【解説】大規模ガス漏れの原因か「ガバナ」の異常とは…自分の街でも起こりうる?
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山口県宇部市で起きた大規模なガス漏れですが「自分たちが住んでいる地域でも、同じことが起きるのではないか」と不安になった方も多いかと思います。小栗泉・日本テレビ特別解説委員が解説します。 【動画】山口・宇部市のガス漏れ「あわや爆発事故に」火災22件 供給停止で約1万2500世帯に影響
■ガスの圧力を調整する設備「ガバナ」
ガス漏れの原因は、ガスの圧力を調整する設備「ガバナ」に、異常が発生したことだとみられています。 この「ガバナ」、どういうものかというと、都市ガスは遠方まで届くように、ガスの製造所から、高い圧力で送出されているということで、このガバナが家庭で使用する際に必要な圧力にまで減らして、安全に使えるようにする役割があるのだそうです。 過去に東京ガスネットワークの「ガバナ」を取材した際の映像です。柵の中にあるのが「ガバナ」です。建物の中に、圧力を下げる装置が入っています。
管轄内には約4000か所あり、中には商業施設やマンション内に設置されたところもあるといい、ガスが家に届く前に減圧してくれているのです。
■全国のどこでも起こりうる?
──宇部市では、そのガバナに異常が出たとみられていますが、全国のどこでも起こりうることなのでしょうか? ガスなどのライフライン設備に詳しい、千葉大学の丸山喜久教授に話を聞いたところ、「どこでも起こりうるトラブルではあるが、非常にレアケース」としています。 というのも、ガバナの点検は国によって義務づけられていて、ガス会社ごとにルールは異なるものの、定期的な点検は実施されているといいます。
例えば、東京ガスグループでは、定期的な点検のほか、約4000か所すべてに計測器を設置し、24時間モニタリングしているそうです。 もし、圧力に異常があった場合は、警報が鳴り、知らせるシステムにもなっているといいます。 丸山教授は都市ガス会社と20年以上、共同研究を行っているけれど、ガバナの異常によるガス漏れは、初めての事象だと話していました。
■原因は? 2月の点検で「異常なし」
──専門家から「今回はレアケース」との声があがっていますが、ガバナに異常が起きた原因が何か、気になりますね。 ガバナの修理などを行う整備会社によると、万が一、異常が起きるとしたら、一般的にはガバナの内部にあるゴム製の部品の劣化が一番に考えられると指摘しています。ゴムの部品が劣化すると密閉性が低下し、ガス漏れなどのリスクが高まるといいます。 ただ、今回の山口合同ガスは会見で、異常があったガバナは1980年に設置したものですが、76か月つまり約6年に1回は分解点検をしていて、直近で今年2月に行った点検では、異常は確認されなかったということです。 点検の際には、ゴムの部品などは取り替えているため、現時点で原因ははっきりしないものの、老朽化が原因ではないと考えていると話していました。 ──結果として、原因が全くわからないということになりますが、住民の生活には影響が出続けています。一刻も早い原因の究明が待たれています。 (12月4日午後11時放送『news zero』より)
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