AI技術の発展は、検索環境とユーザー行動に大きな変化をもたらした。従来、ユーザーは検索エンジンにキーワードを入力し、検索結果に表示されたWebサイトを訪問して情報を得ていた(キーワード検索)。しかし最近は、検索結果に表示されるAI要約による回答や「ChatGPT」「Gemini」「Claude」といった生成AIチャットツールで必要な情報の多くを取得できるため、参照元のWebサイトを訪問せずに離脱してしまう「ゼロクリック検索」が増加している。
影響が特に大きいのが、検索結果の最上部に生成AIによる要約を表示させるGoogleの「AI Overviews」だ。ユーザーは知りたい情報をすぐに得られるようになったものの、WebメディアやECサイト運営者にとっては、自社のWebサイトにアクセスしてもらえないという課題が生じるようになった。まさに死活問題だ。
これまで企業が注力していたSEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)対策は、自社のWebサイトを検索結果の上位に表示させて流入を促す最適化だった。AI検索が定着し始めた今、SEO対策だけでは十分とはいえない。検索エンジンの上位に表示されていても、AIが生成した回答に引用されていなければ、ユーザーの視界に入らない可能性があるからだ。
しかし、こうした環境変化は企業にとって必ずしもマイナスばかりとは限らない。対策を早めに講じることで、他社との差別化につながるチャンスでもある。楽天グループのデジタルマーケティング会社であるリンクシェア・ジャパンの川井悠史氏は次のように話す。
「AI側で自社のWebサイトがどう扱われているかを把握しないままでは、戦略を描きにくいのは確かです。“AI検索時代”という前提でAIが情報を読み取りやすいWebサイト構造に修正するなど、SEO以外の対策も欠かせません」
川井氏は、リンクシェア・ジャパンでアフィリエイト広告を取り扱う部署に所属している。アフィリエイトサイトを運営する企業とやりとりする中で、多くの企業が「検索環境やユーザー行動の変化にどう対応すべきか分からない」といった不安を抱えている現実に直面したという。
川井氏は「AI Overviewsによる要約だけでは説明が完結しない複雑な商材の場合、SEOの強化によってユーザーを獲得できているケースがあります。SEO対策は引き続き重要です」と述べつつも、「AIO」(AI Optimization、AI検索最適化)と「GEO」(Generative Engine Optimization、生成AIエンジン最適化)の必要性を強調する。
AIOは、WebサイトをいかにしてAI Overviewsに表示させるかにフォーカスした考え方だ。GEOは生成AIチャットにおいて、自社ページがどのようなプロンプトで引用されるかを最適化する取り組みを指す。
AIは、インターネットなどの膨大なデータから必要な情報を収集して、データのパターンや特徴などを学習。その結果を基にユーザーの要求に合った回答を生成する。AIが生成する回答に企業がリリースした情報を引用させるためには、情報取得やパターン学習時に、自社ブランドやWebサイト、コンテンツを認識してもらわなければならない。
「そのためには、AI Overviewsで自社のWebサイトがどのくらい露出できているのか。チャット検索ではどのプロンプトで引用されているのかを正しく把握することが出発点です。その結果を踏まえてWebサイトのページ構成やコンテンツを組み替えて最適化します。つまり、AIが情報を取得するタッチポイントをどう増やすかが鍵になります」と川井氏は説明する。
AI検索時代における企業の課題を解決するのが、リンクシェア・ジャパンが紹介するSEO/AIO/GEOの統合分析ツール「LinkSurge」(リンクサージ)だ。AIツールの開発やWebメディア事業を展開するベンジー社と共同開発し、2025年11月に提供を開始した。
LinkSurgeはベンジーが開発し、運用するサービスであり、リンクシェア・ジャパンは販売窓口として、導入のフォローや機能改善に関するヒアリングなどの運用を担当する。
