のアドヒアランスを評価しています(19)。一般に 「PDC(proportion of days covered)」、つまり“観察期間のうち薬が手元にあって飲める状態だった日数の割合”を指標にPDC≧0.8 は「1年のうち8割以上の日で薬を切らさずに持っていた=ほぼ毎日飲んでいる」とみなされますが、この閾値を満たす人の割合は、DPP-4阻害薬では開始後5年後でも約7割と高値を維持していた のに対して、メトホルミンは3割前後にかなり低くなっていました。

臨床試験(RCT)の結果は「ほぼ全員がきちんと飲んでいる」集団で得られた効果なので、ガイドライン上どれだけ推奨度の高い薬でも、実際のアドヒアランスが低ければ“効き”ません。「続けやすさ」はDPP-4阻害薬の大きな強みだと思います。

4.副作用と安全性: 副作用が圧倒的に少ない


安全性に関しては、DPP-4阻害薬は総じて良好な安全性プロファイルを持っています(20, 21)。ただし、もちろん「ゼロリスク」ではありません。代表的なポイントだけ挙げておきます。

急性膵炎・膵癌との関連疑い
発売当初、膵がん、急性膵炎が増加するとの報告が相次ぎましたが、その後の研究で、少なくとも数年単位では膵がんのリスクは増加しないと報告されています。日本人を対象とした後向き研究でも急性膵炎は増加していない(22)とされていますが、RCTのメタ解析ではプラセボと比較して急性膵炎リスク比1.67(1.08~2.59)と有意に高く(23)、長期的な影響はまだ結論づけられていません。あまり過度に心配する必要はありませんが、「膵炎の既往があればなるべくDPP-4阻害薬は避ける」くらいの感覚でいます。

水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid:BP)
DPP-4阻害薬と水疱性類天疱瘡の関連を示す疫学研究が複数あり、特に高齢者でリスク増加が報告されています(24)。頻度は低いですが、これは忘れた頃に遭遇するので、注意したいです。日本人データでは、 DPP-4阻害薬使用者で:40件/10万人・年(ざっくり言うと年間0.04%=2,500人に1人程度の頻度)と報告されており、高齢・投与開始3か月以内にリスクが高いとされています(25, 26)。紅斑をあまり伴わない水疱・強い掻痒をみたら、DPP-4関連BPを疑って皮膚科に相談します。

ただ正直なところ、実際皮膚症状があれば、患者さんが先に皮膚科を受診することが多いです。皮膚科の先生がDPP-4阻害薬を飲んでいることを気づいて内科に相談してくれるケースが多いですが、相談なく中止される場合、DPP-4阻害薬に気づかない場合もあります。基本的には、BPと診断された時点で、DPP-4阻害薬との因果関係がわからなくても「疑わしきは中止、中止による血糖増悪に注意する」のスタンスでよいと思います。

また,頻度は高くありませんが,水疱性類天疱瘡の他に炎症性腸疾患,関節炎,Stevens-Johnson症候群,間質性肺炎など,自己免疫疾患が増加する報告が少しずつ累積しており,今後の報告にも注意が必要です。

便秘
 便秘は“そこそこよくある”副作用です。日本の単施設観察研究では、初回にDPP-4阻害薬を開始した2型糖尿病161例のうち14.9%で新規または増悪する便秘が出現していました(27)。ちなみに、便秘発現例と非発現例でHbA1c低下幅に差はありませんので、便秘は血糖コントロールの代償ではなく、QOLやアドヒアランスを下げる副作用と考えます。19本のRCTをまとめたシタグリプチンのプール解析では、100患者・年あたりの便秘発現率はシタグリプチン群2.6件、対照群1.9件で、絶対差0.8件(95%CI 0.1–1.4)と“統計学的には有意だが絶対値としては小さい増加”にとどまっています(28)。

