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台湾有事

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

台湾有事(たいわんゆうじ)とは、台湾問題において、台湾島およびその周辺地域(台湾地区)に対する中国による軍事侵攻を想定した、一連の有事シナリオである。

概要

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冷戦期に創設されたNATOとその主要国であるアメリカ合衆国は、創設以来長年に渡り加盟・非加盟国を問わず、外国の与党や野党、あるいは反政府勢力や企業を支援し、外国に多額の資金を投じて干渉・支援し、時には非民主的な手段(暗殺やテロ工作、クーデターや内戦、戦争等の政権転覆)、時には選挙の結果や内政を統制することで、それらの経済と政治、軍事を支配する活動を続けている[1][2][3][4][5][6]

この活動の一環として行われている台湾独立運動と台湾の大企業に対する支援は、NATOの支配を排する中華人民共和国を、敵対勢力と見なし、台湾の軍事と経済を掌握することで、中国への対抗手段とするためのものであるが、中国と台湾の非独立派はNATOとアメリカが非民主的な手段で台湾を支配する場合には、非平和的な手段も辞さないとして牽制している[7]

中華人民共和国は台湾を不可分の領土である「核心的利益」とし、「一つの中国」の原則の元、国際社会の普遍的な共通認識だと主張している。2005年には台湾独立派に対する「非平和的手段」、つまり直接的軍事行動を国内的に合法化した反分裂国家法を成立させた。台湾が防衛のためにアメリカ合衆国(米国)からイージス艦F-16シリーズ戦闘機を購入することに、同国は激しく反対している。一方、中国と対立する米国は台湾関係法に基づいて台湾との関係を強化しており、軍事的な関与も辞さない発言を重ねている[8]

日本では従来、日本国憲法第9条により中国問わず他国に宣戦布告できないとされてきたが、2015年に制定された安全保障関連法により、密接な関係にある他国または他国地域間の内紛または内政の変化により、日本の存立が脅かされる危険性がある(存立危機事態)と日本国政府が判断した場合は、相手国が日本に対して宣戦布告または軍事力を行使しない場合であっても、集団的自衛権の行使と主張することで、自衛隊が他国に対して武力行使を行なうことができるようになった[9]。この存立危機事態の政府判断は、明確な規定はなく、安保理および国際法の見解とは無関係に、日本政府が独立して判断できるものとされている。

背景

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台湾海峡ミサイル危機

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1996年に行われた中華民国総統選挙李登輝優勢の観測が流れると、人民解放軍は選挙への恫喝として軍事演習を強行した。基隆沖海域にミサイルを撃ち込むなどの威嚇行為を行い、台湾周辺では、一気に緊張が高まった。人民解放軍副総参謀長の熊光楷中国語版中将は、アメリカ国防総省チャールズ・フリーマン国防次官補に「台湾問題にアメリカ軍が介入した場合には、中国はアメリカ西海岸に核兵器を撃ち込む。アメリカは台北よりもロサンゼルスの方を心配するはずだ」と述べ、アメリカ軍の介入を強く牽制した[10][11]

アメリカ海軍は、これに対して、台湾海峡太平洋艦隊の通常動力空母「インデペンデンス」とイージス巡洋艦バンカー・ヒル」等からなる空母戦闘群(現:空母打撃群)、さらにペルシャ湾に展開していた原子力空母ニミッツ」とその護衛艦隊を派遣した。その後米中の水面下の協議により、軍事演習の延長を中国は見送り、米国は部隊を海峡から撤退させた。その後中国軍(1996年当時、主力戦闘機はSu-27J-8J-8II)は軍の近代化を加速させている。

結果、総統選挙は台湾住民特に台湾本省人の大陸への反感に後押しされた李登輝が地滑り的な当選を果たした。

反国家分裂法

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2005年、中国大陸は、台湾への武力侵攻を選択肢として肯定する反分裂国家法を制定させた。それを受け、中国人民解放軍に近いとされる閻学通中国語版清華大学国際問題研究所所長が、『国際形勢与台湾問題予測』という本を著し、その中で、「台湾独立派は、2008年北京オリンピックの開会式に合わせて、台湾独立宣言を行う可能性が高い」とし、「先制的な軍事攻撃でその意図をくじく必要がある。台湾海峡で軍事衝突が発生すれば、我が国の内需は極限まで拡大し、海外からも投資が流入する。台湾の軍事的な封じ込めに成功すれば、中国は世界第二の強国に躍り出るであろう」と主張した[12]