LinkSurgeの機能は、大きく分けて4つある。1つは、従来のSEO分析機能だ。順位計測やキーワードサジェスト、競合分析、被リンク分析といった基本機能を備え、どのキーワードで自社のWebサイトが露出しているのか、競合と比べてどのポジションにいるのかを把握できる。
2つ目が、AI検索時代にのっとった「AIO分析機能」だ。特定のURLを入力すると、そのページがAI Overviewsでどのキーワードの引用元として表示されているかを一覧で確認できる。「これまでAI Overviewsの露出を調べるには、キーワードを1つずつ手入力して画面を目視するしか方法がありませんでした。LinkSurgeを使うことで定点観測を自動化できます」と川井氏は話す。
特定のキーワードとページの組み合わせから、「今はAI Overviewsに出ていないが、このように構成を変えれば引用されやすくなる」といった形で、最適化の方向性まで示してくれることもLinkSurgeの魅力だ。
3つ目が「GEO分析機能」だ。生成AIチャットにどのようなプロンプトで自社のドメインやWebサイトが引用されるのかを分析できる。ChatGPTだけでなく、GeminiやClaudeなど複数の生成AIをまたいだクロス分析にも対応しており、プロンプトごとの引用状況や競合との比較をダッシュボードで俯瞰(ふかん)できる仕組みを実装している。
2025年11月に提供を開始した後、LinkSurgeの顧客からは「AIが自社のブランド名や競合名をどのくらいの頻度で、どんな文脈で引用しているのかを一括でモニタリングしたい」というニーズが強かったという。GEOのダッシュボードはその声に応える機能として同年12月に実装した。
最後が最新の生成AIモデルに対応した「AIチャット機能」だ。川井氏は「現時点で37モデルに対応しており、GPT-5.1やClaude Opus 4.5、Claude Haiku 4.5のような新しいモデルも、リリースから数日で実装しています」と話す。
LinkSurgeの最大のポイントは、SEO、AIO、GEO対策が1つのツールに統合されている点にある。一般的には、SEO、AIO、GEOそれぞれに特化したツールを個別に導入し、各データをひも付けて分析する必要があるが、LinkSurgeは1つのプラットフォームで完了する。ただ状況を把握するだけでなくAIが解析した具体的な改善策を提示するため、迅速な対策を可能にする。
ブログ記事の生成機能やAIが作成した記事かどうかを判定する機能も搭載している。AIによる量産記事と判定された場合は、ペナルティーを受けたり引用されにくくなったりするリスクがある。そのような機会損失を防ぐための重要な機能といえる。
料金プランはシンプルで、企業規模に関係なく使用目的によって選びやすい3つのプランを用意している。月額1万1000円(税込、以下同)のライトプランは1万ポイント、3万3000円のスタンダードプランは3万2000ポイント、5万5000円のプレミアムプランであれば5万3000ポイントが付与される。LinkSurgeの全機能に利用回数の制限はなく、月額料金に応じて付与されるポイントを消費して使用できる。
導入した企業や事業者からは、「AIOとGEO分析の定点観測ができる点が良い」「分析に当たって必要な作業が自動化できて便利」などのフィードバックが得られたという。GEO分析のダッシュボードのさらなる改良を進めることで、ますます使いやすく分析しやすくなるはずだ。今後はリンクシェア・ジャパンの既存サービスと連携して、SNS領域のマーケティングサポート機能も充実させる予定もある。
「AI検索時代の“正解”は、まだ誰にも分かりません。だからこそ、LinkSurgeを使っていち早く情報を収集・分析し、対策を打てる環境を整えていただきたいと考えます。リンクシェア・ジャパンがアフィリエイト領域で培ってきた知見や楽天グループのネットワークを生かしながら、お客さまがAI対策時代を乗り切るサポートができればと考えています」
SEO対策だけでなく、AIOとGEOという新たな視点を先んじて導入し、自社のWebサイトがAIからどのように見られているかを把握して必要な手を打つ。その実行基盤として、LinkSurgeはAI検索時代に欠かせないソリューションになるだろう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2026年1月25日