トレーナー室の支配者と、堕ちていくウマ娘たち   作:railgunk

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エピローグ:盤上の王は微笑む

夜の帳が完全に下りたトレセン学園。

 静寂に包まれたトレーナー室で、俺は一人、グラスを傾けていた。

 部屋の空気には、まだ彼女たちの残り香――汗と、涙と、そして甘い服従の匂いが漂っている。

 

 完璧だ。

 俺が作り上げたこの「箱庭」は、一つの生態系として完成した。

 エースの情熱、シービーの献身、理事長の依存、デジタルの狂信、ライスの贖罪。

 彼女たちは互いに牽制し合い、影響し合いながら、俺という太陽の周りを回り続ける衛星となった。

 

 だが、王とは孤独で、そして貪欲なものだ。

 手に入れた領土が安定すればするほど、まだ見ぬ荒野へと視線が向いてしまう。

 

 俺はデスクの引き出しを開け、一枚の新しい写真を取り出した。

 以前、デジタルとの作戦会議で名前が挙がった、あのウマ娘だ。

 

 エアグルーヴ。

 「女帝」と呼ばれる、学園の規律の守護者。

 その瞳は鋭く、隙がなく、あらゆる不正や堕落を許さない潔癖さに満ちている。

 

 今の俺のハーレムとは対極に位置する存在。

 だからこそ、唆る。

 

 あの鉄の仮面を引き剥がし、規律で縛られたその心を解き放った時、彼女はどんな顔を見せるだろうか。

 「女帝」がただの「雌」へと堕ちる瞬間。そのカタルシスは、これまでのどの駒よりも強烈な快楽をもたらすに違いない。

 

「……ふっ」

 

 自然と、口元が歪む。

 攻略のプランは、既に俺の頭の中で無数に構築されつつある。

 デジタルという優秀なスパイを使い、彼女の弱点を探り、外堀から埋めていくか。

 それとも、理事長の権力を利用し、抗えない状況を作り出すか。

 

 楽しみは尽きない。

 この学園には、まだまだ魅力的な「原石」たちが溢れているのだから。

 

 俺は写真をデスクの上に置き、窓ガラスに映る自分自身と目を合わせた。

 そこにいるのは、生徒思いの誠実なトレーナーか。

 それとも、少女たちの魂を喰らう悪魔か。

 

 どちらでも構わない。

 彼女たちが俺を求め、俺が彼女たちを支配する。その事実さえあれば、世界は回る。

 

「さて……次は、どんな物語を紡ごうか」

 

 俺はグラスの中身を飲み干すと、不敵な笑みを浮かべた。

 盤上の王は、次なる獲物を見据え、静かに、しかし確実に動き出そうとしていた。

 

 終わらない夜の向こう側で、新たな悲劇と快楽の幕が、今、上がろうとしている。

 

 

 

 

ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。

一旦この小説は終わりにしますが、他ののシリーズもどんどん投稿するのでぜひお気軽に目を通していただけると大変嬉しいです。

ではまた次の作品でお会いしましょう。

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