政府は昨年12月、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の規制強化に向けた対策パッケージをまとめた。市場価格に上乗せして電気を買い取る制度に関して、2027年度からの新規事業は支援廃止を含めて検討されることになる。乱開発を防ぐ目的で、不適切な事案に対する強化が必要とした。

 法令違反が疑われるパネル設備の監視を強め、開発による地盤崩壊や土砂流出を防ぐ措置も厳格化される。規制強化を通じて太陽光導入への懸念を払拭する狙いがある。規制強化による再生エネルギー分野の進路を見通す。

 これは、釧路湿原国立公園(北海道釧路市)周辺でメガソーラー開発を巡るトラブルが相次いだことが背景にある。森林伐採が進み、規制条例が市議会で可決されるなど問題が顕在化している。

 国としても、生態系への影響が懸念される再生可能エネルギー事業を対象に含めて規制に乗り出し、高市政権ではそれが加速しているわけだ。高市自民党と日本維新の会の連立政権合意書に「2026年通常国会でメガソーラーを法的に規制する施策を実行する」と明記している。

 これに伴い中国製のソーラーパネルの輸入を抑えられる効果が期待できる。一方、高市首相いち押しの、日本製であり、軽量で曲げられる次世代の「フィルム型ペロブスカイト太陽電池」の導入施策も併せて講じられるだろう。これは軽量コスト安なので、中国製から日本製に置き換わる。

 再生可能エネルギーも国産エネルギーなので、一定の再生可能エネルギー確保の役割をしっかり果たしてもらいたいという思惑もある。

 中国製ソーラーパネルはソフトも中国製のため経済安全保障上問題があるとされている。今回のメガソーラー規制強化は経済安全保障上の要請を満たし、国内経済の成長も図るという狙いがあるのだ。

 実は、筆者はかなり初期に太陽光パネルを家に設置し、自家発電で消費電力を賄っている。もちろん国産で、耐用年数も長い。太陽光パネルは地方の大規模ソーラーでなく、都市部で自家消費するのが主力になるのではないだろうか。この方がエネルギーの国産化、地産地消になり、エネルギー政策のみならず、経済安全保障や環境政策の上からも好ましいものになる。

(たかはし・よういち=嘉悦大教授)

無断転載・複製を禁じます