ロドスとレユニオンの両陣営を高速で反復横跳びする一般9級フィクサー()の奮闘劇   作:名も無き悪魔の執筆家

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待たせたな!(ど畜生)

はい、本当に申し訳ございません。

自分でもこんなに遅くなるとは思ってませんでした。許してくださいなんでもしますから!!

そういえばLibrary Of Ruinaのコンシューマー版出ましたよね。自分はおじさんの四肢切断ボイスと謝肉祭構文とセルマァが聞けたので満足です。

追記
皆様、アンケートありがとうございます!結果として、溜め込んで放出するということになりました
1話だけ公開して欲しい人たちが何人か居たので、予告編のような形で少しだけ内容を見せようと思います!
下記にリンクを貼りますので、気が向いたらご一読ください!

https://syosetu.org/novel/360759/


望まぬ再会・望まぬ展開

 

 

 

 

みんなは会いたくない人と会ったらどんな気持ちになる?

 

ムカついたり、気分が悪くなったり、イラついたり、恐怖したり........色々な思いがあるだろう。

 

人によって会いたくない理由は違う。過去に何かされたとか、考えが合わないとか、純粋に嫌いだとか。きっと人の数だけ理由が有るんだろう。俺にだって会いたくない奴はいる、それは誰だって同じだ。だけど今回はそう単純な理由じゃない。

 

会いたいけど会いたくない。そんな矛盾だらけで、複雑な........そんな理由。

 

俺は別に全てを受け入れる博愛主義者じゃない。そんなもの、この世界じゃ何の役にも立たない

 

実際、この世界は理不尽で最低で、最悪だ。仲の良かった隣人が居ても、次の朝には死体で転がってるなんてことが当たり前にある。誰も彼も、他人に同意なく命を取られるのが普通で、騙したり、奪ったり、殺したり、そうでもしないと生きていけない奴らがいるような.....そんな世界。俺だってその一人だ。自分が生きていく以上、誰かに苦痛を与えないといけない。そうやって苦痛と不幸と復讐の循環でできているのがこの世界だ。

 

もしこの世界に神様が居るなら、そいつはきっと性格がねじれにねじれているだろうな。

 

 

 

 

 

___ほんと、この世界は最悪だ

 

 

___俺が何をしようと必ず俺に苦痛を味合わせる

 

 

___掬い上げたものは隙間から溢れ落ちていく

 

 

___今だってそうだ、世界は俺に苦痛を与えてくる

 

 

___俺から大切なものを奪っていく

 

 

___きっと、俺は山のように高くなった他人の恨みと苦痛の中に閉じ込められるかもしれないな

 

 

___なぁ、教えてくれよ█████

 

 

___俺には、一体何が残ってるんだ?

 

 

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チェルノボーグ市内

 

レユニオンによる暴動によって大都市であったチェルノボーグの姿は見る影も無くなってしまい、通りは死体で溢れ、建物は瓦礫の山へと変わる。パン屑一つを得るために市民の間での殺し合いは当たり前となり、それは家族であろうと関係なくなってしまった。ウルサス中の子供達を一つの場所に閉じ込めて悪趣味な遊びを始めようとする連中が裏で動いているなんて話もある。まさに生きることすら難しい魔境だろう。

 

天災の足音は刻一刻と迫って来ているが、都市としての機能がほとんど停止したチェルノボーグは国から見捨てられ、破滅の道を回避する術は失われた。この場所に残るのは、大量の原石と己の傲慢に身を焼かれた愚者共の死体だけ。そこに輝かしい過去の栄光などと言うくだらない残骸は残ることはない。もはやこの場所は人の住めぬ地獄へと変化することだろう。

 

しかし、そんなチェルノボーグを駆ける集団があった。一糸乱れぬ統率の取れた動きには、自分たちの目標を達成するための覚悟が見て取れた。鉱石病の治療を目指す製薬会社ロドス・アイランドは記憶喪失になってしまったドクターを救出し、脱出するため市内を走り続けていた。当初は度重なるイレギュラーの発生により部隊内で不安が広がっていたが、ドクターの変わらぬ指揮能力の高さによりそれも払拭され、今では襲いかかるレユニオンを振り払い、ミッドタウンを抜け南出口を目指して走っていた。そしてある広場へとたどり着いた時、ふとAceが口を開く。

