ただのウォーキングよりも効果的…医師「上手くなるほど長生きできる」ヨボヨボ化を防ぐスポーツの正体【2025年12月BEST】
■「ちょっと息が上がる」くらいがちょうどいい NOを効果的に分泌させるには、激しくない長時間の運動がいいとされています。 激しい運動は活性酸素を発生させるから、かえって血管には悪い。ただし、だらだら歩く、歩きながら花を見たりする散歩程度のものは、あまり意味がありません。やはり息がハアハアする程度のスピードは必要です。 ちょっと息が上がるくらいがちょうどいい。しかし激しすぎてはダメ。肩で息をするような全速力の運動は避けましょう。中高年でそんなことをする人はあまりいないとは思いますが……。自分が「ちょっときつい」と思うぐらいの運動を毎日続けるのがいいのです。 では、ちょっときついくらいの運動とはどのくらいのものか。目安を紹介します。 これはカルボーネン法という心拍数を使った方法です。ちょっときつい運動の「運動強度」は60%くらいです(中強度)。すると、運動時の目標心拍数は「(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数」という計算で出てきます。 最大心拍数は220-年齢です。例えば60歳で安静時心拍数70の場合、最大心拍数は220-60=160です。 ---------- (160-70)×0.6+70=124 ---------- 1分間に124拍というのが、運動時の目標心拍数です。これに近づくように、運動の激しさを調整するとよいでしょう。 ■サッカーやバスケは平均寿命をあまり延ばさない 「ちょっときつい」運動が血管によいことを証明するデータがあります。それはアスリートの寿命です。 スポーツはそれぞれ運動強度が違います。スポーツによって平均寿命はどのくらい違うのでしょうか。まずスポーツが一般的に平均寿命を延ばしているのは確かです。米国のオリンピアンは一般人と比べて平均5.1年長生きで、心血管疾患での死亡についても、通常人よりも約2年も寿命を延ばしています。(*1) 世界のエリート・アスリートを対象にした研究でも、エリート・アスリートはだいたい一般人よりも5〜6年長生きです。(*2) では、競技別ではどうか。 中長距離ランナーやツール・ド・フランスの選手の平均寿命は一般人より8年ほど長いという研究があります。また、コペンハーゲンでの一般人調査ではテニスは9.7年、バドミントンは6.2年寿命を延ばす効果があると報告されました。(*3) 一方、水泳は1.9年、バスケットボールは1.4年、サッカーは0.5年しか寿命を延ばすことはできませんでした(前出のエリート・アスリートへの調査)。 (注) (*1)「Female and male US Olympic athletes live 5 years longer than their general population counterparts: a study of 8124 former US Olympians」(Br J Sports Med. 2020 Jul 29;bjsports-2019-101696) (*2) Demaria S et ai. Sport and Longevity: an observational study of international athletes. GeroScience 47(2): 1397-1409,2025 (*3)Peter Schnohr, James H. O’Keefe, Andreas Holtermann, et. Al., (2018) Various Leisure-Time Physical Activities Associated with Widely Divergent Life Expectancies: The Copenhagen City Heart Study. Mayor Clinic Proceedings 1-11.