 日本の、国内チェーン薬局レセプトを用いた解析では、DPP-4阻害薬開始後に消化管運動改善薬と下剤の処方が一貫して有意に増えており、DPP-4阻害薬は機能低下型の消化器症状、つまり膨満感・便秘と関連している可能性が示されています(29)

 RCTや教科書ベースでは消化器症状は少ないとされますが、感覚的には便秘は“そこそこよくある”副作用なので、DPP-4阻害薬を開始したときには排便状況を聞き取るようにしています。悪化していれば“下剤を足して終わり”ではなく、他クラスへの変更も視野に入れて対応するようにします。

低血糖
単独ではまず低血糖はおこりません。教科書的には「SU薬・インスリンとの併用では低血糖リスクが上昇するため、SU減量・インスリン調整が必須」と記載されていますが、それはDPP-4阻害薬に限らず全糖尿病治療薬に共通して注意すべき点です。

5.実際の使い方

DPP-4阻害薬は、ほとんどが1日1回の内服でよい薬です。アナグリプチン(スイニー)、ビルダグリプチン(エクア)は1日2回、トレラグリプチン(ザファテック)とオマリグリプチン(マリゼブ)は週1回製剤というのが例外です。

副作用もあまり気にしなくてよいため、基本的には最初から「常用量」を使用します。

5-1.添付文書上の用法・用量

1日1回
シタグリプチン(ジャヌビア/グラクティブ)50mg(100mgまで増量可)
アログリプチン(ネシーナ)25mg
リナグリプチン(トラゼンタ)5mg
テネリグリプチン(テネリア)20mg(必要時40mgまで増量可)
サキサグリプチン(オングリザ)5mg(2.5 mgに減量可)

1日2回
ビルダグリプチン(エクア) 50mg 1日2回、もしくは100mg 1日1回
アナグリプチン(スイニー) 100mg 1日2回(200mg/日まで増量可)

週1回
トレラグリプチン(ザファテック)100 mg 週1回
オマリグリプチン(マリゼブ)25 mg 週1回

添付文書上は「朝食後」などと書かれていますが、食前・食後はあまり気にしなくてよいので、「朝の内服群と一緒にまとめて」で問題になることはまずありません。

5-2. 腎機能による用量調整

開始時には必ず腎機能(eGFR)を確認するようにします。DPP-4阻害薬は腎排泄型と胆汁排泄優位型で、用量調整の必要性が変わります。代表的なポイントは以下の通りです。

腎機能で用量調整不要
リナグリプチン(トラゼンタ):5 mgをそのまま使用
テネリグリプチン(テネリア):20 mgをそのまま使用

eGFR低下で減量が必要な薬(添付文書ベース)
シタグリプチン、アログリプチン、ビルダグリプチン、アナグリプチン、サキサグリプチン、トレラグリプチン、オマリグリプチン、など

細かい数字をすべて覚える必要はなく、腎排泄型はeGFR 50未満、30未満あたりで要減量、と押さえておけば十分だと思います。「リナグリプチン(トラゼンタ)とテネリグリプチン(テネリア)は腎機能で用量調節不要」と明記しており、腎機能低下例でこれらが選ばれやすい理由になっています。

少し玄人的な話をすると、高度腎機能低下(透析含む)では、少ない容量で効くので、容量調整が必要な薬剤のほうが費用が安くなります(例:透析患者でネシーナ6.25mg、ジャヌビア12.5mgなど)。ただし、腎機能低下したorしそうな人に用量調整すると、その後も調整が必要になることが多いので、担当医が変わりやすい場面では、用量調整しないでいい薬剤を選んだほうが無難です(例:医師の異動が多い、急性期病院→かかりつけ医、入院主治医→外来担当医、など、ほとんどですね)。

5-3 DPP-4阻害薬増量効果はある?

