いままで、フロントを一枚にわざわざ改造した自転車が何台かあります。
 ブログ的に言えば、まずgiantのロードバイク ディファイ4です。この自転車はドマーネを購入後、ライザーバー化され、街乗りメインで使うことにもなりました。
 それからクロスバイクです、フジのクラムジーというクロスバイクです。もともとはアルタスのフロントが二枚のモデルでしたが、フロントシングル化しています。

 んで、いま視野にいれているのがトレックのドマーネです。
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 ↑トレックドマーネ al4 2021モデル

 こいつをフロントシングル化したいわけです。
 で、そうなんだけど今回はロードバイクのフロントシングル化はアリなの? ナシなの? っていうのを僕が独断と偏見で考えていこうかなと思います。

ロードバイクのフロントシングル化とは?

 ロードバイクと書きましたが、ロードバイクに限らずフロントシングル化をするとすっきりします。
 わかりやすく言えばロードバイクのギアはグラベルロードでもない限りはフロントが二枚ついていると思います。これを一枚にしちゃおうっていうのが、フロントシングル化になります。

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 ↑ティアグラのクランク

 シマノ系のクランクはあまり僕のデザインの好みではありません。そもそもギアが二枚もあるのはごちゃっと見えます。
 これが一枚になるとそりゃ綺麗に見えるようになります。
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↑マウンテンバイクのクランク

 上はマウンテンバイクですが、マウンテンバイクではフロントシングル化が常識です。理由はいくつかあります。障害物にギアが当たる。チェーン落ちする。ドロ詰まりする。ほかにもいくつも理由はあるでしょうが、こういった問題点から山で走れるバイクはフロントシングルが今はメジャーです。

 見栄え的にも、あきらかにマウンテンバイクの方がすっきりしているのが分かると思います。
 最大のメリットはこのすっきりさです。
 なんですが、ちょっとメリットとデメリットを下で考えてみましょう。

ロードバイクのフロントシングル化のメリット、デメリット


 ロードバイクのフロントシングル化のメリットは――これはロードに限らず、機構の単純化です。フロントディレイラーの調整はかなり面倒とは言いませんが、リアに比べると結構ざっくばらんとして、面倒くさいです。
 そのくせ、フロントギアは無理な振動が入るとチェーン落ちが起こることがあります。これはいくら調整を完璧にしていても、フロントは落ちる時は落ちます。リアのチェーン落ちは調整不足やメンテ不足が大半です。

 あとは軽量化です。わずかなことですが、ギアが一枚とfディレイラーがなくなるので重量は減ります。ただわずかなものですし、些末なものです。
 
 走行中にギア比を考えなくていい。フロントシングルになると、ギアは減ります。つまりいままで2×8~12だったものが、8速から12速というギアだけになります。
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↑8sスプロケット。
 
 つまり、スプロケットだけでの変速です。なのでちゃんと自分に合ったカスタマイズをきっちり考えないといけません。
 しかし、反面いままで無駄に使っていなかったギアが何枚もある方なら割り切ってフロントシングルにしてしまった方が良いかもしれません。使わなかったギア比を取っ払っちゃうという考えです。
 もちろん、これは諸刃の剣でもありますのでデメリットでもあります。

 あとは掃除が楽になります。

 デメリットはギアの枚数が完全に足りなくなるケースが大半です。走ることは出来ますが、アが飛び飛びになるのでケイデンスの確保がかなり難しくなるでしょう。もちろん、これはカスタマイズ次第ですが、軽いギアに合わせれば、ギアは超軽くできますが、速度は出なくなります。
 反面、高速巡行だけのギア比で組めばそれこそ、加速力はあるでしょうが登りに入ると地獄になるでしょう。
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↑ライザバー フロントシングルロードバイク

 上のロードバイクは11-34tで組まれてます。フロントは36tなので、そこまで最高速もありませんが、とにかく加速と登板力はあるでしょう。
 そしてギア比自体がワイドレンジで組める。大体、ロードバイクのスプロケットの最大はいまのところ34tほどになりますが、これがグラベル系のリアメカをつけると42tとかにすることができます。ぶっちゃけ、そこらのmtbでも45tとかが多いのでかなり大きなものを付けれるわけです。
 ギア一枚でどこでも対応できるようなバイクが作れるのです。

ロードのフロントシングルに向いてない人

 よく、フロントシングル万歳のサイトさんやショップさんなんかではフロント変速はいらないから、みんな外せばいいと言いますが、僕はそんなこと思いません。
 今現在、ロードバイクは大体が2×8~12の範囲に収まっていますが、当然理由がちゃんとあります。先も述べた通りケイデンスの確保です。飛び飛びのギア比はかなり体に来ます。そのため、ロードは小刻みのギアチェンジが必要です。
 ロードバイクは、mtbやクロスバイクより一回のライドが伸びます。ライドが伸びればそれこそ100キロは簡単に走り抜けることができます。道中、山もあれば河川敷もあるでしょうし、坂もあれば風の強い海岸線もあるでしょう。フロントシングルになると、これらの事は大まかには対応できますが、細かい対応というのはできません
 つまり、僕のようなポタリング勢はそれでも構わないのですが、サイクルウェアを着込んで、スポーツとしてロードバイクに励む方には全く向いてません。
 仮に、これが本当に速くて素晴らしいならツールドフランス等のレースバイクは全てフロントシングルで成り立ちますから、結局そういうわけではないです。デュラエースが12速化したからといって、フロントシングル化はしてません。つまり、ロードバイクでスポーツを楽しむ方は絶対にフロントにギアは二枚いります。
 ただ、だからと言って3枚はいりません。かぶっているギアが多く出てきますのでこれは無駄です。
 調整もしゃっきりしなくなってきますし。

