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蘇枋に無理矢理される話/Novel by ぴよまる

蘇枋に無理矢理される話

4,228 character(s)8 mins

ちゃっかり招いてもらう蘇枋。

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「お大事にどうぞ」
「ありがとうございます」

薬局から風邪薬を複数貰った。
いろいろある薬の中から一つを取り出し、商店街のゴミ箱へぽいと捨て家に帰った。

捨てたのはシロップ剤の薬。
一度飲んだ事はあって、嫌な甘さで結局飲みきれずに捨てた事がある。
今回も薬剤師の説明にはうんうんと聞いていたけどシロップ剤だけは飲まないと既に決めていた。
他にカプセルタイプの薬があるんだからそれで良いじゃない。
シロップ剤ひとつないだけで完治しないわけない。
ただの風邪だし。


ピンポン__


帰宅してすぐ、インターフォンが鳴るのではーい、と少しカサついた声でドアを開けた。

「こんにちは。突然すみません」
「蘇枋くん!どしたの?」
「師匠が良いお茶をお土産でくれたんです。近くを通りかかったのでユキさんもどうかなって」
「ほんと?わざわざありがとう」

出ると、風鈴生の蘇枋くんだった。
風鈴生の子達にはいつも助けて貰ってるし、特に蘇枋くんには何度ピンチを救ってもらったか。

「ごめんね、今お返し出来る物何もなくて」
「良いんですよ。それよりお花屋の菊瀬さんから貰ったハーブは育ってますか?」
「うん!最近芽が出てきたよ!」
「本当に?枯らしてないですか?」
「かっ、枯らしてないよ!」
蘇枋くんが疑うのも無理はない。
前に貰った時は見事に枯らしてしまったのだから。

「ユキさんこういう時嘘ついちゃうからなぁ」
「大丈夫だってば!実物見てっても良いよ!」
「その方が安心かも。じゃぁお邪魔して良いですか?」
蘇枋くんが疑り深くなってしまったので家にあげてベランダの鉢植えを見て貰った。
私の言う通り芽が出てるのを確認するとちゃんと育てられてますねって言うからまるで先生みたい。


「今蘇枋くんが持ってきてくれたお茶煎れるね」
「いえ、結構ですよ。病人にもてなして貰うつもりはありませんので」
病人、と言われ目をぱちくり。
病気になった覚えはないんだけど。

「薬局から出てきたのを見たので。風邪ですか?」
なんだ、そういう事か。
大した風邪じゃないけどいつもより長引いてるからって、他に貰った薬の袋を軽く見せる。
「ゴミ箱にシロップ剤捨ててるのも見たんですけど…どうしてですか?」
「甘ったるくて嫌なんだよね~。飲まなくても他の薬があるから別に良いし」
「あぁ、そういう事ですか…」
蘇枋くんは顎に手を当てて何か考えている様子。
体は元気だしお茶飲む?と再び聞くといいえと返事が返ってくるので蘇芳くんとお茶は飲めなそう。
手元にあるお茶の箱は外国語だった。
どこかの国のお土産だ。
飲むの楽しみだなぁ。


「なら、これ飲んで下さい」
蘇枋くんが自分の分のお土産袋から取り出したのは私が捨てたはずのシロップ剤だった。
「えっ、なんで…」
「薬だったので間違って捨ててたら大変だなと思って一応持ってきたんです。持ってきて良かった~」
「そうだったの。ありがとう。でも要らないからゴミ箱に入れちゃって良いよ」
「いえ、飲んで下さい」

蘇枋くんの引かない姿勢にあれ?としっかり目を見た。
もう既にシロップ剤のキャップを外し付属していた小さなコップに規定量のメモリまで注いでいる。

「どんな理由で捨てたのかと思ったら味が嫌いだからって……ユキさんて小学生でしたっけ?」
そんな事言われたらぐうの音も出ないが、別に誰かに迷惑かけてるわけじゃないしここは反論出来る。

「誰にも迷惑かけてないし、他の薬も貰ってるし」
「俺の親切は無駄だったんですね。せっかくゴミ箱に手を突っ込んで周りからの痛い視線にも耐えたのに……」
そ、それはごめんと謝るとそれに、と言葉を続ける。
「必要だからこれも病院が処方薬として出したんですよね?ただの風邪だとしてもユキさんの自己判断で止めるのはどうかと思いますけど」
「で、でも他の薬だけできっと治るから」

「はぁ……」
ため息をして呆れている。
子供みたいな言い訳に無理もないけど私だって飲みたくない。
これで諦めてくれると思ったら蘇枋くんはずんずんと近寄ってきて、このままだとぶつかってしまうから後ずさりするとソファに躓きすとんと着席した。

「ワガママ言わずに飲みましょう」
いつもの笑顔、だけど圧がある。
私が座って見上げる事で一層見上げる形になった。
圧のある笑顔で見下ろされている。 

「い、嫌だ」
負けず嫌いが出てきたのか変な所で私も頑固になる。
飲みたくないものは飲みたくない。
飲んだら負けな気がする。

「仕方ないな……大人になるの、″年下の俺が″手伝ってあげますね」
わざわざ強調するように言うと私の両手をおもむろに重ねそのまま頭の後ろで拘束する。
あ、これ解けないやつと気付いた時にはもう遅い。
片手だけど蘇枋くんの力で一まとめにされたら抵抗するのは無理だった。

「それと、風邪引いてるのに何でこんな薄着なんですか?彼氏でもない男を招くなら尚更羽織るべきですけど」
「薄着はいつもの事だし…蘇枋くんにはそんな警戒必要ないというか、信頼というか……あの……お、降ろして貰って良い?」

