「
WOOLRICH(ウールリッチ)」は1830年、アメリカ・ペンシルベニア州で設立された老舗ブランドである。ハンティングに精通したウエアづくりで全米に広がり、「ARCTIC PARKA(アークティック パーカ)」など数々の名作によって世界規模のブランドへ成長した。その人気は衰えることなく現代まで受け継がれている。
そんなWOOLRICHの豊富なアーカイブデザインと機能を見つめ直し、現代の技術と感性でアップデートするブランドがある。
「2018年の秋冬にWOOLRICH OUTDOOR LABELは立ち上がりました。『FLY FISHING(フライ フィッシング)』、『HIKING(ハイキング)』、『CAMP(キャンプ)』の3つを軸に、200年近く続く歴史が育んできたアーカイブデザインを、現代の技術でアップデートしたアイテムを展開しています。
これら3つのカテゴリーそれぞれに、機能性や素材の特性、デザイン性を落とし込み、日本で生産していることも大きな特徴です」
WOOLRICH OUTDOOR LABELの今シーズンのイメージ写真のひとつアパレルブランドとして「GORE-TEX®(ゴアテックス)」を早くから採用していたWOOLRICH
今シーズンのラインナップから、いくつかのアイテムをピックアップして紹介していきたい。まずは「GORE-TEX 3LAYER FISHING JACKET(ゴアテックス スリー レイヤー フィッシング ジャケット)」を取り上げる。実は、「GORE-TEX®(ゴアテックス)」とWOOLRICHには深い関係があるという。
「GORE-TEX®素材といえば今でこそ多くのブランドが取り入れていますが、アパレルブランドとしては、1970年代というかなり早くから採用していたブランドのひとつがWOOLRICHといわれており、両社には長い歴史があります。
このアイテムに採用している『GORE-TEX 3L C-KNIT(ゴアテックス スリー レイヤー シー ニット)』は、3層構造で防水性・透湿性・耐久性を備えつつ、しなやかな肌触りが特徴です。適度なハリ感と軽量性も両立しています。
デザイン面では、右胸に付いたフライパッド(毛鉤を留められるボア部分)に、WOOLRICHのアイコンでもある“羊”のモチーフを採用。また、胸ポケットとハンドウォーマーポケット、その下にはマチ付きポケットを備え、身頃には計6つのポケットをレイアウト。水抜き用のハトメも取り付け、機能性とデザイン性を両立させています。
なお、このFISHING JACKETにはロング丈の『GORE-TEX 3LAYER FISHING COAT(ゴアテックス スリー レイヤー フィッシング コート)』もラインナップされています」
GORE-TEX 3LAYER FISHING JACKET 99,000円(税込)
バックスタイル
羊毛のフライパッドとポケットに付いた水抜きのハトメWOOLRICHが生んだ“バッファローチェック”を踏襲した一着
続いて、WOOLRICHの歴史が反映されたアイテムも紹介していく。「バッファローチェックは、WOOLRICHがハンティング用に考案した柄で、ブランドを象徴するアイコン的存在です。今シーズンも、このバッファローチェックを踏襲したアイテムがいくつか登場していますが、その中から『WOOL CHECK CRUISER JACKET(ウール チェック クルーザー ジャケット)』をご紹介します。
クラシカルなデザインに現代的なディテールを落とし込んだジャケットで、まず肩口は2重生地構造により保温性が高く、さらに隠しポケットも備えたベンチレーションフラップを配置しています。
その下には裏地付きのハンドウォーマー、一番下には大容量の収納が可能なインプリーツ仕様のポケットをセット。背面にはゲームポケットも装備しており、フィールドウエアらしいディテールを色濃く感じられる仕上がりになっています。
生地は、国内でも数社しか手がけることのできない紡毛紡績によってつくられるオリジナルウール。高密度に打ち込むために古い力織機を使用しており、1反を織り上げるのに約3日を要します。生産効率よりも品質を重視し、柔らかくしなやかな風合いを叶えた素材です。
さらに、オリジナルのボタンやリングジップなど、ブランドらしさを感じられるアイコン要素も随所に盛り込まれています」
WOOL CHECK CRUISER JACKET 110,000円(税込)
バックスタイル
画像向かって左:肩口のベンチレーション仕様
画像向かって右:背中に付いたポケット
LOOK BOOKより着用シーン写真集で伝えるWOOLRICH OUTDOOR LABELの世界観
WOOLRICH OUTDOOR LABELの取り組みのひとつに、“写真集をつくる”という個性的なアプローチがある。しかもその写真集には、WOOLRICH OUTDOOR LABELのウエアが登場しないという。その理由について、引き続き話を聞いていこう。「写真家の濱田紘輔(はまだこうすけ)さんとWOOLRICH OUTDOOR LABELのクリエイティブディレクター河埜隆士が、自然や旅、アウトドアフィールドを巡る取り組みとして、毎シーズン写真集を制作しています。
一般的なブランドのLOOK BOOKのように商品カットが並ぶものではなく、ブランドの世界観やイメージを伝えることを目的とした写真集です。毎シーズンひとつの土地を選び、その土地の自然や文化を切り取り、一冊にまとめてノベルティとして配布したり、Instagramで公開したりしています。