「イズミヤ撤退で空きテナントだらけに」「フロアは不気味に静まり返る」…駅前一等地でも閑散「栃木の廃墟モール」の“惨状”
ガラガラで人がいない。空き区画だらけ。BGMだけが虚しく響いている――。日本各地に、そんな「廃墟モール」が存在する。 かつて繁栄した商業施設は、なぜ廃墟になってしまったのか? 理由を探ると、7つの要因が見えてきた――この連載では、大手ショッピングモール会社での勤務歴を持ち、プライベートでも500以上のモールを巡ったライターの坪川うたさんが現地を実際に訪れてリポート。廃墟モールが生まれる理由を紐解いていく。 【写真をみて一目瞭然】閑散とした店内、女子トイレは古い和式のところも…小山の「廃墟モール」の悲しい現状
東京駅から東北新幹線で約40分、在来線で約1時間30分の栃木県・小山駅前に地下1階、地上7階建ての高層モールがある。「ロブレ」である。 「ロブレ」は、1994年6月にオープンした。オープン当初は核テナントとしてスーパーのイズミヤが出店しており、地下1階から地上6階までを占めていた。食品売り場だけでなく、3階はスポーツ用品売り場、5階は家電売り場、6階は書籍売り場と、大型の直営売り場を設けていた。
当時イズミヤとして最大級の売り場面積を誇り、遠方からの集客も狙っていたという。しかし今、その姿はない。 ■空き区画が多く、上層階に行くほど静まり返る 小山駅の改札を出て、「VAL」という駅ビルから連絡通路を渡ると、「ロブレ」の3階にたどり着く。すると、巨大な空き区画が目に飛び込んでくる。エステティックTBCやエースコンタクトが営業していて人通りはあるが、他にもいくつか空き区画がある。 4階ではアニメイトやナムコ、ダイソーが営業しており、買い物客は見られるものの、やはり大きな空き区画が目に入る。5階は子どもの遊び場であるキッズランドおやまがフロアの半分ほどを占めているが、それ以外は空き区画が目立つ。
6階は東進衛星予備校や小山市立生涯学習センターが入っており、一部の区画は学習スペースとして活用されている。ショッピングモールらしい吹き抜けはしんとしており、一定の間隔で置かれたイスと机で学生が勉強に励み、お年寄りが新聞を広げている。 7階にはかつてレストラン街があり、今でもレストランの風貌を残した区画が残っているが、営業していない。その他の区画は、1994年の「ロブレ」オープン当初から営業を続ける「シネマロブレ」やクリニック、事務所などが入居しているものの、人の姿はまばらだ。BGMとエスカレーターの稼働音、換気扇か何かの機械音だけが大きく響いている。