写真提供/現代企業社

内装やメニュー、食器まで異なる店舗ごとの独自の世界観を確立

現在は、大西さんの兄、大西光輝さんが三代目となり、飲食店14店舗とベーカリー1店舗を展開している。創業以来、家族経営で店を守ってきた。厳密にいうと「現代企業社」という会社は存在せず、4つの異なる登記された会社をまとめたグループ総称として使われている。

ズバリ、66年にわたって高知の地に根差し、他社の追随を許さない存在になった理由は何なのか。

「私たちは、唯一無二の空間づくりにとても心を砕いているのです。店舗ごとに、内装やメニュー、BGM、さらには制服や食器に至るまですべて違います。非効率的ではありますが、地域に合わせた店作りや、自然な風景に合わせた設計を重視することで、画一的なチェーン展開とは一線を画しているのかもしれません。店舗ごとの世界観を作り込むというアイデアが祖父から受け継がれているものです」

写真提供:現代企業社
イメージギャラリーで見る

とくに、建築学を学んだ父が若い時分から経営に加わってからは、各店の設計や内装とった店づくりを主導するようになり、各店の個性の違いが色濃く出るようになった。ときにはヨーロッパやアメリカなど海外へ視察に行き、見聞を広めたという。

「建物の見かけだけでなく、駐車場に車を止めてから店内の席に着くまでの世界観を構築しています。光や緑を感じられることにも気を配っています。レストランにしては、アプローチや植栽、彫刻なんかに無駄にお金をかけています。過剰投資といえるくらい(笑)。でもそれは、私たちの愉しみでもありますし、それこそが他のお店にはない強みです」

写真提供:現代企業社
イメージギャラリーで見る
写真提供:現代企業社
イメージギャラリーで見る
-AD-

高知県民ならわかる「現代企業社っぽさ」

多彩な料理に、充実したデザートやドリンクメニュー。居心地のいい造り。当然ながら、客の滞在時間は長い。でも、どの店舗も回転させるべく客の退店を促すような雰囲気は皆無だ。

「別に長居していただくことが悪いとも思っていませんし、そもそもそんなに人口がいないので何回転もしないんです(笑)。なるべく、食後に店を移動しなくてもコーヒーとケーキでくつろいでいただけることを意識しています。30年ほど前からケーキやパンを自家製にして、利益も出せるようにしました。パンは添加物など余計なものを使わず、最近はコーヒーの自家焙煎にも取り組んでいます。パン職人もパティシエもいることで、お客様からの要望も自社で解決できるようにしています」

飲食のためだけでなく、「現代企業社」の店舗には、インテリア好きがやってきたり、各店ごとに違う雰囲気を味わうために全店舗来店を制覇したりするコアなファンもいる。

「高知の人たちの中には、『ひと言では言い表せないけれど、現代企業社っぽくで好き』みたいな感覚がなんとなくあるようです」

おすすめ記事

※当サイトで提供している情報は、投資その他の行動を勧誘する目的で運営しているものではありません。銘柄の選択、売買価格等、各種投資に関する最終決定は、ご自身の責任と判断でなさるようにお願いいたします。弊社は、当サイトの情報をもとにユーザーが行った投資行動の結果に関して、一切の責任を持ちません。