冬のボーナス「50万円」を全額タンス預金しようと考えています。多額のタンス預金は相続するときにトラブルになる可能性があると妻に言われましたが本当でしょうか。
所有する現金資産を「タンス預金」している人は、意外と多いようです。銀行や郵便局に預ける代わりに、手元に置いておくことで安心できると感じる人もいるのでしょう。 今回のケースでは、冬のボーナス50万円を銀行に預けずに、全ての金額を手元に置いておこうと考えている人が登場します。しかし家族から相続時のトラブルを指摘されて不安に感じているようです。 そこで本記事では、タンス預金の概要と、相続時に銀行口座に預けていない場合のデメリットについて解説します。 ▼タンス預金していた現金を銀行に預ける場合、「税金」の支払いは発生するの?
タンス預金の概要
タンス預金とは、特定の金融機関に資産を預けずに、自分の手元に置いて管理する行為を指します。文字通り、タンスに閉まっておく人も多くいるでしょう。 株式会社スガワラくんが実施した、「タンス預金についての調査」(調査日:2024年7月19日、調査対象:35歳以上~65歳未満の男女全国300人)によると、タンス預金をしていると回答した人は、41.7%いました。 また、タンス預金の総額は図表1の通りです。 図表1
※調査日:2024年7月19日、調査対象:35歳以上~65歳未満の男女全国300人 出典:株式会社スガワラくん「タンス預金についての調査(PRTIMES)」を基に筆者作成 図表1を見ると、30万円未満のタンス預金をしている人の割合が過半数ですが、100万円以上という人も1割以上いることが分かります。
タンス預金を相続する際の注意点
タンス預金そのものは問題ではありませんが、相続時にトラブルの元になる可能性はあるでしょう。 相続税で課税対象となる資産には、現金も含まれます。つまり、自宅で管理していたお金も相続税の対象です。 相続財産が基礎控除額を上回る場合、相続税の申告をしなければなりません。申告義務があるのにタンス預金を申告しなかった場合、さまざまなトラブルが起こり得ます。 ■相続金額の申告に不備があった場合は、追徴課税が課される トラブルの一つは、「追徴課税」です。申告に不備があったことで、本来の納税額に加算された額が請求されてしまいます。具体的には、以下のような税金が課されるかもしれません。 ・無申告加算税:相続税に無申告があった場合 ・過少申告加算税:申告した税額が実際より少ない場合 ・重加算税:悪質な脱税があったとみなされる場合 正しく申告していれば通常どおりの税額で済んだはずが、追徴課税によって余計な出費が発生するおそれがあります。意図的でなかったとしても、遺族がタンス預金の存在に気づかなければ申告ミスにつながりかねません。 ■タンス預金分の相続税が未申告だと刑事罰になるケースもある タンス預金を申告しなかったことが「悪質なケース」とみなされた場合、状況によっては刑事罰の対象になるかもしれません。脱税や無申告で罪に問われてしまった場合、懲役刑や罰金などに発展する可能性もあります。 「タンス預金は自宅にあるから見つからないだろう」と考えて、意図的に隠すことは避けるべきです。税務当局は、税金を管理するシステムや税務調査により、タンス預金の存在に把握するケースが多いです。
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