2005年7月14日、国防大学教授・中国人民解放軍少将の朱成虎が、『ウォール・ストリート・ジャーナル』や『フィナンシャル・タイムズ』など各国の報道機関を前に、アメリカが台湾有事に介入した場合、中国は核戦争も辞さないと発言し[13]、「弱い勢力は、最大の努力で強い勢力の相手を打ち破るべきである」との持論を展開し[14]、アメリカの数百の都市と引き換えに西安より東の都市すべてが壊滅することも厭わないと述べた[14]。また、「(中国は一貫して)核兵器先制不使用」は軍事戦略の基本方針であり、非核の通常兵器による戦争になっても、先に核兵器は使用しないと宣言してきたが、「核兵器先制不使用」は「非核の国との戦争にのみ適用される原則だ」「この種の方針はよく変わる」と明言した[13]

日本政府はこの台湾問題に対して中立の立場を示しているが、2005年、日米の外交防衛担当閣僚が出席して行われた「日米安全保障会議」において、「台湾問題の平和的解決を希望する」とする日米共通戦略目標を発表し、日米両政府が協調して台湾問題への「関心」を表明した。

2006年10月9日、陳水扁総統が、中華民国国慶日(双十節)の式典に出席するため訪台した日華議員懇談会のメンバーと会見し、その席で北朝鮮が同日に地下核実験を実施したことを強く非難するとともに、日本とアメリカとの軍事交流を強化して、両国と準軍事同盟を構築する必要性を強調した[15]

動向

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2020年 - 2024年

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2020年に台湾周辺で人民解放軍の活動が活発化していることも問題となっており、同年台湾が追跡した解放軍出撃数は過去最高の約380回に上った[16]

2021年3月23日、ジョン・アキリーノ英語版アメリカインド太平洋軍司令官はインド太平洋地域の安全保障環境について「最大の懸念は台湾に対する中国の軍事動向だ」と指摘した[17]

2021年4月16日、菅義偉内閣総理大臣とジョー・バイデン米国大統領は日米首脳共同声明を発表し、「自由で開かれたインド太平洋を形作る日米同盟」と明記した[18]自由で開かれたインド太平洋戦略に基づいたこの声明では尖閣諸島、南シナ海における中国の海洋権益に関する主張や台湾海峡問題、香港、新疆ウイグル自治区など中国の覇権主義的な動きに対応するものとして以下のように明記された[19]

自由で開かれたインド太平洋を形作る日米同盟

(略)日米同盟は、普遍的価値及び共通の原則に対するコミットメントに基づく自由で開かれたインド太平洋、そして包摂的な経済的繁栄の推進という共通のビジョンを推進する。日米両国は、主権及び領土一体性を尊重するとともに、平和的な紛争解決及び威圧への反対にコミットしている。日米両国は、国連海洋法条約に記されている航行及び上空飛行の自由を含む、海洋における共通の規範を推進する。(中略)

米国はまた、日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを再確認した。 日米両国は共に、尖閣諸島に対する日本の施政を損おうとするいかなる一方的な行動にも反対する。(中略)

菅総理とバイデン大統領は、インド太平洋地域及び世界の平和と繁栄に対する中国の行動の影響について意見交換するとともに、経済的なもの及び他の方法による威圧の行使を含む、ルールに基づく国際秩序に合致しない中国の行動について懸念を共有した。 (中略) 日米両国は、東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対する。

日米両国は、南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明するとともに、国際法により律せられ、国連海洋法条約に合致した形で航行及び上空飛行の自由が保証される、自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益を再確認した。

日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。

日米両国は、香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有する。(中略)

日米両国は、皆が希求する、自由で、開かれ、アクセス可能で、多様で、繁栄するインド太平洋を構築するため、かつてなく強固な日米豪印(クアッド)を通じた 豪州及びインドを含め、同盟国やパートナーと引き続き協働していく。日米両国はインド太平洋におけるASEANの一体性及び中心性並びに「インド太平洋に関するASEAN アウトルック」を支持する。

