【カイロ=佐藤貴生、ワシントン=大内清】イラン各地で続く大規模な反政府デモで、ノルウェーに拠点を置く人権団体「イラン・ヒューマンライツ」は12日、デモ参加者の死者が少なくとも648人になったと発表した。犠牲者はさらに多数に上る可能性もあるという。トランプ米政権は介入する可能性を繰り返し示唆しており、事態は緊迫の度を増している。
トランプ大統領は12日、イランと貿易する国に対して「米国との取引に25%の関税を課す」と表明し、即時に適用する方針を示した。
イランでは12日、政府を支持するデモが行われ、多数の人が参加した。イランのアラグチ外相は米国を念頭に、軍事衝突の準備をしているとする半面、対話の窓口は開いていると述べた。
ロイター通信は12日、トランプ氏はイランへの軍事介入を恐れないが、外交による解決を求めるとする米ホワイトハウスの方針を伝えた。イランがインターネットを遮断したことを受け、トランプ氏が実業家のイーロン・マスク氏と協議したことも明らかにした。
マスク氏が創業した米スペースXの衛星通信網「スターリンク」が議題に上った可能性もある。
一方、レビット米大統領報道官は12日、記者団に、「イラン側の公的な発言は、米国に非公式で伝えてきているメッセージとは大きく違う」とし、「大統領はメッセージ(の真意)を探ることに関心を払っている」と指摘した。