 

 

「ここは.....かつて大きな広場だった。今はもう廃墟しか残ってないがな。感染者を虐げてきた都市が、その報いを受けたというわけだ」

 

 

そう言うAceからは普段とは違う並々ならぬ様子が見て取れた。その様子を不思議に思ったドーベルマンがAceに尋ねるが昔の話だと言われるだけであった。他の人もそれについて特に言及するつもりはないのか、それ以降話すことはなかった。

 

 

「空が.....暗くなって来ました」

「空気も焼け焦げた来たわ、早く移動しましょう」

 

 

空を見上げながら呟くアーミヤに、合いの手を打つようにドクターは言う。フードの奥から聞こえる凛とした女性の声は、声量は大きくないものの空間全体に響き渡る。深く被ったフードの向こう側には空のような蒼白の髪と黄金のように輝く金色の瞳、機械のように白い肌と豊満なスタイルは女性としての完成形と言っても過言ではないだろう。

 

進みながらアーミヤは昔のことを思い出す。過去、ドクターに様々なことを教えてもらっていたがその時と比べてだいぶ変わってしまったと感じた。記憶喪失だからというのもあるが容姿も変わっているように思う。石棺自体一種のコールドスリープ装置のようなのでその影響だろうか?そう思考を張り巡らせるが、誰かの悲鳴が聞こえたことにより思考の海から引き摺り出される。ここは既に戦場であるということを再認識する。無駄な思考は己の足を引っ張るのだと教えられたことがあるがその通りだと思う。

 

 

「これは市民の声か?」

「レユニオンに市民が襲われています!早く助けないと........!!」

「やめておきなさい。おそらくもうダメよ。距離的にも状況は読めないし、こんなことに気を取られないで先を急ぎましょう」

「ですがドクター!」

「落ち着けアーミヤ、ドクターの言う通りだ。他人の心配をしている余裕はない」

「...........」

「命は大切なものだ、アーミヤ。それは誰の命であっても同じだ」

「それなら.....!」

「おい、悪い知らせだ」

 

 

表情を曇らせたアーミヤと一触即発とも呼べる空気の間に二アールの声が割り込む。彼女の視線の先に目を向ければ、広場の出口か大量のレユニオンの兵士が現れる。彼らはこちらに気付いているのか陣形を組みながら近づいてくる。その姿をハッキリと認識できるまでの距離になれば向こう側の誰かがポツリと呟いた。

 

 

「______奴らを殺せ」

 

 

その言葉を皮切りに、レユニオンの兵士たちは携えた武器を構えてこちらへ走ってくる。

 

 

「広場の出口付近にレユニオンの大部隊を発見!総員戦闘準備!!」

 

 

向かってくる感染者の波を突破するためにこちらも戦闘態勢をとる。あちらの方が数が多いが、一人一人の実力はオペレータには及ばない。それにこちらにはドクターもいる。残り時間は少ないがドクターの指揮があれば負けることはないだろう。アーミヤは正面の敵を見据えながら背後にいるドクターに向けて言う。振り返ることはなかったが、それはきっと彼女なりのドクター(彼女)への信頼の証なのだろう。

 

 

「ドクター、指揮をお願いします」

「分かったわ。........私はこんなところで終わるわけにはいかないのよ

 

 

ポケットから携帯型のデバイス、『PRTS』を取り出し、画面を見ながら最適な位置に駒を動かす。

 

 

盤面を見据える彼女の瞳は金色に輝いていたが、その中に黒い何かが混じっているのに気付くのは誰一人としていなかった。

 

 

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迫り来る感染者たちを押し返して幾許か経ったころ。未だなお、突破の道が開くことはなかった。レユニオンの兵士一人一人の練度はロドスのオペレーターに遥かに劣るが問題は数だ。量は質を凌駕するというがそれはその通りで、少数精鋭にも限りがある。

 

 