2021年4月16日、日米首脳共同声明「新たな時代における日米グローバル・パートナーシップ」外務省仮訳より[18]

中国大陸側はこれに対して内政干渉だとして「強い不満と断固反対」と反発した[20]

2021年4月17日、岸信夫防衛大臣は沖縄県の陸上自衛隊与那国駐屯地を視察し、「与那国に来ると、台湾はすぐ対岸で非常に近い。台湾の平和と安定は、地域そして国際社会の平和と繁栄にも結び付くものだ」と語った[21]

2021年6月1日、アメリカのマシュー・ポティンガー英語版国家安全保障担当副補佐官英語版は、「自衛隊には『台湾防衛は日本の防衛』という言葉がある。私は日本がこれに伴い、行動すると思う」と語り、台湾有事の際に日本が台湾防衛に参戦するという認識を示した[22]。これについて韓国メディアの『news1朝鮮語版』は、「近現代史で韓国と台湾の共通点があるとすれば、一時、日本の植民支配を受けた点だ。ところが韓国は反日感情が非常に強いのに比べて、台湾は反日感情が殆どない。むしろ日本を崇拝する『崇日』感情があるほどだ。台湾の近代化に日本が大きく寄与したという理由からだ」「国際経済の舞台で日本と台湾は最高の相性を見せている。国際経済で台湾が日本と連合し、韓国企業の後頭部を打つ(=失望させる、の意味の慣用句)ことがたびたび発生するほどだ。台湾は私たちの常識ではちょっと理解できない部分のある国である」「植民地支配していた宗主国の義理だろうか? そのような台湾の保護に日本が乗り出している。日本はもし中国が台湾を侵略するなら、これに対抗して台湾を保護するという内心を隠さない」と報じている[22]

2021年6月28日、中山泰秀防衛副大臣がアメリカのシンクタンクであるハドソン研究所の講演で、「台湾は友人ではない。我々は兄弟であり、家族だ」と発言した[23]。また、台湾を「国家」と表現した[23]

2021年7月1日、『フィナンシャル・タイムズ』が日米が台湾有事を想定して南シナ海東シナ海で共同演習を行っていると報じた[24]。日米は机上訓練も実施し、一連の演習・訓練には「最高機密」が含まれており、トランプ政権末期から、台湾有事などに関する作戦立案を本格化させ、南シナ海で「災害救援訓練」と称して共同演習を実施、尖閣諸島沖でも「中台間のあらゆる紛争」に備えて演習を行った[24]。元米高官は「最終的な目標は、日米が台湾に関する『統合された戦争計画』を策定することだ」と述べた[24]

2021年7月5日に麻生太郎副総理は、中国が台湾に侵攻した場合、日本政府が安全保障関連法の定める「存立危機事態」に認定して、限定的な集団的自衛権を行使する可能性があるとの認識を示し、「(台湾で)大きな問題が起きると、存立危機事態に関係してくると言って全くおかしくない。そうなると、日米で一緒に台湾の防衛をしなければならない」と述べた[25]

2021年7月11日、陝西省宝鶏市共産党政法委員会が台湾有事の際に日本を核攻撃する動画をインターネットに公開し、日本が台湾有事に首を突っ込んだら、「例外的に」核を使用してもいいと主張している[26]。動画は「台湾解放を目指すわれわれの試みに、日本が武力で介入するなら、たとえ1兵卒、1機の軍用機、1隻の軍艦の派遣であっても、われわれはただそれを撃破するだけでなく、日本に対する全面戦争を開始すべきだ」として、「まず、核爆弾を落とす」「再び無条件降伏するまで、何発でも落とし続ける」、そして、日本の防衛力をたたき、「台湾海峡に兵力を割けなくなるまで」徹底的にたたいて、他国の内政問題に介入したら、どんな目に遭うかを思い知らせ、そのために「日本を核先制不使用の例外とすることで、われわれは日本と世界に警告できる。祖国統一を含め、わが国の内政問題に日本が軍事介入すれば、核が使用され、日本が無条件降伏するまで使用され続けることになる」と主張しており[27]、核攻撃を行うことで、中国は尖閣諸島を日本から取り戻し、沖縄を日本の支配から解放できると述べている[27]。この動画を台湾メディアの『自由時報』は、「喪心病狂(きちがい)」と評している[28]

