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2025年バックナンバー

雑記帳

兵庫県の政治的混乱、ひとまず終息

 令和6年11月の兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事(47)が、SNSでの選挙戦略などに携わったPR会社に支払った報酬が選挙運動の対価にあたるとして、公職選挙法違反罪で刑事告発された問題で、神戸地検は、令和7年11月12日に斎藤知事とPR会社代表者を不起訴としました。
 ついでに「斎藤知事やPR会社社長による公選法違反容疑」「プロ野球の優勝パレードを巡る斎藤知事と片山安孝前副知事の背任容疑」「県に贈与された特産品ワインに関する斎藤知事の背任容疑」も不起訴となりました。あと1件残っているようですが、結論は同じでしょう。

 元県民局長の作成した「内部通報」あるいは「怪文書」について、斎藤元彦知事が作成者をさがしたことが、公益通報者保護法に反しているかどうかについてみます。

 まず、斎藤知事は否定しています。

 公益通報者保護法には、その点についての罰則はありません。最初から刑事事件になりません。
 また、元県民局長の相続人が、兵庫県や斎藤知事に対し、損害賠償請求訴訟を提起すれば、裁判所が判断することになるのですが、元県民局長の相続人は、その気はないようです。
 他に民事訴訟や行政事件が提起記されることは考えにくいです。
 結局、訴訟は提起されない見込みですから、裁判所の判断は出る見込みはありません。

 あとは、政治責任ということになります。
 本件において、斎藤知事が作成者をさがしたことが、公益通報者保護法に反するかどうかは、法律家の中でも見解が分かれています。
 野村修也弁護士(中央大学大学院法務研究科教授)のXに、論点がよくまとまっています。野村修也弁護士は否定的です。

 野村修也弁護士のX

 調査に基づく「事実認定」は第三者委員会の専権事項であるが、法的評価については専権事項ではなく、最終的には司法の判断に従うとされていて、第三者委員会の判断が、独自の見解であって裁判所において判断されるべきとしています。私も同意見です。
 私自身は、第三者委員会が法的判断をしたのは越権だと考えていますし、越権に至った背景には、第三者委員が公平ではなかったことがあると考えています。第三者委員会は大阪か東京の弁護士会所属の弁護士に委ねるべきだったと思います。

 斎藤知事が、一つの意見として受け止める程度の扱いをしているのは妥当です。裁判所の判断ではありませんから。

 兵庫県議会は、百条委での斎藤知事らの証人尋問を経て、令和6年9月に斎藤知事の不信任決議を可決しましたが、斎藤知事は失職後、令和6年11月の知事選で再選されました。
 兵庫県議会が、新たに、第三者委員会の判断があったとして、斎藤知事の不信任決議を提出することは、法的に問題はありません。
 もっとも、それだけの度胸はないようです。知事選の結果からして、反斎藤知事の県会議員に多くの落選者が出るかと思います。

 マスコミは、斎藤知事の記者会見の際、いろいろな質問をしています。斎藤知事の回答は、弁護士目線からいうと「完璧」です。おそらく、弁護士さんと打ち合わせていると思います。
 斎藤知事としては、現時点の回答以上の回答をする必要は全くありません。「丁寧な無視」が、ベストの選択です。

 あとは、令和9年4月に予定されている兵庫県議会選挙、令和10年11月の兵庫知事選で、有権者である兵庫県民が判断することになります。
 選挙権を持たない外野の人が、いろいろいうのは自由ですが、最終的には兵庫県民が選挙を通じて判断します。
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