「認識の甘さ起因」鹿児島大学の共同獣医学部で不適切な動物実験 肺炎の牛使用
鹿児島大学の共同獣医学部で、不適切な動物実験が行われていたことが分かりました。学内の安全基準を満たしていない施設で肺炎にかかった牛を用いた実験が行われていたということです。
9日午後、会見を開いた鹿児島大学。
(鹿児島大学・橋口照人理事(研究・情報担当))
「関係の皆様、市民の皆様にご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」
共同獣医学部で不適切な実験が行われていたと説明しました。
実験は、2021年7月から去年5月にかけ鹿児島市の郡元キャンパスにある総合動物実験施設で肺炎にかかった牛への薬の効果を調べる目的で行われました。大学が承認した実験計画書には、肺炎に罹患後回復した牛を使うと記載されていました。
しかし、実際に使われた牛は搬入時の診察では異常なかったものの、その後2割程度に発熱の症状が見られ、さらに肺炎の原因となる2種類の病原体が検出されたということです。実験が行われた部屋は学内の規則でこの病原体を扱うことが承認されていませんでした。
実験の責任者である、共同獣医学部の教員は隔離などの感染防止措置をとれば実験を行うことができると誤認していたということです。
(鹿児島大学・橋口照人理事(研究・情報担当))
「実験責任者は、肺炎の牛という認識は無く当初は牛の状態について特段の記載もしていなかった。一般的には、肺炎の牛として扱うべきだった」
大学は、2025年2月に告発を受けその後実験を中止させました。キャンパス内には動物病院もありますが、実験は適切な感染対策のもと行われていて感染の拡大はなかったと確認しているということです。
(鹿児島大学・橋口照人理事(研究・情報担当))
「実験責任者の認識の甘さに起因した事案。大学・学部のガバナンス的には、今後再発防止に向け手続き見直しに向け検討している」
この実験は、日本中央競馬会から6年間で約1億円の助成を受け、行われている事業の一環で、大学はJRAや関係省庁に今回の事案を報告。2025年度中に検証を踏まえた再発防止策を示すとしています。