教科書的には効果が乏しければ「50 mg→100 mgに増量」「20 mg→40 mgに増量」といった用量設定が用意されていますが、実感としては、DPP-4阻害薬は用量依存効果はあまりなく(30)、基本的には常用量を使用します。用量を倍に増やしても値段に見合うだけの効果はまず期待できません(たぶん-0.2%くらい)ので、別の方法を考えます。「なんとなくDPP-4阻害薬を増量してみる」よりは、「クラスを変える/足す」ほうが、費用対効果もアウトカムも説明しやすい、というのが日常診療での感覚です。

5-4 実際の処方ステップ(著者のルーチン)

最後に、外来で自分が実際にやっている「DPP-4阻害薬の出し方」の流れをチェックリスト方式でまとめておきます。

1.薬剤の選択
□ メトホルミン、SGLT2阻害薬、GLP-1を考慮したか、インスリンの適応ではないか?
□ 非肥満・高齢・CKD、副作用リスクが高い方で使いやすい

2.リスク評価
□ 高度便秘がないか
□ 膵炎既往がないか
□ eGFRをみて、減量の必要がないか確認
□ 以前使用したことがないか?(配合剤も多いので確認を)

3. 患者さんへ説明

機序が分かりにくいので、細かい機序より、“安心して飲める薬”という印象をまず作って、「必要なときだけ穏やかに効く/低血糖になりにくい/体重はほぼ変えない」という3点を伝えられれば十分です。

(実際の説明の例(標準的な理解力の方向け))
「このお薬は、食後に体の中から出る“インクレチン”というホルモンを助けて、血糖が高いときだけインスリンを出しやすくしてくれるタイプのお薬です。必要なときだけ穏やかに効くので、低血糖になりにくく、副作用もほとんどないことが特徴です。1日1回飲むだけで、全体の血糖の“ならし役”になってくれるイメージです。朝食後に/他の薬と一緒に飲んでいただきます。効果はじわじわ出てきて、だいたい1〜3か月くらいでHbA1cが0.5〜1%くらい下がることが多いです。」

4. 処方後のフォロー(1~2ヶ月で評価)
□ HbA1cが改善したか、体重が変化していないか
□ 改善していない場合、食事運動など生活習慣の変化はどうか
□ 副作用がないか(便秘、皮膚症状)

6.DPP-4阻害薬、結局どれを使う?

6-1 薬剤間に差はあるか?

結論から言うと、
「効果、副作用はどれも一緒」だと思っています。

“どれを選ぶか”は、配合薬との兼ね合い、腎機能・剤形・薬価あたりでしょうか。

一応、DPP-4阻害薬 vs プラセボ 58試験・約2.1万人のメタ解析の結果((31))をみてみると、各薬剤のHbA1c低下量はだいたい −0.5〜−0.8%の範囲におさまり、最大差でも0.3%程度に過ぎません。各薬剤が使用されている患者背景も異なりますので、この結果を持って、どちらが強いとは言えないでしょう。「DPP-4阻害薬同士でHbA1c低下に有意差はほとんどつかない」とする報告が主流です。

というわけで、「シタグリプチンが効かなかったからテネリグリプチンに切り替える」という選択肢は得策ではありません。ただ著者の肌感覚としては、このメタ解析のHbA1c変化はだいたい合っている気がします(あくまでn=1の感覚ですが!)。

6-2 1日2回製剤は必要か?

DPP-4阻害薬の中で1日2回製剤が2種類あります。ビルダグリプチン(エクア)、アナグリプチン(スイニー)です。”比較的リスクや面倒を背負わずに使いたい”のがDPP-4阻害薬なので、単剤であれば1日1回製剤より2回製剤を使いたいケースはありません。

ただ、メトホルミンを併用する場合(基本的にはなるべく併用したいです)、メトホルミンは1日複数回(2-3回)内服になりますので、メトホルミンと合わせて1日2回内服するケースはあります。1日2回タイプのDPP-4阻害薬は、それぞれメトホルミンとの配合剤がある(エクメット(ビルダグリプチン+メトホルミン)、メトアナ(アナグリプチン+メトホルミン)ため、特にエクメットは配合剤のジェネリックもあります(メホビル、2025/11/30時点)

6-3 週1回製剤は使う?

