戊辰戦争で旧幕府が勝利⋯?“弱者の声”集めた史料を展示 勝者が遺した歴史書には載らない敗者・弱者の“本音”がチラリ【高知】
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「歴史は勝者が作るもの」と言われることもありますが、そんな強者とは反対の「弱者」たちの“声なき声”を集めた企画展が開かれています。 【写真】教科書・歴史書には載らない「敗者・弱者」の声を集めた史料を画像で見る 高知市の坂本龍馬記念館では、大阪の収集家・栁内良一(やなうち・りょういち)さんの史料を集めた「栁内良一コレクション」が開かれています。 故・栁内良一さんは1953年(昭和28年)に大阪で生まれ、およそ40年にわたって、中学校の教諭や校長を務めました。その傍ら、20代の頃から学生運動や解放運動に取り組む中で関連資料を集め、弱者に寄り添って「解放する思想・精神」を大切にしてきました。 企画展では、そんな栁内さんが「弱者」や「敗者」の視点にこだわって集めた幕末の史料などが展示されています。 会場には、新政府軍と旧幕府軍による戊辰戦争を風刺した錦絵も展示されています。この錦絵では各藩を「干支」に見立てていて、「サルの会津藩と、ニワトリの薩摩藩」が「相撲」をとっています。 史実では薩摩(新政府軍)が勝ちましたが、この絵では逆に「会津藩(旧幕府軍)が勝った」となっています。そこには、ある「願い」が込められているといいます。 ▼高知県立坂本龍馬記念館 上村香乃 学芸員 「史実では戊辰戦争は新政府軍が勝ちますが、江戸の人々にとっては『徳川将軍に勝ってほしい』という願いが込められている」 「負けた側」に寄り添う史料は、このほかにも展示されています。「天保の大飢饉」が背景となった「大塩平八郎の乱」に関する錦絵です。 飢饉に苦しむ民衆のために決起しながら、わずか半日で鎮圧された大塩平八郎の様子を描いた明治時代の錦絵には、彼を「反逆者」として描かねばならなかったことを惜しむ作者の思いが記されています。 ▼高知県立坂本龍馬記念館 上村香乃 学芸員 「『大塩という人物が、大義名分が立たずに反乱を起こしてしまい”反逆者”となってしまって悲しい⋯』ということが書いてある」 このほか、新選組の永倉新八が残した「池田屋事件」の記録や、幕末の土佐藩に関する史料も展示されています。
▼高知県立坂本龍馬記念館 上村香乃 学芸員 「栁内さんの解放運動・学生運動の資料もあり、原点を知るところにもなるので、幕末・大塩の資料を見ていろいろと考えてもらえれば」 「勝者」が遺した歴史書には載らない、弱者や庶民の「本音・願い」を知ることができる企画展は、高知県立坂本龍馬記念館で、2月1日まで開かれています。
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