風邪でも寒いわけではないのでいつものタンクトップで過ごしていた。
男の子を招くとか気にしてなかったけど改めて肌の露出を蘇枋くんから言われるとちょっと恥ずかしくなる。
それに腕を上げて抑えられてるから脇が晒されている。
これはちょっとどころか、かなり恥ずかしい。
降ろしたい。

「信頼ね……ふーん」
私の要求はスルーして含みのあるような、納得いってないような顔をした後まぁとりあえずそれは良いか、とサイドテーブルにコップを置いて人差し指と中指をシロップに付ける。

「蘇枋くん、何して……んむっ?!」
「何って、飲ませてあげるんですよ。はい、しっかり飲み込んで下さいね」
口の中に2本の指を突っ込まれ甘ったるい味が広がった。

「すお……ッ、んぅ、は__っ、」
「ユキさんがあまりにも子供みたいな事言うから強引にしちゃおうかなと」
にこ、と目元を細めるとまた指をシロップに付けては口に突っ込む。

「んぇ……んん……ふ…ッ、」
ぐちゅ、と唾液とシロップが混ざる音がする。
蘇枋くんが指をこすりつけるように舌を撫でるから余計に水音が鳴った。
止めて、と訴えるように見下ろす目に視線を合わせる。
「心配しなくても大丈夫ですよ、優しくするので」
違う、そうじゃない。

「んーっ、んぅ…っ、すぉ、く…ッ」
流石に恥ずかしすぎる。
高校生相手にこんな風に思いたくないけど、蘇枋くんの端整な顔立ちも相まってどうしてもえっちな事をしてる気分になってしまう。

「ん…っ、ふあ、…ッ待って、もう自分でちゃんと…!んぐ…ッ」

引き抜いた隙に自分で飲むと宣言するがすぐにまた蘇枋くんの綺麗で長い指が舌に乗る。
細いと思っていたそれは、舌で咥えると意外にも男の人の指なんだなって場違いな感想が頭の片隅に浮かんだ。

「嫌なら噛んで良いですよ」
「んむぅ…っ、むり、らよ…んっぅ、」
怪我をさせたら嫌だし噛めるわけない。
強引過ぎるけど蘇枋くんはあくまで善意でやってくれてるし。


「俺がユキさんのワガママ直してあげます。大人の階段、登らせてあげますね」
善意……とは思えない、まるで天使の皮を被った悪魔の微笑みのよう。
年下の子に大人の階段とか言われて普通はムカつくとか生意気とか思ったって良いはずなのに。
ただただ羞恥で顔が熱くなる。

「ほら、もう一回」
指をコップに浸す時に少し斜めを向く横顔がとても綺麗で。
「頑張れますよね?」
傾けて、訪ねてくる。
それに合わせて揺れるタッセルピアスとさらさらな髪。
こんな恥ずかしい姿を晒しているのに、見下ろして微笑む姿が妖艶だとさえ思ってしまって情けない。

「俺の指、しっかり舐めて下さいね」
「ん……ふ、ぁ…」
大人しく聞いとかないと痛い目に合うのはもうわかったので素直に舐める。
ゴツゴツしてて、2本でも結構口いっぱいで。
唾液の水音が部屋にくちゅくちゅと響くからもう、恥ずかしくて死にそう。

「はい、ごっくんして」
「ん…っ、」
まるで子供に言うみたいに優しい口調。
今蘇枋くんは完全に私を子供扱いしてる。
なのに、その言葉がどうしても卑猥な方に聞こえてしまう。
私って汚い大人だ。

指に付けられた新鮮なシロップ。
綺麗な指を伝いたらりと垂れる液体にさえ、卑猥さを感じた。

「俺以外にこうされてたらどうするんです?」
「ん…、ひゃんと、噛むよ…」
「その前に怖くて動けなくなっちゃうと思いますよ。もう少し、用心して欲しいなぁ。ユキさん風鈴の生徒だったら知らない人でも簡単に家にあげそうですね」
「んぅ…ッらって、その子らちは…」
「はいはい、信頼出来る、でしょ。馬鹿の一つ覚えも行き過ぎると笑えないですよ」

あ、あれ?
蘇枋くんちょっとだけ口悪くなってない?
にこにこ笑ってた目元が一瞬だけ冷たくなったような気がして、私は続ける言葉を詰まらせた。

「さ、ちゃんとごっくんして下さい」
かと思えばまたいつもの笑顔(今は圧があるけど)に戻って飲み込めと促した。 


「ん…っ、ぁふ…ッ……、」
「はい。良く出来ました。後はコップで飲ませてあげますね」
何度目かの指での摂取の後、コップを口元に付けて飲ませられる。
自分のタイミングじゃないし、やっぱり甘ったるすぎて少し溢してしまった。

「あーあ、本当に子供みたいですね」
仕方ない人、という感じで指ですくいそれをぺろりと舐める。
蘇枋くんの赤い舌が、さっきまで私の唾液でベトベトだった指を舐めるのでいやでも意識してしまう。

「出された薬は全部ちゃんと飲むって約束してくれますか?」
「は、はい」
「上着もちゃんと着ますか?」
「はい」
「他の男なんか家にあげちゃだめですよ。もっと警戒心持って下さい」
「はい」
「うん、良い子ですね」

ぽん、と頭を撫でる姿はやっぱり先生のようだ。
私の年上の威厳なんて微塵もない。
蘇枋くんは袋を持って玄関に行くとじゃぁお大事にと爽やかな笑顔で帰っていった。


「……熱出そう」
蘇枋くんのせいで風邪が重くなりそうだなんて口が裂けても言えななかった。



end

Comments

  • ほのぴ
    October 23, 2025
  • ✾ノエル✾
    May 16, 2025
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