【現場の職人に「愛想笑い」をするのは彼らへの侮辱だ】
「職人さんが怖いから」といって、下手(したて)に出てご機嫌取りをするのは、今すぐやめてください。
その「媚びた笑顔」こそが、彼らを最も苛立たせる原因です。
厳しい現実を突きつけますが、現場の職人たちは、あなたと仲良くなりたいわけではありません。
「まともな仕事ができる環境」を求めているだけなんです。
これを履き違えている人があまりにも多い。
現場で怒号が飛ぶとき。
あれは、あなたの人格を否定しているわけではないのです。
「寸法の合わない図面」
「段取りの悪い工程」
「トラブルから目を背ける不誠実さ」
彼らは、プロとしてのプライドを持って仕事をしたいのに、それを阻害する「曖昧な指示」に対して、正当な抗議をしているに過ぎません。
そこでヘラヘラと笑って誤魔化すのは、火に油を注ぐようなものです。
かつて、私もそうでした。
怒鳴られるのが怖くて、常に顔色を伺い、言いたいことも飲み込んでいた。
でも、それは「優しさ」ではなく、ただの「逃げ」でしかなかったんです。
ここで「すみません」と反射的に謝って逃げるか。それとも、足がすくんでも踏みとどまるか。
たとえ声が震えても構いません。
「図面通りにこうしてください。理由はこうです」と、目を見て言い切ってください。
分からないなら、知ったかぶりをせず「勉強不足でした、教えてください」と頭を下げる。
その「誠実な必死さ」を、職人は驚くほど見ています。
「お前、生意気だな」と言われてからが、本当の仕事のスタートです。
中途半端な妥協案を持っていくくらいなら、喧嘩腰で正論をぶつけてくる設計者の方が、現場では圧倒的に信頼されます。
一度でも本気でぶつかり合えば、昨日の敵は、明日から最強の味方になる。
現場を動かすのは「仲良しごっこ」ではありません。
互いの領分を侵させない、ヒリヒリするような緊張感とリスペクトです。
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