君は自分の性質を呪ったことがあるか。
服屋で働いてもいらっしゃいませと言えない。来るなと思う。帰れと思う。いい人が来た時に、はじめていらっしゃいませと言える。嫌な感じの人が来たら服に触るなと思う。それでも触ったら汚れたから弁償しろと言う。売り上げではなく賠償金で稼ぐ。服屋ではなく罠屋になる。一万円の服を一万円で買った客にありがとうございますと言わない。お前がありがとうございますと言えと思う。一万円の服を買った客が「少ないですが足しにしてください」と十万円差し出したら、その時はじめてありがとうございますとニコニコ笑顔で心から言う。テナントから「お前の店はクレームがすごい」と言われて、短期間で追い出される。
君は自分の性質を呪ったことがあるか。自分は呪ってばかりいる。こんな人間が働ける訳がない。それなのに、四十歳まで生きてこられた異様さ。厄介なことに、呪詛を吐いている時に私は最も生き生きする。踊りながら呪い、呪いながら踊る。恋愛もうまく行った試しがない。私みたいな人間と付き合っている人の参考資料として、みずからの性質を晒す。参考になると思う。経験則的に、私みたいな人類のバグは全体の一割はいる。日本の人口が一億人なら、日本の一千万人はバグだ。
思いを風に乗せがちな私は、女たちから「風に乗せないでカタチにしろ」と怒られる。風が吹いたらそれが僕だよと言うと「見えないものはないものと同じなんだよ」と怒られる。地球が一つの家ならば同棲していることと同じだねと言うと「御託はいいから会いに来い」と怒られる。ほら、風の声を聴いてごらん、聴こえるだろう僕の愛がと言うと「うるせえ」と言われてぶん殴られる。さあ風を集めるんだ、愛のトルネードが巻き起こるのを感じるだろうと言うと「死ね」と言われる。お前との未来が見えないと言われて、別れを切り出される。男女の歴史は、その繰り返しである。
厄介なことに、私の側にモヤモヤはない。割と本気で上記の言葉を口にしているので、伝わらないもどかしさはあるが、本人的には納得している。だが、相手は違う。私といるほどモヤモヤする。相手が悲しむ姿を見て私も悲しみ、悲しむ姿を見たくないから距離が生まれて、絶縁状態になる。ここで重要なのが、相手に寄り添わないこと。何かを「してあげる」と、関係者全員不幸になる。モヤモヤしたい人は、モヤモヤしたいからモヤモヤしているのだ。モヤモヤさせてあげるのが愛。モヤモヤさせないように自分を変形させるのではなく、モヤモヤさせた結果別れることになるケースも引き受けて、全身全霊で相手をモヤらせる。
そして私は「悪魔!」と言われるようになった。私の性質が悪魔なら、私は甘んじてそれを受け入れる。これが俺なのだから仕方ない。呪う俺を愛する。君は自分の性質を呪ったことがあるか。呪いの話をしよう。明るくポップなヤツで頼むぜ。いつ運命から反撃を喰らうかわからない俺たちである。生きているうちが花。俺たちの長所であり短所でもある「モヤモヤしない・させない・持ち込ませない」の非モヤ三原則を胸に、弱肉強食を楽しく生きる。呪いまくる割に意外と人のことを憎まないのが俺たち悪魔の最後の美点。呪いの話を聞かせてくれ。それは、愛の話でもあるのだ。
おおまかな予定
1月13日(火)愛知県名古屋市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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ばっちこい人類!!うおおおおおおおおお!!


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