会話

2024年のK-POP企画会社の売上ランキング この表は数か月前にほぼ出来ていたが出しそびれていた。 2025年の年末に出すのもなんだが、大きな枠組みは2024年と変わっていないので、現在のK-POP企画会社の立ち位置を捉えるスケッチとしては今も有効だと思う。 AIを駆使して書き上げた8,000字近い長文のため、時間のある時にでもざっと目を通していただければ幸いです。 HYBE:記録的売上の裏に潜む不穏な影 2024年において、HYBEの存在感は依然として他を圧倒していた。BTSの不在が続く中でも、中心的な存在であるSEVENTEENやTOMORROW X TOGETHERは順調に活動を行い、ドームツアーやアルバムセールスで驚異的な数字を叩き出した。また、ENHYPENも高い売上を記録し、グローバル市場での基盤をより強固なものにしている。 さらに、新世代の台頭も目覚ましく、2024年にデビューしたILLITやTWSも大きな成功を収めた。これにBOYNEXTDOORらの活躍を加えたマルチレーベル体制は、一見するとポストBTS時代の戦略が盤石なものになったように見える。 しかし、その華やかな表舞台とは裏腹に、2024年のHYBEは様々な騒動に揺れ続けた。傘下レーベルとの内紛や、業界内でのガバナンスを問われる問題が次々と噴出し、企業のブランドイメージには無視できない傷がついている。 数値面で見ると、売上高が過去最高水準を維持している一方で、2023年より営業利益が大幅に下落している点に目がいく。新人グループの立ち上げコストや海外事業の再編費用といった説明はなされているものの、これほど強力なIPを揃え、ヒットを連発しているこの会社の場合、利益の急減がなぜか不気味に感じられるのも事実である。 売上はあるが、利益が残らないという現状は、単なる投資フェーズなのか、あるいは肥大化した組織が抱える構造的な欠陥の現れなのか。 ここ数年のHYBEは、まさに巨大化の歪みとも言える未曾有の激震に揺れ続けている。業界1強として君臨しながらも、組織の内外で噴出する問題により、企業の真価が問われる極めて不安定な局面を迎えている。 SMエンタテインメント:若手の躍進と「SMブランド」の底力 2024年のSMエンタテインメントを象徴したのは、次世代を担う若手グループの爆発的な成長である。 特にaespaは「Supernova」「Whiplash」が特大ヒットを飛ばしチャートを席巻した。騒動によるNewJeansの活動の停滞の影響もあり、ガールズグループで圧倒的な存在になり、名実ともに第4世代のトップランナーとしての地位を固めた。また、デビュー2年目のRIIZEも次々にヒットを飛ばし、SMにおける若手2組が会社の中核のアーティストに成長したことが、売上の安定に大きく寄与している。 この躍進の背景には、創業者であるイ・スマンの退陣以降に本格始動した「SM 3.0」体制の成果が見て取れる。かつての一極集中型のプロデュースから、複数の制作センターが独立して動くマルチ制作センター体制が定着したことで、aespaの独創的なコンセプトの深化や、RIIZEの迅速な連続ヒット創出が可能となった。特定個人の感性に依存しないシステム化が進んだことが、結果としてアーティストの個性をより鮮明に引き出している。 一方で、グループ運営においては大きな試練もあった。SMとしてはNCTテイルの告訴による脱退という衝撃のニュースはあったものの、この年正式デビューしたNCT WISHも成功させ、NCTというブランドが持つシステムとしての強靭さを証明した。 現在のSMの強みは、こうした爆発力のある若手だけでなく、東方神起やSHINee、EXOといった、長年ファンを惹きつけて離さない実力派たちが現役で稼働している点にある。若手からベテランの世代まで幅広く活躍するのは、歴史と育成のノウハウを持つこの会社ならではの光景であり、単一のメガヒットに依存しない多層的な収益構造を構築しています。 内部体制の変革期にあっても、音楽的なクオリティとアーティストの層の厚さで結果を出す。2024年のSMは、イスマン以降の体制が機能し始め、伝統と革新が融合して再び上昇気流に乗った一年と言えるだろう。 JYP &YG:大物依存からの脱却と「産みの苦しみ」 2024年のJYPとYGは対照的な局面を迎えた。