「死ね!チェルノボーグのクズどもが!!」

「貴様らが.......貴様らが俺たち感染者をこんなふうにしたんだ!」

「いいからどけ!」

「がはっ!?」

 

 

ドーベルマンの鞭で幾人かのレユニオンが吹き飛ぶ。だが目の前で同胞が吹き飛ばされたというのに、それを意に介さず吹き飛ばした人数の倍ほどの感染者が迫ってくる。我を忘れたかのような......まるで洗脳されていると思ってしまうほどの執着と狂気は思わず背筋に冷たいものが通る。部隊内にも緊張や不安、恐怖の感情が浮かび上がっているのが見て取れる。

 

 

「クソっ、こいつら次々と突っ込んできて.........恐れ知らずか!?」

「この狂乱状態は一体なんなんだ.......?」

「それになぜこんな時に、これだけ多くのレユニオン部隊がここにいる!?」

「彼らが今この場所を守る必要はないというのに..........不合理的ね」

 

 

途方もないほどの数と、休む暇なく襲いかかってくるレユニオンの感染者たち。数だけでなく、恐れを知らない突撃が着実にこちらの体力をすり減らしていく。

 

 

「お....お前たちも...............お前たちも俺らと同じ感染者だろ!なんで俺たちを分かってくれない、なんで俺たちの邪魔をするんだ!!」

「あなたみたいな人たちにはわからないでしょうね.....私たちが一体どんな扱いを受けたのか...............家族も大切な人も持っていたもの全てを奪われた気持ちが!」

「これは聖戦だ........。この世界は間違ってる、正しいのは俺たちだ!」

「殺す....殺してやる.......邪魔するものは全員.............殺してやる!!!!!!」

僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない僕は悪くない

 

 

戦場にて飛び交う怨嗟に怨恨、嘆き、怒り.........。人の醜い感情の坩堝は蠱毒のように混じり合う。そしてそれは嵐のようにも、溢れんばかり感情の洪水かのようにも思えるそれらは、荒れ狂った波の如くこちらを呑み込まんと迫り来る。 数的劣勢を強いられているロドスは誰が見ても不利であり、苦戦すると思われていた..............。だが、まるで未来を見ているのかと思いたくなるほどのドクターの指揮は、勝利の女神の天秤さえを覆すほどだった。

 

 

「オペレーター各位、保ちこたえろ!敵を殲滅し、撤退ルートを切り拓くぞ!!」

 

 

この状況を好機だと思ったのか、部隊の最前線に立つニアールが向かってくるレユニオンに臆さぬよう、そして誰一人減らすことのないように、号令を掛ける。ドクターと違いニアールは騎士であるが故に、彼女は部隊を守る盾となり、戦場を俯瞰して戦況を有利に進めなければならない。 その身で持って障害を一人で受け止めようとするその姿はまさに『騎士』と呼ぶに相応しいだろう。

 

だが、いくら一騎当千の実力を持つ彼女といえどそれは個の戦力。どんな天才的な個人も集団には敵わないはずだが、ここはロドス。凡人とは圧倒的な差を持つ個人を大量に抱え込み、率いる組織は有象無象のレユニオンなど取るに足らない烏合の衆にも等しかった。ちぎっては投げ、ちぎっては投げ.............と、迫り来るレユニオンの部隊を着実に退けながら前へ進む。

 

この調子で行けば感染者の集団を突っ切り地獄と化したウルサスから脱出することはできるだろうと確信していた。そうして波を抜け、一番先頭の部隊が活路を見出す時.............

 

 

 

広場の横、光の当たらぬ暗闇の裏路地から何者かが現れた。

 

 

 

黒一色の姿に凹凸の無い黒い仮面、姿形すら掴むことのできないナニカ。腕にレユニオンのエンブレムが描かれた帯を巻いている以上レユニオンであることに間違いない、しかし分かるのはそれぐらい。普通であれば警戒するものだが、ソレの纏う雰囲気は凡人の域を出ないただの一般兵。気にすることの無いモブだと、その場にいる誰も彼もがソレをそう認識(・・)していた。

 