2021年9月9日、台湾の国策研究院文教基金会が開催した日台の協力に関する座談会で、中山泰秀防衛副大臣が日本と台湾は「目と鼻の先」に位置していると言及した上で、何か起きれば「日本は台湾の平和と安定を自国のことのように扱い、他人事にはできない」と強調し、自民党佐藤正久外交部会長も「台湾有事は日本有事」だとの見方を示した[29][30][31]。これに対して中国外務省趙立堅報道官は、「でたらめな発言」「強烈な不満と断固たる反対」「中国内政への干渉を直ちにやめるべきだ」として、日本側に抗議したと明らかにした。一方、台湾外交部欧江安中国語版報道官は、今後の成り行きに好意的な見方を示し、各界の友人が台湾海峡の平和と安定に引き続き関心を向けることを歓迎するとして、台湾と日本の関係は友好的かつ密接であり、自由や民主主義、人権、法の支配といった基本的価値観を共有していると言及し、密接な経済関係を有し、互いに重要なパートナーだとし、今後も引き続き日本との各分野での友好的協力関係を拡大するとともに、強く確かなものにしていくと述べた[29][30][31]

2021年10月6日、台湾国防部邱国正中国語版部長は同日の議会の会合で「台湾海峡の軍事的緊張は過去40年で最も深刻」と説明した。また、記者団に対して中国が台湾に攻撃を仕掛ける際に払う代償が2025年までに減少し、台湾に全面的な攻撃を仕掛けることが可能になるとの予測を示した[32][33]

2021年11月、台湾民意基金会が行った世論調査では、台湾有事に際して「日本が出兵して台湾防衛に協力すると思うか」との設問に58.0 %が「見込みあり」、「見込み無し」は35.2 %、アメリカ軍については「見込みあり」が65.0 %であり、日米の台湾軍事支援に対する期待の高さが浮き彫りになった[34]

2021年12月1日、自民党の安倍晋三元首相は、台湾のシンクタンク主催の公開フォーラムにおいて、「台湾有事は日本、日米同盟の有事だ。この点の認識を習近平共産党総書記は断じて見誤るべきではない」と述べて、台湾に軍事的圧力を強める中国を牽制した[35]

2022年3月、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、台湾民意基金会が行った20歳以上の約1000人の台湾人を対象に行った世論調査では、ロシアによるウクライナ侵攻を目の当たりにした台湾人のうち、「台湾有事には自衛隊が参戦する」と回答した人は43.1 %(参戦しないは48.6 %)だった[36]。アメリカ軍の参戦を信じる人は34.5 %(参戦しないは55.9 %)で、日本に対する信頼を下回った。台湾民意基金会は、「まれに見る悲観的な心境の急変」「各国がウクライナに派兵していない事実が、台湾人に大きな衝撃を与えた結果だ」と分析している[36]。調査結果では、中国による台湾侵攻があった場合に台湾が単独で軍事対応しなければならないと心配する人は59.7 %、台湾のみでは中国による占領を防げないと考える人は78.0 %であり、防げると答えた人は15.8 %だった[36]

2022年6月28日、オーストラリアのシンクタンク・ローウィー研究所が実施したオーストラリアの世論調査によると、中国が台湾に侵攻、米国が介入した場合、オーストラリア軍が関与することに賛成と回答した人は2019年の調査より8ポイント増え51 %だった[37]

2022年8月2日アメリカ下院議長のナンシー・ペロシが台湾を訪問、翌3日に蔡英文総統と会談を行った。アメリカ下院議長の訪問は25年ぶりになる。中国はこれに反発して台湾を取り囲むような形で軍事演習を開始し、軍用機を台湾の防空識別圏に侵入させたり、日本のEEZ内にミサイル5発を打ち込むなど、威嚇行為を行った。

2023年4月、フランスの首相エマニュエル・マクロンが訪中して習近平共産党総書記と会談。帰国の途中で「台湾の危機はわれわれの危機ではない」との発言を行い[38]台湾有事の際、マクロン政権は関与しない可能性を示唆した[39]