2社ともBLACKPINKやTWICE・Stray Kidsという大物グループの売上に依存している状況が続いていたが、その依存の形が明暗を分ける結果になったと言える。 【JYPエンターテインメント】盤石な体制と新たな柱の出現 JYPは、主力グループが健在であることに加え、新たな収益源の確保にも成功した。 主力グループの躍進: TWICEがスタジアム級のワールドツアーを成功させ、Stray Kidsも全米チャート(Billboard 200)で何度も1位を獲得するなど、グローバル市場で圧倒的な稼ぎ頭として君臨した。 DAY6の再発見: さらに、軍白期を終えて完全体となった韓国国内でのチャートを席巻したDAY6の活躍が、アイドルファン以外の層を取り込み、収益の多様化に貢献した。 経営の効率性: JYPは営業利益が高いことで知られている。これは、他社に比べて広告費や制作費のコントロールが徹底されていること、そしてグッズ(MD)販売などの利益率の高い事業を内製化している独自の堅実な経営体制によるものである。 【YGエンターテインメント】BLACKPINK不在の重い代償 一方でYGは、過去数年間の「BLACKPINK一本足打法」とも言える構造のツケを払う形となった。 活動停滞の影響: YGは2023年の12月にBLACKPINKは個人としての契約を終了し、グループとしての活動も行われなかった影響がもろに出た結果、2024年は営業赤字を計上する事態となった。 構造的課題の露呈: 数年前から上がっていた「BLACKPINK以降」という課題が浮き彫りになった一年でした。BABYMONSTERへの大規模な先行投資が利益を圧迫しており、次世代への移行が完了するまで「空白期間」に耐えなければならない状況である。 【今後の展望】共通するリスク 現時点ではJYPが優勢に見えるが安泰とは言い切れず、JYPもいずれ似たような問題に直面する可能性が高い。 実際今年は、BLACKPINKの再始動が大きな盛り上がりを見せているため、2025年のYGの経営状況はかなり改善されている可能性が高い。 また、Stray KidsやTWICEといった巨大IPの再契約の内容によっては、アーティストへの収益分配率が上がり、現在のような高い利益率を維持できなくなるリスクもある。大物の次をどう育てるかは、K-POP事務所すべての宿命的な課題と言える。 CUBE & STARSHIP 2024年決算分析:スターへの「超依存」がもたらす栄光と歪み K-POP業界において、HYBEやSMといった巨大資本に対抗し、驚異的な収益性を叩き出しているのがCUBEとスターシップの2社である。しかしその内情を紐解くと、特定のトップアーティストに命運を託した、危うくも力強い構造が見えてくる。 1. CUBEエンターテインメント:ソヨンとの綱渡りの再契約交渉 CUBEとスターシップはここ数年、高い売上・利益を上げ続けているが、共にi-dle、IVEという人気グループに大きく依存している構造から脱却できていないのが現状である。 特にCUBEにとって、2024年は文字通り会社の存亡をかけた年だった。CUBEは2024年にi-dleの中心人物であるソヨンとなんとか再契約に漕ぎつけたものの、これが失敗に終わればYGより遥かに悲惨な状態になっていただろうことは想像に難くない。セルフプロデュースの核である彼女を失うことは、楽曲制作からグループのアイデンティティまで全てを失うことを意味していたからだ。 2. スターシップ・エンターテインメント:IVEが築いた「62億円の城」 スターシップもまた、IVEの爆発的な成功によって業界のパワーバランスを塗り替えた。これだけの会社になったのも、IVEの中でも特にウォニョンとユジンの力が大きく、デビュー前のPRODUCE 48から彼女たちを知る者として、現在の躍進は非常に感慨深いものがある。 その成功を象徴する話題として、スターシップは2025年に62億円でビルを購入したと報じられ、これを新社屋として使用することが予想されている。 彼女たちが築き上げたこの実績を思えば、新しいスターシップの社屋は“アンニョンズビル”とでも呼ぶべきなのかもしれない。 3. 