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「#GIFの伊豆見」名義でGIFやアニメなどを制作する那覇市出身のクリエーター伊豆見香苗さんが、LINEスタンプで人気を博す自身の代表作「えっびっ」をモデルにした初の絵本「えっびっ このこ だいっきらい」(1650円)を303BOOKSより刊行した。発売前から早くも重版が決定するなど、幅広い世代や業界から熱視線が注がれている。
人気キャラクター誕生の経緯や故郷沖縄への思いなどについて話を聞いた。
(聞き手・当銘千絵)
―人気キャラクター「えっびっ」誕生の経緯は。
「元々、SNSにキャラクターを投稿していて、初めは実家の犬をモデルにしたものを作りました。この犬がちゃかちゃか動くので、スタンプにしたら面白いのでは、というところから始まった。次はどうしようかと考え、魚が二足歩行したらかわいいのではと思いついた。このスタンプをSNSに上げたら反響が大きく、LINEスタンプの方から特集をしてみないかと声をかけてもらいました。エビは食べるのが大好きだったので、それがキャラクターになった感じです」
―絵本制作のきっかけは。
「LINEスタンプをきっかけに、303BOOKS代表の常松心平さんから『ぜひ作らないか』と提案を受けた。実際に絵本が形になり、実物があることに感動しました」
―絵本では、初めて年下のきょうだいを家族に迎え入れたえっびっの繊細な心の揺れがユーモラスに描かれている。
「いくつかストーリーを書いている内に、これが一番面白いとなった。友人知人が母親で、子どもたちを見ていて、きょうだい間で嫉妬や不安、期待などがあるという話を聞き、心が揺さぶられました。多くの方に楽しんでもらいたいです」
―今回は絵本という新しいメディアへの挑戦。表現で難しかったことは。
「アニメーションと違ってキャラクターが動かないので、小さい子に視線を向ける角度など、えっびっの目線を特に意識しました」
―県出身の若者が全国的に活躍する姿に多くの人が勇気づけられている。沖縄の若者に伝えたいことは。
「私は沖縄にいる時からSNSにちょこちょこイラストを上げていた。県外に出てからも続け、それを見た方からお声かけいただいたことでLINEスタンプが生まれるなど、今につながるキャリアが切り開けました。沖縄は確かに県外との物理的距離はあるが、今はSNSやネットがあるので、沖縄にいても自分でメディアをつくり作品を発表することができます。見てくださる人、評価してくださる人はどこにいるか分からないので、まずは自分自身を発信し続けることが大事ではないでしょうか」
―具体的な例はあるか。
「高校生の時に趣味で写真をやっていて、コンペに作品を応募しまくっていました。その中で『高校生デジタルフォトコンテスト』でグランプリを獲得し自信がついたことで、SNSで作品を投稿するようになった。まずは好きなことから行動に起こしていくと良いと思います」
―今後、挑戦してみたいことは。
「沖縄が大好きなので、沖縄のキャラクターグッズやCM制作に携わってみたい。いつか沖縄で個展もできればうれしいです」
伊豆見 香苗(いずみ・かなえ) 1993年那覇市出身、クリエーター。現在は関東に在住している。美術大学在学中からアニメ、イラスト、漫画など幅広く制作し「#GIFの伊豆見」でSNSに投稿している。激しく動く「えっびっ」は自身の代表作で、LINEスタンプのダウンロード数でもランキング入りするなど大ヒット。
YOASOBIの楽曲「ハルカ」のミュージックビデオ制作、テレビ東京「シナぷしゅ」のアニメ制作など、幅広く活動している。
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