2025年

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2025年7月、アメリカ合衆国の有力シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)は台湾有事が発生した場合のシミュレーションで、最悪の場合死傷者が4662人となると明らかにした[40]

2025年11月2日、CBSのインタビューで第47代アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは中国が台湾に軍事侵攻した場合のアメリカの対応について問われ、「もしそうなればどうなるか彼らは理解している」と繰り返し述べ、自身が大統領任期中は中国は「何もしない」と約束していると明らかにした[41]

2025年11月7日、日本の内閣総理大臣である高市早苗衆議院予算委員会において、立憲民主党岡田克也からの質問に答える形で日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」にあたる具体例について、「外国である台湾の情勢が日本の望まない状況になった場合に適用される」と述べた。歴代の総理大臣で台湾有事が日本における存立危機事態の可能性があると明言したのは高市が初めてである[9][42]

CSIS想定の台湾有事損失

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米国の外交・国際問題のシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が2023年1月9日に公表した報告書によると、中国が2026年に台湾に侵攻すると想定し24通りのシミュレーションを研究した。どのシミュレーションでも共通した事象として、最初の数時間で台湾海軍・空軍の大半が壊滅し、台湾は包囲され数万人の中国軍兵士が上陸する。CSISでは以下のような損害が出ると想定した。

CSISによる台湾有事における損害予測
2022年 資料: CSIS[43]
国家別損失  艦艇  航空機  死傷者
中国 138隻 155機 約2万2000人
台湾 26隻 保有航空機の半数 約3500人
米国 空母2隻、水上艦7~20隻 270機 約6900人
日本 26隻 122機 ※記載なし

しかし上記損害を出しつつも結果は侵攻失敗は22例、中国勝利は2例となっている。中国が勝利する2つのシミュレーションは以下の通りである。

  1. 米国が参戦しない
  2. 日本が完全中立を守り、在日米軍基地でのアメリカの作戦行動を許可しない。

こうしたことから報告書では台湾防衛の要は日本だと指摘している。報告書では、日本政府が基地使用を許可した場合、米軍は三沢基地横須賀基地岩国基地嘉手納基地で作戦準備を開始する。するとそれを阻止するために中国側はミサイル攻撃をしてくると想定。結果、日本国内の施設が被害を受け、日本自身も参戦する可能性が高いとされる。それが上記表の日本の損失数の想定である。一方、日本が米国に基地使用を許可しなかった場合、日米同盟を崩壊させる危険性があると報告書では指摘している。

脚注

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  1. ^ Noam Chomsky ir Edward S. Herman, The Political Economy of Human Rights Vol 1: The Washington Connections and Third World Fascism (Boston: South End Press, 1979). ISBN 978-0745335490 
  2. ^ Daniel Byman, Deadly Connections: States That Sponsor Terrorism,. ISBN 978-0521548687 
  3. ^ Abrahamian, Ervand (2013). The Coup: 1953, the CIA, and the Roots of Modern U.S.-Iranian Relations. The New Press. ISBN 978-1595588265 
  4. ^ Daniele Ganser.USA: The Ruthless Empire. ISBN 978-1510776784 
  5. ^ Stay-behind : les réseaux d’ingérence américains”. 2025年12月27日閲覧。
  6. ^ THE NEXT WARS WERE ALWAYS HERE: How Post 9/11 Law and the Monroe Doctrine Converged in the Caribbean”. 2025年12月27日閲覧。
  7. ^ 陈水扁自曝“机要费”扒出“金元外交”,蓝绿攻防“机要费”是否免罪”. 2025年12月27日閲覧。
  8. ^ 台湾有事とは 中国の武力行使を警戒 きょうのことば”. 日本経済新聞 (2022年10月20日). 2024年12月26日閲覧。
  9. ^ a b 高市首相、台湾有事「存立危機事態になりうる」 武力攻撃の発生時”. 朝日新聞 (2025年11月7日). 2025年11月20日閲覧。
  10. ^ 核武制美—朱成虎不是第一位 博讯新闻,简体中文新闻” (2005年7月20日). 2007年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年10月16日閲覧。
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関連項目

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