昨日、お金持ちの中国人から聞いた話。日本で彼らが何をして遊んでいるか。
まず前提として、彼らは「日本を観光している」という感覚がほぼない。感覚としては、日本という安全で清潔で、余計なトラブルが起きない場所を一時的に使っているだけに近い。成田や羽田に着いても写真は撮らないし、空港でSIMを買うこともない。迎えの車も事前に手配済みで、アルファードやマイバッハが当たり前。運転手は中国語か英語が話せる日本人だ。
最初に向かうのは銀座。ただし百貨店には行かない。完全予約制、紹介制、看板の出ていない店が目的地になる。寿司屋でも焼肉でも、値段は聞かないしメニューも見ない。「おすすめで。いいのを」で終わりだ。ウニが一貫3万円でも反応はない。高いとも思っていない。日本で一番きれいな食材を、その瞬間に食べているという体験に金を払っているだけだ。
夜の遊びも同じ構造で、歌舞伎町のど真ん中や分かりやすい六本木のクラブには行かない。行くのは会員制、完全個室、完全紹介制の店。女の子も当日指名ではなく、事前に写真で選ばれている。条件は日本人で、空気が読めて、余計なことを聞かず、仕事の話を深掘りしないこと。会話は驚くほど薄いが、それがいいらしい。彼らが金を払っているのは刺激や色気じゃなく、日本人特有の否定しない、静か、場を壊さないという安心感だ。
別の日は北海道、ニセコに飛ぶ。スキーをしに来ているように見えて、実は滑らないことも多い。やっているのは雪景色の温泉、暖炉付きのヴィラでの滞在、日本人シェフを呼んでの完全プライベートディナー。山崎や響の50年を開けても写真は撮らない。SNSに載せるのは風景だけで、人も酒も写さない。本当に価値があるものは見せないという感覚が徹底している。
彼らが日本で一番お金を使っているのは、爆買いでも不動産でもない。「人」だ。信頼できる通訳、融通の利く運転手、口の堅い店員、余計なことを言わない案内役。この人脈パッケージに月数百万円払うのは普通らしい。理由はシンプルで、日本では人を押さえた方が圧倒的に楽で安全で、何より疲れないから。
彼らはこう言っていた。「日本は高くない。日本は安心だ。日本は何も起きない」。派手に遊んでいるように見えて、彼らが本当に買っているのは静けさ、信頼、安全、そして何も起きない時間。この感覚を理解している人は少ない。だからこの話は、あまり表に出てこない。
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