トレラグリプチン(ザファテック)とオマリグリプチン(マリゼブ)は、週1回内服というユニークな製剤ですが、正直なところ著者はほとんど使いません(数人は使っています)。

併用薬がある場合、他の薬は毎日飲んで、DPP-4阻害薬だけ週1回というのは、煩雑になりやすいです。もちろん、日々の内服薬を少しでも減らしたい方、週1回ビスホスホネートなど、週1回製剤に慣れている方であれば合うとは思います。

仕事で夜勤が多い若年者など、「週1回、休みの日に飲む」と決めたほうが続きやすいケースもあるとは思いますが、そういう方はそもそもDPP-4阻害薬の適応ではない方が多いです。実際にはDPP-4阻害薬を使用するのは圧倒的に高齢者が多く、週1回より、毎日のルーチンとして内服してもらったほうが忘れにくいと、個人的には考えています。

週1回DPP-4阻害薬は、“万人向け”というよりは、かなり絞ったケースで使うニッチな選択肢というのが正直なところです。正直ついでに言うと、そういうニッチな選択肢は今後も安定して販売されるか、という懸念もあります。

6-4 他に考慮すること

DPP-4阻害薬の使い分けに頭を使うぐらいなら、別のことに脳のメモリを使っていただいたほうがよいです。以下は教科書的によく書かれていますが、マメ知識として知っておくとよい程度なので、時間がなければ読み飛ばして下さい。

・心血管アウトカム:DPP-4阻害薬で心血管アウトカム試験(CVOT)が行われたのは、シタグリプチン(TECOS)、アログリプチン(EXAMINE)、リナグリプチン(CARMELINA)、サキサグリプチン(SAVOR-TIMI 53)の4剤(4-7, 15)。

・サキサグリプチン(オングリザ)については、心不全入院の増加**がSAVOR-TIMI 53で報告され(7)、「HF既往例では注意」とされてきました。
ビルダグリプチンは高度肝機能障害で禁忌

・ビルダグリプチン、サキサグリプチンはジェネリックあり(2025/11/30現在、ただ今後は他の薬剤も後発品が増えていくと思います)

・水疱性類天疱瘡は「DPP-4クラスとしてのリスク」として報告されており、特定の1剤だけの問題ではないとされています(24)。

・SGLT2阻害薬との配合剤あり:
トラディアンス(リナグリプチン + エンパグリフロジン)
カナリア(カナグリフロジン + テネリグリプチン)
スージャヌ(イプラグリフロジン + シタグリプチン)

もし、もし、今の時点で、DPP-4阻害薬の採用薬を2剤に絞ってくれと言われたら、
・テネリグリプチン(テネリア):
腎機能で調整不要、配合剤あり、効果が強い(と個人的に感じる)、
・ビルダグリプチン(エクア):
後発品あり、メトホルミンとの配合剤あり
あたりでしょうか(COIはありません)。でも正直、どれも僅差です。ジャヌビア/グラクティブは最初に登場した使用頻度の高い薬剤なので今更切りにくいところはあります。

7.配合薬をどう使うか?

DPP-4阻害薬はサブキャラ的な使いやすい薬なので、とにかく配合薬が多いです。多剤併用の高齢者では、「1日1回+配合薬の選択肢が多い薬」を優先したほうが、トータルの錠数を減らしやすいです。

7-1 配合薬のメリット

異なる機序の組み合わせで、早期から相加効果
DPP-4阻害薬(インクレチン系)+メトホルミン(インスリン抵抗性改善)は「β細胞を守りつつ、インスリン抵抗性も下げる」という理屈で相性が良いと思われます。実際に、VERIFY試験では、メトホルミン単剤→段階的追加より、最初からメトホルミン+DPP-4併用のほうが長期に良好な血糖コントロール・β細胞機能保護が得られたとされています(32)。

