特報・AV問題

「当日次第の展開」の台本で…「断れなかった」元AV女優が告白 メーカー側は否定 社会問題化する出演強要

 瀧本さんは「『今作では(本番行為は)あるかな』とは覚悟はしていた。ただ、事前にはっきり説明されておらず、当日渡された台本にも『ここから先は…当日次第の展開です。』としか書かれていなかった。撮影も時間が押して夜になっていたので、『やっぱりないんだな』と思っていた。そこに突然、溜池監督から『ラストは僕と2人きりで絡みを撮影する』と伝えられた。びっくりしたが、疲労や『ここで断ると、これまでの撮影が無駄になる。スタッフにも迷惑をかけてしまう』と思い、断れなかった」と当時の心境を語った。

Youtubeで告発

 瀧本さんの所属事務所代表の男性は「溜池氏は撮影中、瀧本に辛い過去を語らせ、瀧本は何度も泣いていた。長時間の撮影による疲労や、そうした一種の洗脳マインドコントロールにより、瀧本は精神的に不安定になり、判断力が鈍らされていた」と話す。

 瀧本さんと男性は事務所を立ち上げた当初より宣伝用に投稿していた「医療コンシェルジュの日常」というYoutubeチャンネルにこうした問題の経緯を打ち明ける動画を公開。SOD側から「契約上禁止されているプロモーション(販売促進)に支障をきたす行為だ」として動画の削除を要求されたため、動画を削除した。

 「しかしその後、SODからプロモーション活動に呼ばれなくなるなどの嫌がらせや排除を受けた。また瀧本はSODの担当者に『君には何の取りえもない』などと人格を否定されるような複数の発言をされた」(男性)。現在もこうした経緯からPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、重度の抑鬱状態が続いているという。

 最終的に、瀧本さん側は同年12月に別の監督による3作目の撮影を終え、SODと契約を解除。今年1月、SODと溜池氏を本格的に批判する動画をYoutubeにアップした。

 男性は「私たちのケースは、最近問題となっている(脅迫などで意に沿わず女性がAVに出演させられる)『AV強要問題』とは性質が異なることは分かっている。また、取材に応じると、一部の人から心ない言葉などを掛けられることも覚悟している」と話す。

 ただ、AV撮影現場とされたクリニックはSOD側が外観の映像を無断で使用したため特定され、実際に訪れる人がいるなど被害が出たほか、SOD側は男性が医師であることを公表するなどした。その結果、男性の名前やクリニック名などが特定され、インターネット掲示板に書き込まれるなど個人情報漏洩(ろうえい)が起きたという。

 男性は「これ以上被害が拡大することを恐れ、クリニックは閉院とし、東京の自宅も留守にしている。SOD側は『事実と違う』とする反論文を公表したが、自社に都合のよいストーリーしか書いていない。瀧本のケースも広義のAV強要だと考えており、取材に応じて言い分を話したいと思った」と説明した。

 瀧本さんも「もし本番行為を撮影するなら、台本に書いたり事前に説明したりするなど、女性側にも心の準備が必要なことを分かってほしい。私と同じように台本に書かれていないことを突然するよう命じられ、撮影現場の雰囲気から断れず、意に沿わない行為をさせられた女性も多いはず。こうしたことは二度と起きてほしくない」と話した。

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