「チェーンがなくても困らない」を体現
社内には明確な接客マニュアルはない。各店舗の店長や歴代の店長の経験に基づく指導で、接客している。杓子定規でない人間的な対応が、質の高いサービスに繋がっているのかもしれない。
他県民には知られざるローカルチェーンながら、話を訊くほどに来店してみたいと思わされる。
「高知にいらして店舗に寄られたら、まだこんなアナログのレストランがあったのか、と驚かれるかもしれません。でも、帰られた後で思わず誰かに話したくなるような、自慢したくなるようなお店にしたいと思って、日々の営みを続けています。アップデートも意識しながら、これからもこの地で歩み続けていきたいですね」
「現代企業社」の強さは、「これさえやれば」なんて魔法みたいな一手ではない。労を惜しまない取り組みや温度感のあるコミュニケーション、その長い積み重ねの上に成り立っているのだ。
高知には、たしかに全国チェーンが少ない。だがそれは、安くて量が多く、味も良い個人店が数多く存在し、「チェーンがなくても困らない」環境が、長い時間をかけて育ってきた結果でもある。地元では「チェーンが必要ないほど、個人店のレベルが高い」という声も根強い。
そのことを、半世紀以上にわたり体現してきたのが「現代企業社」なのだろう。全国展開をしなくても、全国に誇れる店はつくれる。そのことを大西さんたちは今も静かに証明し続けている。
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