共通する「高収益・高リスク」の構造 2社とも少ないアーティスト数で多額の売上をあげていることもあってか、営業利益率も非常に高いのが特徴である。 多くのグループを抱える大手事務所に比べ、ターゲットを絞った集中的な投資ができるため、一発のヒットがダイレクトに利益に直結する。 しかし、これは裏を返せば「次の一手」が失敗した際や、主力グループの契約問題が浮上した際に、一気に経営が傾くリスクと隣り合わせであることを示している。 KQエンターテインメント:既成概念を壊すグローバル戦略の結実 現在、K-POP業界で熱い注目を浴びているKQエンターテインメント。2024年の売上高は1,000億ウォン(約110億円)を突破し、前年比で約150%もの急成長を遂げた。設立から10年足らずでこの売上規模に達したことは、驚異的というほかない。 1. ATEEZの深化とxikersの台頭 KQの成長は、徹底した「段階的成長」の上に成り立っている。 依然としてATEEZの売上に依存している状況は続いており、彼らは2024年にコーチェラ出演や全米スタジアム公演を成功させ、その価値を極限まで高めた。 それを追うように、2023年にデビューしたxikersがパワーを増してきた年が2024年であり、それが2025年の大きな飛躍に繋がっている。 単なる「ATEEZの弟分」を超え、独自のファンダムを構築し始めたことが、会社全体の安定感を強固にしている。 2. 独自の「KQスタイル」とマーケティングの勝利 同社の成功は、大手事務所とは一線を画す戦略にある。 練習生時代から一人ひとりのクリエイティビティを尊重し、スキルの完成度だけでなく表現者としての深みを追求する育成方法の力が、世界中のファンを熱狂させるATEEZやxikersの強烈なパフォーマンスを生み出しいる。 KQは、韓国国内でのプロモーション以上に、海外でのライブ動員やSNSの熱量などを優先することで定評のある高いマーケティング能力を持っている。まさに韓国国内の芸能的な環境に縛られていない会社であり、そのグローバルファーストな視点が、最短距離での世界進出を可能にした。 3. 未知なる可能性への期待 2026年にはIPO(新規株式公開)に挑戦することが報じられる中、KQの歩みは止まる気配がない。特定の成功法則に固執せず、常にファンの期待を超えて新しい仕掛けを続けるこの会社が、今後もどのような発展をみせていくのか想像出来ない。それこそがファンを惹きつけてやまない最大の魅力と言えるだろう。 8位より下位の中で気になる企業について挙げていく。 WAKEONEの2024年の業績は、親会社CJ ENMの全面的なバックアップと、サバイバル番組発のグループによる「高効率な収益構造」が最大の特徴である。 1. ZEROBASEONE(ZB1)の爆発的な貢献 売上の中心は、デビュー以来ミリオンセラーを連発しているZEROBASEONEである。彼らは活動期間が限定されている分、短期間に活動が凝縮されており、アルバム売上・公演・広告のすべてにおいて極めて高い回転率で利益を叩き出している。 2. Kep1erの活動延長による計算できる収益 2024年には、当初解散予定だったKep1erの活動延長(7人体制)が決定した。これにより、新規の育成コストを抑えつつ、すでに確立されたファンベースからの安定した収益を維持できたことが利益を押し上げた。 3. CJ ENMのインフラ活用 WAKEONEはCJ ENM傘下であるため、KCONやMAMAといった大型イベントへの出演、Mnetを通じたプロモーションなど、「宣伝・流通コスト」をグループ内で最適化できる。これが他の中堅事務所に比べて高い利益率を維持できる大きな理由だと考えられる。 一言で言えば:「ZB1という最強の稼ぎ頭」と「Kep1erの安定継続」、そこに「CJの強力なインフラ」が加わったことで、少数精鋭ながら効率よく巨額を稼ぐモデルが完成した一年と言えるだろう。 EDAMエンターテインメントの高収益の理由は「完成された超強力アーティストへの集中投資」に集約される。 まず、IUという唯一無二の存在が、巨額の利益を生むワールドツアー、広告、音源を最小限のスタッフで運営することで、驚異的な利益率を叩き出した。 