 基本的にガチでロードバイクをやりたいって方はフロントは54-40ないし、50-34を付けてリアは11-30とか11-34みたいなワイドレジオなギアが一番良いです。
 結局この構成は何なのか? というと、デュラエースの構成がこれになります。本気で走るなら、この辺の構成がやはり一番、無難で、シマノもこれがいいという判断をしているわけです。
 合う合わないはあるけど、やはりこれが一番理想ではあるんだと思います。
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 ↑トレックのマドン

 各社バイクメーカーも大体はフラグシップは同じ構成になってますから、やはりこのギア比での構成が一番無難なのでは? と思う。

 スラム搭載車の場合もマドンの場合は10-33tです。大体、似たような構成で収まっているとは思います。スぺシャもそんな感じだったし。

 あとは自分で付け替えが出来ない人も向いてない人です(勢いでやればどうとにでもなりますけど)。ネットを見たら、ワイズロードとかはやってくれるみたいな感じですけど、実はフロントシングルはやってくれない所が結構です。
 これには当然理由もあるんですが、そもそもバイクメーカーはフロントをシングル化することを想定して設計しているわけでもありません。それはシマノ、スラム、カンパなんていうコンポメーカーも然りです(初めからフロント一枚のコンポは別、grxみたいなの)。
 
 やってくれないから、自分でやるしかないっていう選択肢もあると思います。大体やってくれますけどね、プロショップなら。ただ、近くに「あさひ」だ、「ペダル」だ、「ダイワ」だ、「イオン」だとかいうのはロードバイク売ってますけどおそらくやってくれないんじゃないかぁ?
 店舗でもスポーツバイク大好きです、みたいな方がいたらやってくれるかもしれませんけどね。お店としてはやんわり断られるケースが大半です。
 そもそもあの手のショップは修理であってカスタムはあまりやらないのです。タイヤのサイズをギリギリまで太くしたい場合は推奨しないと言われるかもですし、マウンテンバイクをリジットにしたいと言ってもお勧めしないですと言います。
 できないわけではないです。そういう事案を受ける感覚が、チェーンの自転車屋さんはあまりないのかもしれません。
 そりゃ、ブレーキをクラリスから105にとか、そんなことはやるでしょう。

 あと、仮にフレームの都合もあってプロがやってもきっちり動くかどうかは分からないこともそりゃあります。

 フロントシングル化で大きく問題にすべきことはチェーンラインです。先程も書いたように、バイクメーカーはフロントシングル化を想定して設計しているわけではありません。
 例えばですが、僕のクロスバイクの話になりますが。

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 ↑クロスバイクのフロントシングル化の問題点

 こいつは通勤用なので、bbはカセットの四角軸をつかっていますが、チェーンラインをそれなりにいい所にもってきてやろうとすると、かなりクランクと近づいちゃいました。
 ようはQファクターがってことね。
 で、これはどうしてこういうことになったのか? といえば、端的にはそういう風にフレーム側は設計していなかったのでしょう。で、このフレーム自体、タイヤは40cが入りますから、当然フレームの開きは大きくなります。すると、クランクも当たりやすくなりますよね。
 
 で、こういうことになっちゃうとびしっとチェーンラインを出したいなら、フレームをどついて凹ませるとか乱暴なことをする必要があります。僕は妥協して、ま、いっかで使ってます。
 が、ほぼほぼ毎日20キロ走ってますが、特にドライブ系でのトラブルはゼロです。ナローワイドチェーンリングが1000円ぐらいの安物だけど、意外とどうとにでもって感じです。

 まあ、よほど捻じれてない限りは少々無理なチェーンラインでも問題ないってことです
 ただ、これを自分で調整なり、修正なりの考えができない人は向いてないかもしれません。が、やろうと思えば素人レベルでいいなら出来ます。僕でもどうにか動かしてるので。


ロードバイクのフロントシングルに向いてる人

 
 向いてる人はそれこそ向いてない人と反対です。まず、ケイデンスを全く気にしない人です。つまりロードバイクとしての特性、速く、遠く、乗れる能力を捨ててでも、快適性とか整備性を取る方は向いてます。
 スポーツ性というよりも楽なサイクリングですね。そういうのが好きな人はフロントシングルに向いてます。あとはどこへでもロードバイクで走破しようという方も実はフロントシングルは向いてます。フロントシングルにはナローワイドという、左右に飛び出た歯を使います。
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 ↑ナローワイドチェーンリング

 一つ飛びで形が違うのが特徴で、これがチェーン落ちを防ぎます。
 つまり悪路での走行でのチェーン落ちを限りなくゼロになるといっても過言ではありません。フロントのチェーン落ちは整備不良よりも、なにかしらの衝撃でフロントディレイラーから外れると落ちます。これを防いでくれるナローワイドはフロントシングルの特権でもあります。

 あとは向いている人は見栄えとか、オリジナル性を出したい人なんていうのはフロントシングル化もありじゃないでしょうか?