【独自】沖縄県警の警官「恋した」 捜査対象の女性に私的接触 識者「職権乱用の可能性」


【独自】沖縄県警の警官「恋した」 捜査対象の女性に私的接触 識者「職権乱用の可能性」 沖縄県警本部(資料写真)
この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報朝刊

 沖縄県警の捜査員が事件捜査の過程で得た情報を私的に利用した疑いがあることが5日、関係者への取材で分かった。関係者によると、県内に活動拠点を置くヤミ金グループに関する事件で、逃亡中だったメンバーの関係先として20代女性宅への家宅捜索に加わった捜査員が、女性に私的に接触して「恋した」などと好意を伝えた。

 県警側は女性に対して事案を認め、捜査員に「注意した」と伝えたという。


 識者は警察官による職権乱用や、地方公務員法(地公法)で懲戒処分の対象となる「信用失墜行為」に抵触する可能性もあると指摘する。

 琉球新報は5日、県警に見解を求めたが「県警としては個別の内容についての回答は差し控える。広報すべき事案があれば適切に対応する」と回答した。

 関係者によると家宅捜索があったのは2024年5月。県警の捜査員が、当時逃亡中だったグループトップの男の知人女性宅を捜索し、女性のスマートフォンや現金、パスポートなどを押収した。男は25年7月に逮捕され、出資法違反の罪で起訴されて同12月に初公判が開かれている。

 県警は家宅捜索後、女性に対して24年6月まで5回にわたって、警察署で任意での聴取を実施。男らへの捜査が続いていた同8月、捜査員2人が、女性の勤務先の飲食店を訪れた。うち1人が女性を指名し、女性に「恋した」「すっぴん(化粧していない姿)がかわいいと思った」などと述べたという。



 県警は、事件捜査のためなどとして、捜索後も半年以上、スマホを除く押収物を返還しなかった。女性が同12月、県警側に捜査員が私的に接触してきた件を告げると、直後に返還に応じた。県警側は、押収物の受け取りのために警察署を訪れた女性に対して、私的な接触を図った捜査員に「注意した」などと説明したという。

 ある捜査関係者は、「捜査員が女性を指名した上で女性に対して好意を示す発言をしている。捜査の一環とはいい難い状況で、私的接触を図ったと捉えられても仕方がない」と指摘し、「県警側も内々の『注意』で済ませるのではなく、きちんと再発防止と信頼回復を図るための方策を取るべきだ」と述べた。

×