そこに、オールラウンダーとして飛躍したWOODZが加わったことが決定打となる。彼が移籍後に独自のファンダムを拡大し、新たな収益の柱へと成長したことで、事務所は「特定個人への依存」を脱却しつつ、少数精鋭のまま利益を最大化することに成功した。 育成コストが嵩む練習生を置かず、IUとWOODZという「自走できる実力派」にリソースを絞ったことが、他社を圧倒する利益の高さに直結している。 THE BLACK LABEL 2024-2025:赤字の「投資フェーズ」から、4大企画会社を脅かす存在へ 2024年のTHE BLACK LABELの決算数値を見て、「思いのほか低い」という印象を持った人も多いのではないか。実際に営業赤字を計上している点についても、今の勢いからすると意外に映るが、これこそが営業赤字を見ると、まだ投資段階であったことを如実に示している。 1. 2024年後半に始まった「反撃」 2024年前半までは体制整備や新人の育成コストが先行していたが、後半に入りその投資が爆発的な収益へと結実し始めた。 「APT.」の世界的シンドローム: ロゼ(Rosé)とブルーノ・マーズのコラボ曲「APT.」が2024年の後半にリリースされ、世界中のチャートを席巻。この一曲は事務所のブランド価値も一気に押し上げた。 ソロ活動の深化: それに続いて「Toxic Till the End」などの楽曲も注目を集め、ロゼのソロアーティストとしての圧倒的なパワーを証明した。 2. 2025年:爆発的な成長のフェーズへ 2024年の投資は、2025年に「主力IPの多角化」という形で完成している。 次世代スターの躍進: ロゼの継続的なヒットに加え、2024年デビューのMEOVVが大きく成長。さらに、2025年6月にデビューしたALLDAY PROJECTが決定打となった。 ALLDAY PROJECTの衝撃: K-POP界では極めて珍しい男女混合グループであり、財閥令嬢や元ILLITメンバー、世界的なダンサーといった異色の顔ぶれで構成されたこのグループは、デビュー曲「FAMOUS」で瞬く間にチャートを席巻。新しいK-POPの形を提示し、収益の多様化に大きく貢献している。 収益の急増: こうした主力アーティストたちのフル稼働により、今年はかなり売上を伸ばしていることが予想される状況にある。 3. 「4大企画会社」に迫るポテンシャル THE BLACK LABELの最大の強みは、そのクリエイティブが核にある。Teddyという絶対的な存在がいることを考えると、CUBEやスターシップ以上に4大企画会社(HYBE, SM, JYP, YG)に迫るようなポテンシャルを秘めているように感じるのは、決して誇張とはいえないだろう。 BLACKPINKを育て上げたTeddyのプロデュース力、ロゼという世界的スターの存在、そしてMEOVVやALLDAY PROJECTといった既存の枠に囚われない新人の輩出。 独立レーベルでありながら大手事務所に匹敵するコンテンツ制作力を武器に、2025年のTHE BLACK LABELはK-POPの勢力図を塗り替える台風の目となるだろう。 長く伝説的なクリエイターとして君臨してきたチョン・ビョンギが創業したMODHAUS(モードハウス)は、K今の-POP業界において最も野心的な企画会社である。 2024年の売上高は203億ウォン(約21億円)を記録。2023年の59億ウォンから驚異的な成長を遂げた。その原動力となったのは、看板アーティストであるtripleSだ。24人完全体によるタイトル曲「Girls Never Die」がスマッシュヒットを記録し、アルバムやデジタルフォトカード(Objekt)の売上が急増。独自のファン参加型システム「Cosmo」が、実益を伴う経済圏として機能し始めたことを証明した。 とはいえ、営業損益が-44.3億ウォン(約-4.6億円)という現実は重い。24人グループというK-POPの常識から外れた人数を維持・管理し、常にユニットを動かし続けるこのコンセプトで、安定した高収益を稼ぎ出すことの難しさを浮き彫りにしている。制作費、人件費、そしてプラットフォームの維持費が、急増した売上を飲み込んでいるのが実情だ。 しかし、MODHAUSが急激に成長していることも事実である。