こんにちは、ジェット谷です。
日本、カンボジア両国でビジネスを行っているジェット谷が現地カンボジアから最新の情報をお送りするブログ、チャンネルです。
■カンボジア不動産・建設業界の資金繰り事情について
これが書けるのは私だけでしょうね。
今回は、カンボジアの不動産・建設業界における資金繰りと支払い事情について書いてみたいと思います。
正直、このテーマを実体験ベースで書ける人は、そう多くないでしょう。
私の会社では、建設工事に関する業者への支払いは
「月末締め・翌月5日支払い」を厳守しています。
現在進行中の
「Jタワー3 コンドミニアム333m・スーパートーレスト」
ですが、工事現場の業者から、今月まだ支払い請求が届いていません。
「どうなっているの?かなりの金額になるはずだけど……」
どうやら、まだ計算ができていないようです。
これは裏を返せば、請求が遅れても問題ないだけの資金余力がある財務的に健全な業者
ということです。
私たちとしても、資金繰りがカツカツの業者より、こうした余裕のある業者の方が、はるかに信用できますし、安心です。
請求が遅れているという事実は、「きちんと支払ってもらえる会社だ」という私たちへの信用でもあります。
■なぜ完成引渡しなのに、工事が終わらないのか?
カンボジアでは、
「完成引渡し」と言いながら、共用部が未完成のコンドミニアムを見かけることがあります。
「ほんの少しの工事なのに、なぜ?」と思われるでしょう。
本当の事情は分かりませんが、多くの場合、資金繰りの悪化が原因だと推測できます。
・業者への支払いが滞っている
・だから「先に工事代金を払ってもらわないとやらない」
・結果、工事が止まる
こうした流れです。
これは工事だけでなく、資材調達でも同じです。
■前金が当たり前になったカンボジア建設業界
私がカンボジアで建設工事を始めて、13年になります。
当初は、資材関係も月締め・後払いで購入できていました。
しかし現在は、 ほとんどの業者が前金請求、支払わなければ発注できない
という状況です。
「他の開発業者の支払いが悪いのだな……」
そう感じ始めた頃から、工事の遅延や頓挫が目立つようになりました。
もちろん、前金で発注する私たち側にもリスクがあります。
・本当に納品されるのか?
・会社の信用度は大丈夫か?
資材業者の信用力の見極めは非常に重要です。
■鉄とコンクリート、そして保証金
コンドミニアム建設では、大量の鉄とコンクリートを使用します。
Jタワー2の頃から、保証金を積まないと取引できない状況になりました。
現在、私たちはカンボジアの財閥・チンモングループから仕入れています。
「Jタワー3」では、相当な金額の保証金を預けています。
昨年、冗談半分で
「大得意先なんだから、チンモンが経営するハイアット・リージェンシーのスイート宿泊券くらい送ってこいよ。」と言ったところ、
社長から
「では、宿泊の日は一緒にお食事しましょう」
と返事が……。
(しまった、調子に乗りすぎた……苦笑)
「宿泊の件はありがとうございます。ただ、食事代は当方で支払いますので、ぜひご一緒しましょう」
こんな、ちょっとした失敗もありました(笑)。
■不動産業における支払いの姿勢
不動産業でも同じです。
私たちは、取引成立、購入者様から手付金や支払いを受領、経理確認が終わり、私に報告が来た時点で 即、仲介手数料を支払います。夜遅くても支払うようにしています。
不動産業者にとって、一番うれしい瞬間ですよね。
その気持ちを大切にしたくて、感謝を込めて、即支払いを徹底しています。
その結果、
「カンボジアで一番、支払いが早くてきっちりしている会社」
と言われるようになりました。
他社は、手数料の支払いが遅れがちらしいです。
正直、業者を大事にしていない時点で、私は「ダメだな」と思います。
■支払いトラブルと裁判の経験
業者の支払い問題で、私自身が裁判を起こされたこともあります。
日系業者が、学生寮退去時の保証金を返還しないと学生から泣きつかれた私は、
「保証金くらい、さっさと返金しろよ」とネットに投稿しました。
ところが、返金された後、その学生は業者側の証人として
「そんな事実はない」と証言。そんな事実があったから私が投稿して返金されたのでは?学生、子供とはいえ、クズですね。もっとも業者が裁判を有利にするために裏取引があったのかもしれませんが、結果、私は名誉毀損で不利な判決を受けました。
裁判の是非はさておき、そもそも 保証金を何カ月も返さない時点で、会社の信用はないと私は思います。保証金の返還を渋る不動産業など所詮カツカツの資金繰りでしょう。実際に数年後、潰れましたけどね(笑
仕事でも、飲み屋でも、支払いは明朗会計・きれいにこれは基本中の基本ではないでしょうか。
■「信用」は必ず残る
何度もブログで引用していますが、
城山三郎氏の『百戦百勝』。
昭和の相場の神様・山崎種次氏の伝記的小説です。
その中に、
「支払いは、月末支払日の前日午前中までに済ませる」
という一節があります。
起業前にこれを読んで、「自分もそうしよう」と決め、創業以来、今日まで実践しています。
銀行の信用調査には載らなくても、通帳には記録が残りますし、人の記憶にも、確実に残ります。何年も続けることで、いい加減な会社がマネできることではありません。
長年積み重ねること、それが「信用」だと、私は思っています。
■カンボジア進出を考える日本人の方へ
最後に、よく受ける相談です。
「カンボジアは発展途上国だから、建設業はチャンスがあると思うのですが、どうですか?」
私の答えはこうです。
・自分の開発なら良い
・請負工事なら、やめた方がいい
理由は明確です。
・支払いが悪い
・トラブル時に司法が頼りにならない
・外国人がカンボジア人に勝つことは、ほぼ不可能
これは、私自身の経験からのアドバイスです。
それともう一つ。
日本人のいい加減な自称コンサル、自称アナリストが、本当に多い。
コンサルに相談するより、現場・第一線の人間に直接聞くことを強く勧めます。
ましてや、ネット情報は、ほとんど当てになりません。
理由は、実名で発信しているかです。発言に責任が無いからです。
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