距離はおおよそ50m。真っ黒な手袋に握られた長剣以外の武器は見当たらず、弓もクロスボウもラテラーノ銃もアーツユニットも無い以上向こうは接近する他ない。それならば攻撃を受け止めた後に何人かで囲めばすぐに制圧できるだろう。何人かのオペレーターは迎え撃つ態勢を取る。

 

それと同時にソレは剣を抜き、走り出す。抜け身のまま突撃するその姿は無謀にも等しく、そこらのレユニオンとなんら変わりないとさえ思えた。40、30........と距離が縮まっていくが、それでも尚輪郭をハッキリと認識できないことに底知れぬ不気味さを感じる。そのことにAceやニアールといったオペレータは警戒こそしたが、それだけで終わってしまう。

 

....................それが致命的なミスだと知るのに時間はかからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬、ほんの一瞬のことだ。

 

一陣の風が吹いたかと思えば、ソレは音を置き去りにした。その場にいた全ての視界から消え失せようにも思えたその動きは、誰の目にも追えるものではなく、視界から完全に姿を消した。ソレを探そうと付近を見渡すが次いで訪れるは強烈な衝撃。大地が揺れたのかと錯覚するほどの衝撃にその場にいる誰もがまともに立っていられなくなる。

 

そして行われる音の無い世界での一方的な蹂躙。肉が裂け、血が飛び散り、骨が砕け、原型がわからない程に潰された者たち。ソレは姿を消しては現れてを繰り返し、一人、また一人と無惨な死体へ作り変える。

 

まさに絶望的盤面。傾いていた天秤は逆転し、絶体絶命といった状況。万事休す。為す術無しといったところだろう。

 

そんな状況を打開しようと、ニアールがソレ目掛けて走り出し、勢いそのままでシールドバッシュを仕掛ける。掠っただけで吹き飛ぶ勢いだが、長剣で難なく受け止められ、間髪入れずにメイスを振り下ろすが軌道に合わせるように剣を置かれたことで攻撃を逸らされる。反撃とばかりに剣を突き出されたのを間一髪で防ぐ。............が、足を払われ転倒するところをなんとか持ちこたえようとする。だが、そんな隙を相手が見逃すわけがなく、ガラ空きの腹部に蹴りが飛んでくる。

 

 

「かはッ.....!!」

 

 

肺中の空気を無理矢理吐き出され、脳を揺らす衝撃が全身に走る。その衝撃は体だけでは抑えきれず、横の建物の方へと飛ばされていく。衝撃で崩れた瓦礫と舞う土煙のせいで容態は確認できないが、あの調子だとただでは済まないだろう。テラには身体能力の高い種族が多いが、それでもここまでの力を出せるのはそう多くない。

 

外骨格、生体施術、ナノタトゥー、義体使用.......などの身体強化施術を施すことで人間の範疇を超えた動きができるが、それをするには莫大な金が必要になる。即ち、目の前のソレは、それを可能とするほどの富と力を持っていることになる。そうして、この場にいる全員は再認識するだろう。

 

『自分たちは手を出してはいけない存在と対峙しているのではないかと.......』

 

この状況はまずい。アーミヤはそう直感する。 多くのオペレーターは、ニアールが防御すれば、彼女の仲間は傷つけられず、そして彼女が戦場に立ち続けていてくれれば、誰にもロドスの勝利を奪われないと信じている。そんな彼女がやられたのだ。全体の士気にどう影響が出るかは簡単に想像できるだろう。

 

彼女を倒すことで、士気を削り、戦力も削った。それならば次に狙うのは直接的な戦力ではなく、圧倒的に不利な状況を覆すことのできる..............

 

 

「気を付けてくださいドクター!次はドクターが狙われ.......」

 

 

振り返ってドクターの方を向く。混乱とした状況の中、彼女は戦況を見ながら盤面を動かしているが、その顔に動揺はなかった。あるのは機械のように冷たい表情で、今もなお最適解を導き出している。

 

そんな彼女に向かって剣を振りかぶりながら近づいていくナニカ。先ほどのように所構わず殺すのではなく、ただ彼女を狙った動き。周りに何があろうと容赦無く迫ってくるソレは、深い執念にとらわれているように思えた。アーミヤはアーツを放って妨害しようとするが難なく避けられ、手前を狙って足を止めさせようとするがそれも叶わず空中で切られて霧散する。急いでドクターの下へと走るが、それより先に刃が首を刈り取ろうとする。何をするわけでもなく、必死に手を伸ばす。特に意味のない行為だということは頭では理解しているが、それでも必死に、我を忘れて手を伸ばす。

 

_____決して届くことはないその手を

 

 

その刃が彼女の首筋に触れようとした時.........

