430万人被害の「ブラウザ拡張機能」汚染 7年潜伏、ある日突然牙をむく
ブラウザを「無法地帯」にしてはならない
ブラウザ拡張機能は、確かに業務の生産性を高める強力なツールだ。しかし、それは同時に、企業のセキュリティ境界の内部に招き入れた「トロイの木馬」になり得るリスクをはらんでいる。 「便利だから」という現場の声に押され、なし崩し的に利用を認めていないだろうか。あるいは、「ブラウザの中のことまでは管理しきれない」と諦めてはいないだろうか。430万台が感染したShadyPandaキャンペーンや、セキュリティ企業すら被害に遭ったCyberhaven事件は、ブラウザを「管理外の聖域」として放置することの危険性を何よりも雄弁に物語っている。 情シス部長が今なすべきことは、この「見えないリスク」を可視化し、経営層に正しく伝えることだ。「公式ストアの審査も、MFAも突破され、情報は他国へ流れる」という事実を突きつけ、ブラウザ管理の強化、EDRの導入、そして何より「利便性と引き換えにセキュリティを妥協しない」という組織的な合意形成を図るべき時が来ている。
TechTargetジャパン