また、SGLT2阻害薬で尿糖排泄を増やすと、反応性のグルカゴン上昇→糖新生増加で血糖低下が一部打ち消されますが、DPP-4阻害薬を足すと、グルカゴン上昇を抑えてSGLT2阻害薬のデメリットを「純化」できる、という機序的なメリットが示唆されています。SGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬の併用については、2025年のメタ解析(17試験・7,588例)がかなりきれいに整理してくれています(33)。

SGLT2+DPP-4併用は、
・DPP-4阻害薬単剤と比べると、HbA1c を0.57%下げ、体重も約1.6kg減らし、
・SGLT2阻害薬単剤と比べると、HbA1cを0.46%下げるものの、体重はほとんど変わらず、
という結果でした。興味深いのは、DPP-4を足したときのHbA1c低下がアジア人でより大きかった(アジア人 −0.55% vs 非アジア人 −0.38%)点です。

DPP-4阻害薬+ピオグリタゾンの配合薬(リオベル)については、ピオグリタゾンをそもそもほとんど使わないので、まず使いません。

アドヒアランス改善・クリニカルイナーシャ対策
 「薬を増やします」より「同じ錠数のまま、中身を変えます」のほうが患者さんが受け入れてくれやすいです。実際に、DPP-4+メトホルミン配合薬、DPP-4+SGLT2配合薬(例:エンパグリフロジン/リナグリプチン)への切り替えでは、7割以上の患者が「満足」と回答した報告があります。「もう1錠増やすのは嫌だ」というところで、配合薬に変えることで治療強化を飲んでもらえるというのは配合薬の魅力です。

コスト低下・レジメンの単純化
同じ成分を別々に出すより、配合薬にすると総薬価が下がることが多いです。

7-2 配合薬のデメリット

個々の薬の用量調整がしにくい
メトホルミンとの配合薬の場合、「メトホルミンだけ増やしたい/減らしたい」がやりづらいです。特にメトホルミンは腎機能による調整が必要になるため、配合薬にしてしまうと今合計何mg処方しているか分かりにくくなってしまいます。ただ「SGLT2だけ増やしたい/減らしたい」というケースはあまりないので、SGLT2阻害薬との配合剤についてはこの点はあまり心配ないと思います。

シックデイ対応・休薬がやや面倒
これが一番問題です。メトホルミン、SGLT2阻害薬はシックデイ(食事があまり摂れないとき)で中止しますが、DPP-4阻害薬まで一緒に中止すると高血糖+感染症悪化リスクが懸念されます。ヨード造影前後、周術期など、片方だけ中止したいときに困ります。

錠剤サイズが大きい
1回、実物大を確認しておくとよいです。

メーカー側として、ポリファーマシー対策や、アドヒアランス、価格面を売りに配合剤を推されますが、後発品対策として配合剤を販売することもあります。正直なところ”1錠減った”ことと”ポリファーマシーが減った”ことは別問題だと思いますし、”ポリファーマシー対策をしたい人ほど、シックデイ対策を入念にしないといけないので配合剤ではないほうがいい” というジレンマがあります。上記デメリットよりメリットが上回ると判断した方に使ったらいいかなと思います。

8. DPP-4阻害薬ファーストは悪手なのか?

結論を先に言うと、
「誰にとっても悪手」ではないが、 肥満・心腎合併症リスクが高い人では“けっこうな悪手”、
一方で高齢・やせ型・軽症例では“あり得る一手”
という整理になります。

「なんとなく無難だからDPP-4から」は、若年・肥満・心腎リスク高めの患者では機会損失になり得ますが、日本の高齢・やせ型の2型糖尿病患者では、DPP-4ファーストにもそれなりの理屈はあります。この“どこまでが悪手で、どこからが許容範囲か”を考えてみたいと思います。

8-1 ガイドライン上のDPP-4阻害薬の位置づけ

ADA「Standards of Care 2026」の薬物療法の章では、ざっくりいうと以下の考え方です。

・ASCVD・CKD・心不全・肥満がある場合
→SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬(最近はチルゼパチド含む)を優先
  (メトホルミンの有無にかかわらず導入可)

