池袋暴走の遺族を中傷、男に有罪判決 「侮辱の意図ない」と無罪主張

村上友里
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 東京・池袋で2019年に起きた車の暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さん(36)を、ツイッター上で誹謗(ひぼう)中傷したなどとして、侮辱罪などに問われた無職の油利(ゆり)潤一被告(23)=愛知県扶桑町=の判決公判が13日、東京地裁(安永健次裁判官)であった。判決は「被害者の心情に一切配慮せず、一方的に社会的評価をおとしめた」として、侮辱罪について求刑通り拘留29日を言い渡した。

 被告は、東京・秋葉原などで殺傷事件を起こすと思わせる投稿を昨年8月にしたとして偽計業務妨害罪でも起訴されており、判決はこちらについては懲役1年執行猶予5年(求刑懲役1年)とした。

松永さん「言葉で人を傷つけないで」

 判決によると、油利被告は昨年3月、松永さんのツイッター投稿に対し、松永さんの妻子の実名にも言及しながら、「金や反響目当て」「男は新しい女作ってやり直せばいい」などと返信した。

 侮辱罪について、被告は公判で、投稿自体は認めた一方、投稿は別の事故の遺族について述べたもので「松永さんを侮辱する意図はなかった」などと弁解し、無罪を主張していた。だが、判決は投稿内容などから被告が松永さんを侮辱しようと考えて投稿をしたと認定した。

 投稿は、侮辱罪が厳罰化された昨年の改正刑法の施行前のもので、当時の法定刑は「拘留(30日未満)か科料(1万円未満)」だった。

 松永さんは判決後の会見で、「判決の量刑についてほぼ希望通り。非常に重く受けとめていただいた」と話し、「被告には今後、言葉によって人を傷つけることはしないでほしい」と語った。

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この記事を書いた人
村上友里
国際報道部
専門・関心分野
難民移民、人権、司法