個人的にチョン・ビョンギは、彼と同世代であるミン・ヒジンと並んで、K-POPの制作者の中で最も才能のある一人だと思っている。彼の審美眼や先見性は、K-POPの次なるパラダイムを一人で提示しているかのようにすら見える。 莫大なコストという課題を抱えながらも、既存の芸能企画会社の枠組みを破壊し続けるMODHAUSの今後には、大いに期待が持てる。 2024年に撒いた24の種が、2025年に真の収益として開花するか。チョン・ビョンギという稀代のビジョナリストが描くアイドルの未来像は、既存のK-POPの文法を根底から書き換え、業界に巨大な衝撃を与えることになるのかもしれない。 K-POP業界の現状:広がる格差と「第2のBTS」が生まれない構造 ここ数年の売上データから読み取れるのは、一部の勝者とそれ以外の企業の間に横たわる、残酷なまでの断絶だ。 1. 沈みゆくかつての名門と、埋まらない格差 5位以下の企業に目を向けると、かなりの赤字を抱え、今後の成長を見越すことすら難しい企業が目立つ。かつては大手といってもいい存在だったFNCエンターテインメントも、最近は赤字から脱却できない状況が続いている。成功している一部の企業とそれ以外の格差は激しく、中堅以下の事務所にとっては生き残ること自体が至難の業となっているのが実情だ。 2. 「中小の奇跡」が起きない時代へ 振り返れば、現在の巨人・HYBEも、BIGHIT時代にBTSが成功するまでは、おそらくこのランキング内に食い込むことすらできないレベルの会社だった。しかし、今や業界の構造は一変した。制作費や宣伝費、グローバル戦略に必要な資本が桁違いに膨れ上がった結果、BIGHITのような成功を中小企画会社が収めることは、もはや想像もできないような状態になってしまった。 3. 加速する二極化の是非 勝者と敗者がはっきり分かれるこの変化が、音楽業界にとって良いのか悪いのかは一概には言えない。資本が集中することでクオリティが担保される側面もあるが、多様な個性が資本の壁に阻まれるリスクも孕んでいる。 ただ一つ確かなのは、あらゆる面で生き残るのがハードなK-POP業界という状況は、今後も変わらないということだ。巨大資本が支配する「1強」の時代か、あるいは独自の戦略で風穴を開ける新興勢力の台頭か。K-POPの戦場は、より過酷で、より予測不能なフェーズへと突入している。 K-POP業界 2024:成長神話の終焉とライブ依存の危うい均衡 K-POP業界を10年間支えてきた右肩上がりの成長神話がついに崩壊した。2024年、K-POPのレコード(アルバム)販売量は前年比で19%縮小し、過去10年で初めて下落に転じた。 1. コロナ・バブルの崩壊 この急落の背景には、コロナ以降、爆発的な売上を記録していた複数買いや代理満足としてのアルバム消費が限界に達したことがある。ファンの資金と関心は、物理的なモノから再び「体験」へと移行した。 2. 「コンサート収益」への過度な依存 アルバム売上の減少を補ったのが、コンサートでの収益だ。K-POP事務所は減益を食い止めるため、この流れを2025年にさらに加速させている。その結果、アーティストたちは次々に大規模なワールドツアーに駆り出されることとなった。しかし、休む間もない過密スケジュールによって、アーティストが心身ともに消耗していく深刻な問題が表面化している。 3. 「飽和」する市場と高騰するチケット さらに懸念されるのが、市場のキャパシティである。大規模なツアーが乱立した結果、コンサートの販売もいずれ飽和することが予見されている。 チケット価格の高騰: 収益確保を優先した結果、チケット代が跳ね上がり、若年層を中心としたファンの離脱を招いている。 供給過多: どのグループも一斉にツアーを行うため、ファンの財布が追いつかず、かつてのような「全公演即完売」が難しくなりつつある。 売上の減少をライブの数と単価で補う、という現在の戦略は、アーティストの健康とファンの忠誠心を削ることで成り立つ、極めて危ういバランスの上にある。K-POP業界は今、数字上の成長を追う膨張期を終え、いかに持続可能なモデルを再構築できるかという、本当の意味での正念場に立たされている。
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