【大河べらぼう】恋川春町役・岡山天音インタビュー「繊細で不器用な春町を愛らしく」 - リリース情報 - 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」 - NHK

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」

横浜流星主演!痛快エンターテインメント #大河べらぼう

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【大河べらぼう】恋川春町役・岡山天音インタビュー「繊細で不器用な春町を愛らしく」

大河ドラマ「べらぼう」で、挿絵も文章も書ける戯作者・恋川春町(倉橋格)を演じる岡山天音さん。役作りや脚本の魅力、盟友・喜三二との関係性などを伺いました。

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漫画のようなわくわく感のある台本

僕は第11回からの出演ですが、自分の出演が無い第1回から台本をいただいていました。森下(佳子)さんの作品に以前、出演させていただいたとき、台本が持つパワーに驚いたのですが、今回も心を揺さぶられる壮大なパワーを感じます。カタルシスのすごさ、痛快な展開と終盤への盛り上がり、少年漫画を読んでいるようなわくわく感…。大河ドラマは登場人物も多く、物語も長いのに、それぞれの人物が丁寧に描かれているのも本当に見事だなと思います。読み物としてもおもしろいので、毎回台本をいただくのが楽しみです。  

硬派になりきれないのがチャームポイント

当初は春町がどのようなキャラクターなのか、その全貌が見えずにいました。でも、演出の大原(拓)さんから役作りの参考になるようなお話をたくさんしていただいて、その中の「今でいう、はがき職人っぽい人」というのが、僕の中で一つのキーワードになりました。なので、“ぱっと見は真面目でも、頭の中では常におもしろいことを探し続けている人”をイメージして撮影に臨みました。

初めての撮影は、春町の初登場でもある第11回、鱗形屋(孫兵衛)さんのお店で万次郎に絵を描いてあげるシーンでした。カットがかかったあと、集まって話し合っていた演出家の方たちから「相手が子供であっても、笑わない感じでお願いします」という要望がありました。物語が進む中で笑みをこぼす場面も出てきますが「みんなが、不器用なこの人を笑わせたいと思うような人であってほしい」と、春町の背骨となる言葉をいただきました。

また、武士らしさを出すために、真面目で硬いイメージが常にまとうよう意識していますが、春町の場合、硬派を理想にしているけれど、なりきれていないところがポイントだと思います。劇中で春町は、考えなくてもいいようなことをひたすら考えて悩んでいますよね。でも、これこそが彼の人間っぽさにもつながると思うのです。そうやって少しずつ「べらぼう」の中の春町像を自分なりに解釈しながら、キャラクターを固めていきました。  

春町を実は支えている喜三二の安心感

そんな春町の人間っぽさが生きてくるのが(朋誠堂)喜三二さんとのシーンだと思います。2人の性格はまるで違いますが、一緒に作品を作っているだけあって、おもしろいと思うところが合う仲です。

喜三二役の尾美(としのり)さんはとにかく優しい方で、撮影の合間もお芝居のお話から世間話まで、いつも柔らかく接してくださいます。僕は、春町の個性を表現するために、変化球のお芝居をするときがあるのですが、尾美さんはそれを瞬時に察して、掛け合いを成立させてくださるので、毎回助けられています。劇中では、喜三二はフラフラしていて、春町が地に足がついているように見えますが、本当は、実際の僕のように、春町のほうが支えられていたのかもしれませんね。気の合う親友のような関係性を作らなければならない中で、喜三二役が尾美さんで本当によかったです。

そういえば先日、喜三二さんが春町を見つめているシーンをモニターで確認していたのですが、喜三二さんの表情が優しすぎて、思わずキュンとしました(笑)。  

変化していく春町と蔦重の関係性

春町と蔦重の関係性も興味深いですね。物語の序盤では、春町にとっての正義は鱗形屋で、蔦重は“盗人(ぬすっと)”と敵対する立ち位置で描かれますが、第19回で2人の関係性は大きく変化しました。