 

 

________真っ赤な鮮血が、戦場に飛び散った

 

 

 

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無心に、ただ無心に剣をふる。

 

知らない奴、顔を知ってる奴、くだらない話をしたことある奴、一緒に酒を飲んだことがある奴............

 

そいつらの顔を思い出し、一つ、また一つと屍を作る。

 

少しだけ話したことがある奴、一緒に仕事をした奴、飯を一緒に食べた奴、一緒に仕事をサボった奴.............

 

思い出とも呼べない日々の記憶を思い出しながら、無心に剣を振り続ける。

 

 剣を振って、剣を振って、剣を振って、振って、振って、振って、振って、振って、振って..................

 

そうして振り続けて、振り返る。自分の作ってきた血に塗れた道を、一つ一つ振り返る。殺してきた連中を思い出しながら。

 

..............自分の辿ってきた道をなぞりながら。

 

この世界は他人も、友人も、恋人も、家族も.......みんな等しく死ぬ。

 

だから力がある奴だけが生き残る。どれだけ金があろうと、どれだけ周りから好かれようと、どれだけ地位が高かろうと、結局は力こそがこの世界では一番なんだ。自分の身の丈にあったものじゃなければ、それは己を滅ぼす。だけど力さえあればその全部が手に入る。

 

だから剣を振るう。己のために。それがこの世界では正しいことだから。

 

それで友だちを殺すことになっても、『それはそれで、これはこれだ』。

 

そうだよな、█████?

 

 

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真っ赤な血が戦場を飛ぶ。

 

それと同時にぽとっという音とゴトッッと金属のような何かが落ちた音がする。

 

音の方を見れば、人の腕のようなものと槌が転がっている。飛び散った血の跡を辿れば、Aceがドクターを庇っていた。

 

..........己の片腕を犠牲にして。

 

「Aceさん!!」

 

Aceは口から血を吐き、膝から崩れ落ちそうなのを必死に耐えながら、ただ眼前の敵を見る。その気迫は凄まじいものだったが、足取りはぎこちなく、立っているのもやっとというぐらいで、見ているだけで痛々しい。

 

明らかに殺せるチャンスだというのに、ソレは何もせずにただ茫然と見ているだけだった。その空間はまるで、世界から音が消えてしまったのではないのかと思うほど静かなものだった。

 

その状態が少し続くと、ソレはまたどこかへ姿を消す。その動きは何か意味があってやったのではなく、反射的にやったことのように思えた。

 

例えばそう、何か取り返しのつかないことをしたかのように...............

 

アーミヤと医療オペレーターがAceに応急処置を試みようとした時。

 

 

 

__________空を影が覆う

 

 

 

最初は雲が太陽を隠したのかと思い気にも留めなかったが、次第に周辺の温度が上がっていく。

 

 

 

__________空気が焼け焦げていく

 

 

 

__________影が段々と濃くなっていく

 

 

 

__________どこか遠くで何か音がする

 

 

 

咄嗟に空を見上げて、そうして気付くだろう。

 

 

タイムオーバー(ゲームオーバー)』だと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

________恐怖がかの者たちの声を奪い、大地は静寂に包まれる

 

 

________巨大な原石が降り注ぎ

 

 

________そは堕ちる、死に焦げた影の上に

 

 

 

 

 

 

 




ローラン君ほど都市に向いてなくて、フィクサーに向いてる人っていないと思うんだ。(ストーリーを見返しながら)

オリジナル小説を現在完成してる第一話だけ投稿するか、それとも溜め込んで数ヶ月後に一気に投稿するか

  • 一話だけ投稿する
  • 溜め込んで一気に投稿する
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