・それ以外の「合併症の目立たない2型糖尿病」では
 → 依然としてメトホルミンが初期治療の第一選択(安価・有効性・心血管アウトカムのデータ)

・DPP-4阻害薬は、   
体重中立・低血糖リスクが低い“無難な血糖降下薬”だが、心血管・腎アウトカムや体重に関しては有利なデータが乏しく、GLP-1RAと併用する意義はなく、GLP-1RAを使うならDPP-4は中止・減量、という扱い。

ACPのガイドライン(2024年の「newer pharmacologic treatments」)(17)でも、

・初期治療はメトホルミン単剤を推奨
・その後の追加薬としては、
心血管・腎イベントの減少を狙うならSGLT2阻害薬・GLP-1RA
DPP-4阻害薬は心血管・腎アウトカムを改善しないため、その目的では「推奨されない」
と整理されています。

一方、日本糖尿病学会アルゴリズム第2版(2024年)では、メトホルミンやSGLT2・GLP-1RAを重視しつつも、「日本の処方実態」を踏まえて柔軟に組んだアルゴリズムになっています(35)。

・病型(インスリン分泌低下 vs 抵抗性)、体型、合併症を見て
 肥満・インスリン抵抗性優位 → SGLT2阻害薬・メトホルミン
 やせ型・インスリン分泌低下 → DPP-4阻害薬・SU など
 CKD・ASCVD・心不全があれば、SGLT2阻害薬/GLP-1RAを優先

・そのうえで、日本ではDPP-4阻害薬が高齢者を中心に最も多く使われている現状を前提に議論しているのが特徴です。

要するに、海外ガイドラインは「原則メトホルミン、合併症あればSGLT2/GLP-1。DPP-4は“CVメリットのない血糖薬”扱い」、 日本糖尿病学会は「合併症や病型を見ながら、DPP-4“も”選択肢として残している」という温度感の差があります。

8-2 日本での処方実態

実際の処方データを見ると、タテマエと現場のギャップはかなり大きいです。

国保レセプトをほぼ網羅したNDBを使った解析では、2014〜2017年に新規に経口血糖降下薬が処方された約113万人のうち、初回治療薬は、

DPP-4阻害薬: 65.1%
メトホルミン: 15.9%
SGLT2阻害薬: 7.6%

と報告されています(36)。

2012〜2020年の処方動向を見た解析でも、観察期間の最後までDPP-4阻害薬がもっとも処方率の高い薬剤クラスですし、一方でSGLT2阻害薬は急速に増加、ビグアナイドも徐々に増加しており、日本での処方実態としては、「DPP-4阻害薬中心+SGLT2・BGがじわじわ追い上げ」という構図であることが示されています(37)。

日本でDPP-4ファーストが好まれる理由として、欧米に比べて高齢・やせ型の患者が多く、1日1回・小型錠でアドヒアランスが良いこと、長年のプロモーションもあり、「まずDPP-4」が文化として根づいているためだと思います。

8-3 どんな患者では「DPP-4ファーストが悪手」か?

DPP-4ファーストを避けたいケース1 「若年〜中年・肥満(BMI ≥25)」

先ほどの日本のデータでも、BMI ≥25の患者ではメトホルミンのほうがDPP-4より総合的なアウトカムが良かったと報告されています。さらに、

・肥満・メタボリック症候群 → 心血管リスクも腎リスクも高い
・この層では、体重を落とせるGLP-1RA/チルゼパチドやSGLT2を早めに入れたほうが、長期的なメリットが大きい

そのため、「40〜60代・肥満・メタボ体型」なのに、何となくDPP-4単剤でスタート → 2〜3年そのままというパターンは、かなり“悪手寄り”だと思います。

DPP-4ファーストを避けたいケース2: 既にASCVD/CKD/心不全がある

この層では、世界中のガイドラインが「SGLT2(+GLP-1)でアウトカムを取りに行け」と言っている状況です。

心血管疾患既往
アルブミン尿ありのCKD
心不全(特にHFrEF)

