第253話 『人生逆転2』再重版記念SS~旅行(7月16日は駅弁記念日にちなんで)~
いつものようにふたりで帰っていると、スーパーの近くでのぼりが見えた。
この前、一条さんと紅茶を買いに行ったスーパーだ。
<駅弁フェア>
「へー、駅弁か」
たまにスーパーでやっているよな。
母さんが好きだから、一度家に帰って、買いにこようかな。
そんな風に思っていると隣の一条さんが、じーっと駅弁の文字を見ていた。
「駅弁好きなの?」
俺は何気なく聞くと、一条さんはあわてて否定する。
「そんな人を食いしん坊みたいに言わないでください」
食いしん坊は本当は気はするけど、あえて黙っておく。
「ごめん、ごめん。俺は肉系のがっつりした駅弁が好きだ。あの牛丼みたいなやつとか。海鮮系も美味しいよな。一条さんは?」
「私はあんまり食べたことないんですよね。テレビで見て、炊き込みご飯みたいなお弁当がおいしそうだなと思いましたけど」
「なら、せっかくだし寄っていく?」
「大丈夫です。まだ、取っておきますよ」
「まだ? どういう意味?」
「内緒ですよ」
そう言って、彼女は少し俺よりも先に進んで、長い髪を風にたなびかせて、ふわりとした笑顔で笑った。宙を美しく踊る彼女の良く手入れされた髪はまるでシルクのように美しかった。
「早く、行きますよ」
彼女は、少しだけ照れ隠しをしているように笑って、俺に笑いかけてくれた。
※
―一条愛視点―
照れ隠しをしながら、センパイの方を振り向いて、私は笑う。
「(いつかふたりきりで一緒に旅行したいって思っていたなんて言えないじゃないですか)」
最近まで未来に絶望していたはずの私は、いつの間にか、この先も彼と一緒であることを前提にしていることに驚いて笑った。
―――――
(作者)
祝・再重版‼
『人生逆転 浮気され、えん罪を着せられた俺が、学園一の美少女に懐かれる』2巻が再び重版決定です!
前回の重版告知からまさかの約1週間後に再重版決定とは⁉ 作者も正直に言って、驚いております。
これも読者さんたちの熱い応援とイラストレーターのひげ猫先生、コミカライズ担当のコミカライズは、いかぐちえい先生、担当編集さんをはじめとする角川スニーカー文庫編集部様とコミックニュータイプ編集部様、校正の方々、カクヨム運営スタッフのおかげです‼
みなさん、たくさんの熱い感想を本当にありがとうございます!
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