トレーナー室の支配者と、堕ちていくウマ娘たち   作:railgunk

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第二章:自由な魂を縛る嫉妬の鎖

カツラギエースが輝きを増すのと反比例するように、ミスターシービーの瞳からは光が失われていった。

 当然だ。俺がそう仕組んだのだから。

 

 ターフの上で、俺はエースにばかり目をかけ、彼女のタイムを絶賛し、その身体に触れて労った。

 一方のシービーには、冷淡な視線のみを投げかける。

「集中力が足りない」「エースを見習え」

 かつては自由奔放な走りで観衆を魅了した三冠ウマ娘も、俺というたった一人の観客からの承認を得られない焦燥感には勝てなかった。

 

 ある日の午後、俺はシービーをトレーナー室に呼び出した。

 部屋に入ってきた彼女は、いつもの飄々とした態度はどこへやら、不安げに指先を弄っている。

 

「……シービー。最近のお前の態度はなんだ。エースの足元にも及ばないぞ」

 

 俺の言葉は、鋭い刃となって彼女のプライドを切り裂いた。

 彼女は何か言いたげに唇を震わせたが、俺はそれを遮り、机の上に数枚の写真を放り投げた。

 

 それは、トレーニング中のエースの盗撮写真だった。

 汗に濡れた首筋、真剣な横顔、そして――俺がエースの頭を撫で、抱きしめている決定的な瞬間。

 

「見ろ。これが『信頼』だ。お前にはこれがない」

 

 シービーの顔が蒼白になる。

 嫉妬。羨望。独占欲。

 彼女の心の中で、どす黒い感情が渦巻いているのが手に取るように分かった。彼女はエースをライバルとして意識している。だからこそ、そのエースが俺に心酔し、俺に愛されているという事実は、彼女にとって耐え難い屈辱であり、同時に抗いがたい刺激となる。

 

「……罰が必要だな」

 

 俺は彼女をベッドへと押し倒し、その手足を拘束した。

 抵抗はなかった。彼女自身、この焦燥感をどうにかして埋めてほしいと願っていたからだ。

 

 俺が取り出したのは、エースが使い古したタオルだった。

 彼女の汗と、そして俺との情事の残り香が染み付いた、生々しい布切れ。

 

「ほら、お前の大好きなエースの匂いだ。嗅いでみろ」

 

 俺はそれをシービーの顔に押し付けた。

 嫌悪と興奮がない交ぜになった悲鳴が上がる。

 彼女は知ってしまった。自分の一番の親友が、既に俺の手によって女にされていることを。そして、自分がその領域に踏み込めていないことを。

 

「お前はエースにはなれない。だが、エースを感じながら果てることなら許してやる」

 

 俺は彼女の下半身を露わにし、無機質な玩具を宛てがった。

 目の前にはエースの写真。鼻腔を満たすのはエースの匂い。そして、身体を弄ぶのは、エースを支配した俺の手。

 彼女の自我は、嫉妬という名の業火に焼かれ、崩壊した。

 

「エース……ッ! やだ、アタシも……アタシも見て……ッ!」

 

 泣き叫びながら絶頂を迎える彼女の姿は、あまりにも無様で、美しかった。

 

 だが、俺の「調教」はこれだけでは終わらない。

 俺は玩具のスイッチを入れたまま、彼女を部屋に放置した。

 「エースのことを考えて反省してろ」と言い残して。

 

 数時間後。俺が部屋に戻った時、そこには地獄絵図が広がっていた。

 生理的な限界を超え、汚物にまみれながら、それでも快感に翻弄され続けている、かつての三冠ウマ娘の成れの果て。

 プライドも尊厳も、何もかもが排泄物と共に垂れ流され、彼女の心は完全に空っぽになっていた。

 

 俺は無言で彼女の身体を洗い清めた。

 震える彼女を新しいシーツに寝かせ、今度は優しく、人間として抱いた。

 

「……シービー。辛かったな」

 

 その一言が、彼女の心に決定的な楔を打ち込んだ。

 散々痛めつけられ、尊厳を破壊された後に与えられる、甘美なセックス。

 彼女は俺にしがみつき、子供のように泣きじゃくった。

 

「好き……トレーナー、好き……ッ」

 

 エースへの嫉妬も、自分への嫌悪も、全てが俺への依存へと変換された瞬間だった。

 

 翌日、俺は彼女に新しい勝負服を手渡した。

 黒と金を基調とした、絢爛豪華な和装。

 それは彼女への「ご褒美」であり、同時に、俺が彼女を飼い慣らした証となる「首輪」だった。

 

「走れ、シービー。お前だけの輝きを、俺に見せてくれ」

 

 俺の言葉に、彼女は虚ろだが熱っぽい瞳で頷いた。

 彼女はもう、自分のために走ることはない。

 ただ、俺に褒められたい一心で、エースという幻影を追いかけ、ターフを駆け抜けるだけの、美しい人形になったのだ。

 

 これで二人。

 だが、盤上の余白はまだ埋まらない。

 俺は視線を、学園の深奥――理事長室と、その周辺に潜む影へと向けた。

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