「国保逃れ」維新の地方議員複数が関与 調査結果公表「脱法的行為」
日本維新の会は7日、所属議員が一般社団法人の理事に就くことで国民健康保険(国保)の高額な支払いを回避する「国保逃れ」をしていたとの指摘を受けて実施した調査結果を公表した。複数の地方議員の関与が確認されたとし、中司宏幹事長は会見で「脱法的行為と捉えられるもので、国民の納得感は得られない」と述べた。今後、追加の調査を経て関係議員の処分を検討するという。
維新が示した「全特別党員を対象とした調査の中間報告」によると、807人にアンケートを行い、803人が回答。このうち兵庫県の地方議員4人が、保険料などに関する知識向上を目的とする一般社団法人「栄響連盟」(京都市)に所属していたほか、類似の法人に4人が関わっていたことを明らかにした。
さらに、19人がこれらの法人に保険料削減を目的に加入を勧誘されたことがあるとし、13人が維新関係者からの勧誘があったと回答した。また、京都市内の一般社団法人の元代表理事が維新の片山大介参院議員の元公設秘書で、現代表理事は維新の市村浩一郎衆院議員の元公設秘書だった。
そのほか、昨年7月には東京都内の地方議員や都内を拠点とする国会議員らで組織する「東京維新の会」のLINEグループで、同様の手法で保険料を引き下げることへの勧誘が行われていたことも公表した。
「悪質と言わざるを得ない」
京都市内の一般社団法人の理事となっていた地方議員4人は、毎月3万4千~5万円の会費を支払い、1万1700円の報酬を受け取っていた。会費が上回るが、国保の高額な支払いを回避する利点があったとみられる。報告書では「議員報酬を基準とした国民健康保険料よりも低額な保険料となっていた」と指摘した。
維新はこれまで、国政では社会保険料の負担軽減の必要性を訴えてきた。中司氏は「悪質と言わざるを得ないところに手を染めていた議員がいた。党内でも大きな問題で、大変厳しい」と語った。
「国保逃れ」の詳細が明らかに
「国保逃れ」と指摘されている手法は、一般社団法人に所属して社会保険に加入し、低額に設定した報酬や給与を保険料の算定基準にすることで、保険料を安く抑えるものだ。
今回の問題は、具体的にどういう手法なのか。維新の説明をもとに、朝日新聞が入手した一般社団法人への勧誘に利用されていたとされる資料と照らし合わせた。
維新によると、地方議員4人の内訳は、長崎寛親・兵庫県議、赤石理生・兵庫県議、南野裕子・神戸市議、長崎久美・尼崎市議。
資料では、理事に就任した後の手続きとして、①法人に「会費」を支払う②法人が「役員給与」を理事らに払い、保険料を関連役所に支払う、などと説明している。
法人が「会費」から報酬と社会保険料を支払うような図が描かれており、「『弊社試算上の最適給与設定』を適用することで、皆様の社会保険料負担額を最低水準に落とすことが可能」と記されていた。
今回明らかになった地方議員4人は「報酬」として毎月1万1700円を受け取っていたとされ、この報酬額が保険料の算定基準となっていたとみられる。
また、「会費」として長崎県議と長崎・尼崎市議の2人が月3万4千円、赤石県議と南野・神戸市議の2人が月5万円を栄響連盟に支払っていたという。社会保険料は加入者と会社(事業主)で原則折半して負担する決まりになっており、資料に照らせばこれが実質的に報酬や社会保険料の原資になっていたものとみられる。報酬と差し引いた自己負担額は計算上、前者が月2万2300円、後者が月3万8300円となっているとみられる。
維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は7日、記者団に「仮に形式的には法に反していないとしても、一生懸命まじめに働いて国保を納めている方が多くいらっしゃる。脱法的な行為があったとするならば厳しく処分をしていく」と語った。
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- 【視点】
一般的に個人事業主は国民健康保険(国保)に加入して保険料は全額自己負担となるのに対して、会社員は健康保険(健保)に加入して保険料は会社と折半する。高すぎる保険料が払えずに国保から締め出される人たちが相次いで「国保の空洞化」が加速している。そんな空洞化の問題をどう認識し、どう向き合のうかということを問われる立場の人たちが空洞化に関与していたという問題が生じているということだ。
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