【業界激変】セクシー田中さん悲劇が転機に? テレビ局が若手脚本家の起用に本腰
スタッフは見た!週刊テレビのウラ側
若手脚本家の抜擢が目立つ秋ドラマ
10月クールのドラマが続々とスタートを切るなか、夏帆(34)と竹内涼真(32)がW主演を務める『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)がテレビマンの間で話題になっている。
「初回放送の見逃し配信の再生回数が365万回を突破。これはTBSの火曜ドラマで歴代1位となる数字です。当初は吉沢亮(31)と趣里(35)のW主演で話が進んでいたそうですが、例の泥酔侵入騒動など色々あって実現しなかった。それが、蓋を開けてみたら竹内のクズ男キャラがウケてドラマがヒットするわけですから、ラッキーですよね」(スポーツ紙記者)
同作は同名の人気漫画が原作だが、脚本家にも注目が集まっている。
「主人公の2人は大分県出身という設定で、脚本を担当する『劇団アンパサンド』主宰の安藤奎氏(32)も大分出身。原作の世界観を細部まで表現しようという心意気が感じられますね。安藤氏がキー局ドラマのメイン脚本家となるのは今回が初めて。今クールはTBSを中心に若手脚本家の抜擢が目立っています」(テレビ誌編集者)
波瑠(34)と川栄李奈(30)がW主演を務める『フェイクマミー』(TBS系)は、同局が展開する「ライターズルーム」から生まれた初の作品だ。
「海外ドラマでよく見られる、複数の脚本家が集ってストーリーを構成して作品を作り上げていくシステムです。『フェイクマミー』はTBSが次世代を担う脚本家の発掘・育成を目的に’23年から始めた『TBS NEXT WRITERS CHALLENGE』の第1回で大賞を受賞した園村三氏(46)が原案・脚本を担当しています」(制作会社ディレクター)
ドラマ業界でライターズルームの採用が広がるキッカケとなったのが、NHKが’22年に発足させた脚本開発チーム『WDRプロジェクト』だ。同プロジェクトの第1期メンバーが手がけたドラマ『3000万』(’24年)はドラマファンの間で高い評価を得た。
「今年、2期メンバーが選出され、お笑い芸人の大貫ミキエ(44)など、前回以上に個性豊かな人材が揃いました。ヒットした海外ドラマなどを教材にして、定期的に集まって脚本の構成などを学んでいます。局側がようやく″脚本が面白くないと、どんなに良い俳優を揃えてもドラマは面白くならない″ことに気づいたというわけです」(NHK関係者)
テレビ局が脚本家の発掘・育成に本腰を入れた背景に、’23年の秋クールで放送された『セクシー田中さん』(日本テレビ系)のトラブルがある。
「見逃し配信が定着したことで、マネタイズしやすいドラマの枠が増加。脚本家不足に頭を悩ませたテレビ局が飛びついたのが、人気漫画などのドラマ化でした。ところが、どこまで原作をアレンジしていいか、タイトなスケジュールのなかでせめぎ合ううち、『セクシー田中さん』の悲劇が起きた。日テレでは人気芸人・バカリズム(49)のオリジナル脚本の作品が人気を集め、新人脚本家の生方美久氏(32)が手がけた『silent』(フジテレビ系)も大ヒットした。それで各局、脚本家の発掘・育成に舵を切ったのです。若手の脚本家なら局の意向を汲んでもらいやすいしね」(放送作家)
新しい才能がテレビ界を救う!?
『FRIDAY』2025年11月7日号より
連載記事
- PHOTO:近藤裕介
