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韓国の国策研究機関「半導体まで中国に追いつかれた」

登録:2026-01-04 19:29 修正:2026-01-05 10:44
産業研究院、韓中の競争力を比較 
「先端産業の格差、今後さらに広がるだろう」
生成AI「gemini」に「中国と韓国の未来技術競争」を指示して生成されたイメージ=資料:韓国産業研究院//ハンギョレ新聞社

 ロボット・自動運転や電気自動車(EV)関連分野はもちろん、韓国経済の「支え」である半導体産業の競争力までが中国に追いつかれたという韓国の国策研究機関の診断が報告された。韓国はメモリー半導体分野で絶対優位を享受しているが、グローバル覇権競争の中心に浮上した人工知能(AI)チップなどシステム半導体(非メモリー半導体)の設計および生産インフラなどでは中国が韓国を越え、さらに格差を広げているという分析だ。4~7日に予定された李在明(イ・ジェミョン)大統領の中国国賓訪問などで韓中関係の回復が加速するのに歩調を合わせ、変化した産業条件を反映した協力関係の再構築が急がれるという指摘が出ている。

 ハンギョレが1日に入手した産業研究院の資料「中国製造2025 主要産業の韓中競争力比較」によると、韓国は自動車(EV・バッテリー・自動運転車含む)、ロボット、半導体の3大産業分野の競争力で、大部分が中国に追い越されたことが分かった。これは昨年9月の専門家インタビューとアンケート調査などを通じて診断した結果だ。

 研究院は、中国が2015年に発表した中長期産業政策「中国製造2025」を通じて集中育成した10大重要産業のうち、半導体など3大産業分野を特定し、これらの産業のバリューチェーン全体と技術・価格・品質競争力を具体的に比較した。国策研究機関がこのように特定業種を細分化して競争力の優位を調べたことは示唆するところが大きい。

 分析の結果、中国の半導体産業の総合競争力は韓国と同等水準と評価された。半導体産業のバリューチェーン評価項目8項目のうち、チップ研究・開発(R&D)、完成品生産、製品サービス、自国内需要の4項目で中国が韓国を上回った。一方、韓国は素材・部品・装備確保などのサプライチェーンと国外需要でのみ中国に対して優位だった。中国が米国の制裁で重要装備の調達と自国製チップの輸出に制約が大きい点を考慮すれば、事実上韓国だけの強みはほとんどないということだ。

 また、半導体産業の細部分野ごとの技術、価格、インフラなど30の評価項目のうち、半分以上の19項目(63.3%)で中国が優位にあることが分かった。メモリー製造とファウンドリ(半導体受託生産)技術力を除けば、コストパフォーマンスとインフラ分野で中国が圧倒的な競争力を持っているためだ。中国の習近平国家主席も31日に発表した新年の辞で「AI大型モデルが競争しながら発展し、半導体の自主研究・開発に新たな進展があった」として「中国は革新力が最も急速に成長する国の一つになった」と強調している。

 特に、AIチップを含む半導体設計分野では技術・価格・インフラの全てで中国が韓国より優位にあるという評価を受けた。ファーウェイやカンブリコン(中科寒武紀科技)などの中国企業がAIチップの自立に成功し、いまや韓国が中国製の先端半導体を買って使わなければならない状況だ。中国清華大学半導体大学院教授として在職した成均館大学のイ・ウグン教授(半導体融合工学科)は、「中国の目標は半導体の輸出ではなく自国内需用を作ること」だと述べつつ、「中国は自国内ファブレス(半導体設計専門会社)の数だけで3500以上あり、ファブレス全体が150事業所にもならない韓国に比べ自生力と潜在力が高い」と話した。

 中国のロボット、EV、バッテリー、自動運転車の総合競争力(バリューチェーン部門)は韓国をすでに追い越したと評価された。研究・開発から調達のサプライチェーン、生産とサービス、市場需要などすべての段階で韓国に比べ高い競争力を確保したという意味だ。1~7点のうち点数が中間の4点より高ければ「中国優位」、低ければ「韓国優位」とする時、自動運転車(5.3点)、ロボット・EV(各5.0点)、バッテリー(4.8点)で中国が韓国をすべて上回った。

 産業別の詳細評価項目を見れば、中国の技術躍進がさらに明確に確認される。自動運転車の場合、中国は開発および設計、素材・部品調達、完成品生産およびアフターサービスなど、すべての分野で韓国を追い越していると評価された。韓国は自動運転車の中核であるAIとソフトウェア、高精度地図の競争力でも中国に大きく及ばなかった。AIを搭載したロボット分野も同様だ。韓国がロボット製品開発・設計能力を除く全ての分野で事実上中国に劣るという評価を受けた。

 調査を担当した産業研究院のチョ・ウンギョ中国研究チーム長は「ロボット産業の技術的部分では韓国と中国が競合を繰り広げているが、インフラ・価格などは中国が優位であり、自動運転は中国がはるかにリードしている」として「状況を正確に認識し、製造強国である中国の技術エコシステムと先端市場をどのように活用するか、協力戦略を考える必要がある」と話した。

 問題は、韓中間の逆転した主力先端産業の競争力の差が今後さらに広がる可能性がある点だ。中国政府が「製造2025」戦略の目標値を90%以上達成したのに続き、その後続格である「中国標準2035」戦略を用意し、8大新産業、9大未来産業の育成および政府支援に速度を上げているためだ。中国政府は30日、世界で初めて「EV用全固体電池標準」の草案を発表し、本格的な技術開発と商用化に乗り出した。全固体バッテリーは既存のリチウムイオンバッテリーに比べてエネルギー密度が高く安全で「夢のバッテリー」として知られている。しかし、まだ韓国をはじめ世界的にも全固体バッテリーの商用化に成功した企業はないため、国際標準も存在しなかった。

 ペク・ソイン漢陽大学教授(グローバル文化通商学部)は、「中国が思った以上にあまりにも早く追いついてきたため、韓国としては適切な答えがない状況だ」とし、「それでも進んだ分野の技術力の差を維持し、安全保障の懸念がある中国製の分野を集中攻略し、より賢く戦略的に中国を活用しながら中長期的な代案を用意しなければならない」と述べた。

パク・チョンオ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1237643.html韓国語原文入力:2026-01-02 14:05
訳J.S

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