高市政権が進める外国人政策の中で、私は「在留外国人(成人・子供)への日本語教育の充実」と、そのための予算枠の拡大を高市総理から任されています。

 

 試験に合格し、熟練した技能があると認められた特定技能2号(家族の帯同が可能)の資格で在留する外国人は、今年6月末時点で約3000人。昨年末に比べ約3.7倍になりました。

 特定技能制度が2019年に創設されて5年以上たち、特定技能1号(最長5年間在留可能)から移行する人が増えています。

 

 今後、特定技能2号の増加が続き、その帯同家族も急速に増えていくことを考えると、自治体任せ(現状、全国の約4割の自治体では地域の日本語教育の場がありません)やボランティア任せでは、対応が追い付きません。

 

 また、日本語を母語としない子供たちが通う小中学校には、日本語教育のプロの配置が必要です。

 

 2027年から始まる育成就労(技能実習制度は廃止)や、特定技能1号として新しく日本に入って来る人たちには、就労までに一定の日本語水準が必要とされていますが、母国でどんな教師に日本語を習って、実際にどれだけ身についているかは、心もとない部分もあります。

 

 日本より、ずっと以前から外国人労働者を受け入れているドイツやフランス、また最近、外国人労働者受け入れのライバルとなっている韓国の状況について、国立国会図書館で調査してもらいました。その結果、日本の現場より、ずっと手厚い制度であることに、あ然としました。

 

 ドイツの場合、長期の滞在許可を有する外国人には、①ドイツ語を学ぶコース(600授業時間)及び②ドイツの法制度、文化、歴史等を学ぶオリエンテーションのコース(100授業時間)の講習があり、最低限のドイツ語能力がない者は、受講が義務付けられています。講習への参加義務を果たしているかどうかは、滞在許可の延長にあたって考慮されます。

 また、この講習とは別に、職業語学コース(500授業時間または400授業時間)も提供されています。

 

 フランスでは、長期滞在を許可された外国人は、フランスの価値観や生活・就労に関する研修を受講することになっています。

 フランス語が不十分と判断されれば、フランス語の研修が義務付けられる場合があり、最初のテストの結果と本人の希望によって、受講時間は600時間から100時間の中でコースを決められます。正当な理由なく、研修に参加しなかった場合、滞在許可に影響が及ぶ可能性があります。

 

 韓国では、長期滞在の外国人や帰化後3年未満の者に対し、①「韓国語と韓国文化」(415時間)と②「韓国社会理解」(100時間)のプログラムが提供されています。

 また、熟練した技能を有さない外国人労働者に対しては、入国前の韓国語能力試験への合格、「韓国語を含む事前就業教育」(415時間)及び入国後の「韓国語を含む就業教育」(20時間)が義務付けられています。

 

 日本の場合、日系人や日本人の配偶者といった身分で定住する在留外国人が働こうとする場合、職場でのコミュニケーションやビジネスマナーなどに関する研修(100時間)を厚生労働省が任意で行っていますが、これではまったく不十分です。

 

 このため、今後、外国人が日本で生活する上で必要な日本語や日本の制度・ルールを学習するプログラムの創設を検討しています。

 私としては、一定水準以上の日本語能力が備わっていることを調べる試験結果を、「定住」や「永住」などの在留資格や帰化(日本国籍を持つ)の条件にすべきとまで考えています。

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