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名物がない?決定打がない?――ならば「失敗」を観光資源にすればいい

▽2026の流行語大賞は「サスティナブル偽装」「サスティナブル破綻」??
https://note.com/glad_peony7803/n/n5a3f655be6ff

大崎市古川中心部には、正直に言えば決定打となる観光資源が少ない。
醸室は良い。道の駅も悪くない。だが、大型観光バスが何台も押し寄せるほどの“圧”があるかと問われれば、首を縦には振れない。

名物が少ない。
強烈なストーリーがない。
それが古川中心部の現実である。

では、逆に考えてみる。
「成功」を売りにするから弱いのではないか。
「失敗」「矛盾」「綻び」を、あえて正面から観光資源にしたらどうなるのか。

ここで浮かび上がるのが、アルプスアルパインという巨大な存在である。

サステナビリティは、看板になった瞬間から試される

サステナビリティという言葉は、便利である。
だが同時に、最も裏切りやすい言葉でもある。

巨額を投じた社屋。
未来志向。
環境配慮。
地域との共生。

そうした理念が掲げられた建物ほど、「その後の振る舞い」が問われる。
一歩でも踏み外せば、それはサステナビリティ偽装と呼ばれる可能性をはらむ。
最悪の場合、サステナビリティ破綻という物語が完成する。

これは断定ではない。
「もしそうなったら」という仮定の話である。

だが、もし仮に――本当に仮にだが――
完成直後の建物を背景に、数百人規模の異動や、説明責任の曖昧さ、意思決定の歪みが語られるような事態が起きたならどうだろう。

その瞬間、その建物は「企業施設」から「語られる場所」へと変貌する。

▽この記事の背景詳細:優良企業のはずだった ――巨額投資の研究拠点で起きている「合理性なき300人異動」
https://note.com/glad_peony7803/n/n23ad9de0513a

日本初「サステナビリティ破綻建築」という観光資源

観光とは、物ではない。
物語である。

「こちらが、日本で初めて“サステナビリティ破綻”という言葉とともに語られることになった、巨額を投じた建物です」

そうバスガイドが案内したらどうなるか。

完成した直後に、約300人規模の異動が言い渡されたと噂される。
課長面談で代替案を出した社員に対し、「それはできない」と即答したという話もある。
おかしいではないか。
課長が即答できるということは、決定権はどこにあったのか。

――怖いですね。
――なんか、怖いですね。

稲川淳二調で語られれば、バスの中は静まり返り、次の瞬間に笑いが起きる。
ホラーであり、社会風刺であり、現代日本の縮図である。
単純に盛り上がる。

饅頭は外せない。焼印は「サ」に×だ

街おこしに必要なのは、分かりやすさだ。
グッズは売れる。これは断言できる。

以前の社屋と比較した写真。
「理想」と「現実」を並べたクリアファイル。
そして名物は、やはり饅頭である。

饅頭の上に「サ」の焼印。
その上から、×印を重ねて焼く。

サステナビリティとは何だったのか。
食べながら考えさせる。
これは教育であり、風刺であり、エンタメである。

震災遺構と組み合わせたとき、物語は完成する

このコースは、単体では弱い。
だが、震災遺構と組み合わせた瞬間、意味が変わる。

自然災害による破壊。
人為的判断による綻び。
どちらも「想定外」という言葉で片づけられてきた。

だが本当にそうだったのか。
備えは十分だったのか。
説明は尽くされたのか。

観光とは、問いを投げる行為でもある。

圧は、沈黙よりも健全だ

この構想は、アルプスアルパインにとって心地よい話ではないだろう。
だが、強烈な圧は、無関心よりもはるかに健全である。

見られている。
語られている。
物語化される可能性がある。

それこそが、巨大企業が地域に存在するということの責任ではないか。

名物が少ない街だからこそできる。
成功談が少ない街だからこそ刺さる。

失敗を隠さず、矛盾を笑いに変え、問いを観光にする。
それができたとき、大崎市古川中心部は「何もない街」ではなくなる。

日本で一番、正直な街になる。

――これは提案である。
――そして、皮肉である。
――だが同時に、かなり本気の街おこし論でもある。

莫大な売上は確実だ。強烈で確実で、唯一無二のブランディング。

しかし、私は思う。
本当は、こうした皮肉や風刺が観光資源になる前に、アルプスアルパイン自身が真のサステナビリティマネジメントを見せてほしい。

「我々は、今回サステナビリティマネジメントからズレた。」
そう認めることは、敗北ではない。むしろ出発点である。

だから今一度立ち返り、「間違えた」と社員に頭を下げる。

「そのための面談を設け、代替案を本気で議論し、救済と支援を制度として整える。
そして、我々は真のサステナビリティマネジメント企業へ向かう――」
そう、正面から宣言してほしい。

それができたなら、大崎市古川は風刺を観光にしなくて済む。
企業も、社員も、地域も、誰もが少しだけ前を向ける。
私は、その未来のほうを見たいと思っている。

……しかし、サ饅頭は食べてみたいが。

就職判断リテラシー研究会
(社会問題ライターの立場から)

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名物がない?決定打がない?――ならば「失敗」を観光資源にすればいい|白石 由紀
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