『果てしなきスカーレット』が残したもの
こういった業界人による評価を振り返ると、脚本のテーマや構成の問題点、観客が期待していた映像表現のズレが不評と大コケをもたらしたことが明確となった。これらは細田守をはじめ、制作側が今後真剣に総括すべき点だろう。
一方で、同作は細田守が安全な成功を選ばなかったという事実をはっきり刻み込んだ作品でもある。
挑戦的なテーマや説明を排除したストーリーは今の市場では歓迎されにくかったかもしれない。しかし、挑戦をやめた瞬間に作品は消費されるだけの存在になる。
挑戦があったからこそ、批判や議論が生まれたのだ。その意味でも同作が本当に評価されるのは、今の空気が落ち着いた後だろう。
この事実を受け止めて、細田守の作品はさらなる進化を遂げてくれるはずだ。
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