そのきっかけとなったのは、自分の作品を、鶴屋(喜右衛門)さんから “古い”と言われ、恩人である鱗形屋さんからも“能書きが多い”と指摘されたことでした。春町は、それがビジネスとしての冷静で正しい判断だからこそ、ものすごくショックを受けてしまいます。そんな中、蔦重から「あなたの作品を読んだときにうなりました」と言われます。春町は、その真意を疑いつつも、自分のことをちゃんと見てくれている人がいたことに、ものすごく救われたと思うのです。そして、例の「100年先の江戸を描いてみませんか」という提案です。それは、クリエイターとしてのインスピレーションを強烈に刺激してくる最高のアイデアでした。蔦重は疎ましい存在で、鱗形屋への恩義も忘れていないけれど、やはり春町はアーティスト。芸術に嘘(うそ)はつけないのです。繊細で実直な春町が、まっすぐな蔦重にひかれていったのは必然だったと僕は思います。  

蔦重に重なる横浜流星の魅力

蔦屋重三郎についてはあまり知らなかったのですが、書店で何冊か関連本を買って読んでみました。やはり、大河ドラマの主人公になるだけあって、たくさんの魅力を持つ人物ですよね。そのおもしろさや才能に僕もすっかり引き込まれてしまいました。

蔦重には多くの人に愛されるカリスマ性があったと思いますが、蔦重役を全うしている(横浜)流星くんからも、主役として人を引き付ける強い力を感じます。流星くんはちょっとしたしぐさやふとした表情も美しく、蔦重役を更に魅力的なキャラクターへと昇華させていると思います。大河ドラマの主役は限られた人しかできない大役であるのと同時に、計り知れない重圧と孤独感を伴うと思うのですが、そんな中でもいつも明るく撮影している流星くんを見るたびに胸を打たれ、尊敬の念を感じています。  

春町の不器用さが愛おしい

撮影はとても楽しいです。特に狂歌師たちのシーンでは、ユーモアあふれる桐谷(健太)さんが毎回いい空気を作ってくださいます。桐谷さんって、画面越しでもわかると思いますが、魅力とパワーが全開、まさに唯一無二の桐谷健太ブランドです。僕はそんな先輩が好きで、もっと共演シーンがあるといいなと思っています。常に気になる存在です(笑)。

これまで撮った中で印象に残っているシーンは、やはり狂歌師や絵師たちの前で見せた本音と謝罪です。春町は、自分と同じフィールドで世に認められている人たちを羨み、暴言をはいてしまいます。(北尾)政演に対する怒りはただの言いがかりみたいなところもありますが、自分だけ取り残されて一人ぼっちになってしまったような寂しさを感じ、どうしようもなかったのだと思います。でも、繊細で真面目な春町のことなので、謝罪したいとずっと悩んでいたはず。人に対して嫉妬心や憧れもあるし、仲間たちとみんなで楽しみたいという気持ちもあるのに、なかなか素直に表すことができない…。結局、不器用なんですよね。その面倒くさい感じも含めてなんだか愛らしく思えてしまいます。  

プレッシャーと達成感の連続

僕は去年クランクインして、そのあとは時々撮影に来る感じなのですが、それでも、大勢の前で膳を蹴っ飛ばしたり、フンドシ一丁になったりと、独特のシーンが多くて緊張の連続です。また、「べらぼう」では絵師役の皆さんは、誰も吹き替えを使わずに絵を描くシーンを撮っているとお聞きしまして、練習はしていたものの、かなりプレッシャーでした。初めて絵を描くシーンを撮るときに、“唐丸(喜多川歌麿の子ども時代を演じた渡邉斗翔)も自分で描いていました”とか、“鉄拳さんの絵はすばらしかったです”というお話を聞いて、なおさら緊張。「これ以上、言わないで~!」と内心思っていました(笑)。そもそも、初めての大河ドラマということもありますし、すばらしい役者さんやスタッフさんがたくさんいらっしゃる中で、慣れない時代劇の衣装や所作…緊張する要素しかないですよね。だから毎回、撮影が終わってNHKから出ると一気に緊張が解けて、ものすごい開放感です。自分がそれだけ気を張っていたんだなと気づきます。

ありがたいことに、恋川春町というすてきな役をいただいているので、今後、緊迫した場面も出てくると思うのですが、春町の新しい側面をお見せできるよう、精いっぱい演じていければと思います。

 

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