アイヌ民族へのヘイトスピーチ(不当な差別的言動)に対して、日本考古学協会と日本人類学会、日本文化人類学会の3学協会は昨年12月、「誤解・曲解された研究成果が『学術的根拠』として使用されている」と反対する声明を発表した。一体、何が起きているのか。
先史時代の日本列島では、狩猟採集民でありながら定住生活を営む安定した社会を築いた縄文時代が、1万年あまりにわたって維持された。朝鮮半島に近い九州北部に水田稲作が伝来して弥生時代が始まり、稲作は紀元前3世紀ごろには本州北部の津軽平野まで到達したが、海峡を越えることはなかった。
関根達人・弘前大教授(考古学)は「稲作は気象や低温で収穫できないリスクがある。北海道の縄文人は、あえて得意な狩猟で得た品を交易で穀物と交換する方法をとったのだろう」と解説する。北海道の人々は狩猟採集の生活を続け、本州とは異なる「続縄文時代」を歩む。
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