こういう患者に対して、「まずDPP-4で様子を見てから、悪くなったらSGLT2…」という順番は、どう考えてもチャンスロスが大きいです。ここは、DPP-4ファーストは“ほぼ悪手”と割り切ってよいと思います。

DPP-4ファーストを避けたいケース3: HbA1cがかなり高い(例:9〜10%以上)

DPP-4単剤では−0.5〜−1%程度が限界なので、HbA1c 9〜10%の患者に単剤でスタートしても、目標からまだ相当遠いです。本来はインスリンの適応や、SGLT2+メトホルミン、あるいはGLP-1/チルゼ+メトホルミンなどの「複数同時スタート」を考えるゾーンでもあります。

ここでDPP-4単剤から始めると、数か月単位で「効いてないのに薬を足さない期間」ができてしまいます。

8-4 どんな患者では「DPP-4ファーストもアリ」か?

DPP-4ファーストがアリなケース1 :高齢・やせ型・軽症例

例)80歳・BMI 20・HbA1c 7.3%
大きなASCVDやCKD重症はなく、転倒・低血糖リスクを避けたい

こういうケースでは、
・体重を落としすぎる必要もない
・低血糖を極力避けたい
・大きなアウトカム改善を狙うより、「そこそこのHbA1cで穏やかに暮らす、フレイル予防のためなるべく食事制限はしたくない」が目標
ということも多いはずです。この場合、 「メトホルミン 500mg+DPP-4」> or「DPP-4単剤」からスタートするのは、十分に合理的な選択肢だと思います。

DPP-4ファーストがアリなケース2 :メトホルミン不耐(消化器症状、アドヒアランスの問題)

・下痢・腹部不快でどうしてもメトホルミンが続かない
・1日複数回内服が難しい

こうしたケースでは、
・DPP-4単剤でスタートしつつ、SGLT2やGLP-1の導入タイミングを探る
・eGFRや脱水リスクを見ながら、段階的にSGLT2阻害薬などへシフト
という“現実解”になることも少なくありません。

DPP-4ファーストがアリなケース3 :重度CKD・超高齢でSGLT2/GLP-1が使いにくい

・eGFR 20前後・透析導入が近い
・多剤併用・食も細い・フレイル

このような状況だと、
・SGLT2阻害薬の追加余地が小さい
・GLP-1RA/チルゼパチドは体重減少や消化器症状が負担になる

ので、「テネリグリプチン(腎機能に依存しない)+少量インスリン」といった極力シンプルでリスクの少ないレジメンが、現実的な折衷案になることもあります。

8-5 まとめ

ざっくりまとめると、 
・DPP-4阻害薬ファーストは、“誰にでも配る無難カード”ではない。
・高齢・やせ型・軽症では一理あるが、
・肥満・心腎リスクの高い患者には、かなりの悪手になりうる。

ガイドラインの「タテマエ」は、
メトホルミン+SGLT2/GLP-1でアウトカムを取りに行くこと

日本の現場での「ホンネ」は、
高齢・やせ型にとっての“扱いやすいDPP-4”

その両方を頭に置きつつ、個々の患者に対して「なぜこの人にDPP-4ファーストなのか」を説明できるかどうかが、ポイントかなと思います。

DPP-4ファーストを選ぶときは、“何を諦めているか”を自覚する

・体重減少・アウトカム改善を最初から取りに行かない代わりに、
安全で、シンプルで、患者が受け入れやすい治療を選んでいる、という意識を持つ。

結論、「とりあえず思考停止でDPP-4」はやめておく。
年齢・BMI・合併症を見て、「この人だからDPP-4」と説明できるときだけ使う、くらいの厳しさでちょうどいい、という感覚です。


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