【独自】新スタジアム整備をめぐる非公開協議 情報開示請求で入手した秋田市とJリーグのやりとりを詳報③
秋田市での新スタジアム整備をめぐり、2025年11月、市はJリーグ側に、整備計画の検討状況を説明しました。
当時は新設と改修、それぞれの整備手法に関して検討を進めていた時期でしたが、Jリーグ側は、市側との非公開の協議の中で、検討状況や施設の収容規模に対し、数多くの指摘を行っていました。
秋田市への情報開示請求で入手した両者のやりとりを詳報します。(全3回の3回目)
※注意※
語尾・表現・わかりにくい内容等は一部修正しています
⑤施設の収容人数 上限設定とクラブの成長前提
<Jリーグ>
「1万人規模を超える案は検討しないのか」
<秋田市>
「(事業費などを試算する)今回の業務委託の中には含めていない。今回は比較のために3パターンとしたが、将来的に設計する段階で検討する可能性はある」
<Jリーグ>
「イニシャルコストも大事なポイントだと思う。最初から立派な大きなスタジアムじゃなくてもいいかもしれないが、上限で1万人と決めるとクラブの成長に無理がある。入場可能数はクラブの経営のキャップになる。どれだけ努力しても、満杯になったら次は大きくすることでしか成長は望めない」
「上限1万人というのは、あまりにも志が低いなと私は思う。イニシャルコストを減らしたいのであれば、そこを少し工夫してスモールに…ということはあるかもしれないが、上限1万人には定めないでほしい。J1は平均2万人入っている。地方のクラブでもJ1に上がった平均は1万人であり、必ず超える。そこにも届かないスタジアムをイニシャルコストだけを理由に造られるのは合理的なようで、全然合理的じゃない」
「単年しか見ていないことだと思うので、30年、40年、これからクラブとして盛り上げていきましょうということであれば、ちょっと違う」
<秋田市>
「改修のメインスタンド自体で、その他に“これはないんじゃないか”というところはあるか」
<Jリーグ>
「1万人規模の場合、前面の道路がすぐそばにあり、観客の動線的に危ない。対流スペースもなく、にぎわい創出もつくれなさそう。理想のスタジアムというよりは、とりあえず(配置図として)入れてみたというだけにしか見えない。このスタジアムで秋田の誇れるスタジアムとして、本当にこれで良いのかとい感じる」
「例えばホスピタリティでも、中継局でも、大きな車が入ってくる。メインスタンドの前の道路がどうなのかや、車寄せがないなどがある」
「広島は街中にできて、皆さんが参考になるスタジアムだと思う。秋田も八橋で場所は素晴らしいと思う。既に1万人集客できている中で、やはり5,000人規模でスタートしたとしても、この増設スペースしか活かせる場所がなく、今後の成長性を考えた時にも、どういう絵が描けるのかというのは見えない。やはり平方メートルを見なければ、具体的には言えない。この躯体(ASPスタジアム)を生かそうとすると、やはり全体的に難しいと思う」
<秋田市>
「メインスタンドがあれば、仮にバックスタンドの改修工事をやる際に1シーズン使えなくなってもよいのか」
<Jリーグ>
「その時にメインスタンドに何人入れるのかといったところはあるが、可能ではある」