昨年の大みそかに放送された「第76回NHK紅白歌合戦」の第2部(午後9時~)の平均世帯視聴率が35・2%だった。前年と比べて2・5ポイントもアップ。また、第1部(午後7時20分~)も30・8%と1・8ポイント増となった。関係者によると、誰もが知っている曲を並べたことが奏功したという。大いに盛り上がったその舞台裏とは――。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)
紅白が盛り返した。2023年の第2部はワースト記録となる31・9%、24年はワースト2の32・7%だったが、3年ぶりに35%台となった。
24年の紅白で「THE ALFEE」、南こうせつ、イルカなどの大御所が出場し〝中高年も楽しめる紅白〟となったが、その継続性が実を結んだ格好だ。
今回も、デビュー40周年のTUBE、ソロデビュー50周年という矢沢永吉、45周年の松田聖子という節目を迎えたアーティストがズラリ。それだけではない。郷ひろみ、久保田利伸、高橋真梨子、布施明、松任谷由実、玉置浩二、前田敦子らレジェンドメンバーが参加したAKB48などが大ヒット曲を歌ったほか、放送100年企画として氷川きよしや堺正章らが懐かしい歌をパフォーマンスした。レコード会社関係者の話。
「昔のヒット曲を並べたことで、中高年を熱くさせていました。それに加えて、Vaundy、米津玄師といった実力派アーティストを持ってきて、若年層の取り込みにも成功したといっていい」
粋な演出もあった。
8回目の出場となった純烈は、群馬県の草津温泉から生中継。24年の紅白では、ファンの家から生中継して反響が大きかったことから再び会場外からの生中継となったが、これには別の意味合いもあった。
「近年、純烈が売れるまでにお世話になった銭湯や温泉の閉館が続いていて、メンバーは非常に大きなショックを受けていたんです。そこで『紅白に何回出させてもらっても、原点である温泉への感謝を忘れない』と。そんな強い思いでパフォーマンスしました」(芸能プロ関係者)
退潮傾向著しいのがK-POP勢だ。24年に6組が出場したが、25年はaespa、ILLIT、&TEAMの3組に減少。若年層を取り込む狙いがあったが「2年連続ゼロだったSTARTO ENTERTAINMENTのタレントが今回2組出場するなど、頼らなくてもよくなっている。K-POP勢を多く出して『どこの国の音楽番組だ』と批判されるぐらいなら、無理に出さなくてもという声は出てくるでしょう」(前出のレコード会社関係者)
76回目の紅白で大きな盛り上がりの一つとなったのが、76歳のレジェンドロックシンガー・矢沢だろう。特別企画として昨年リリースした新曲「真実」がVTRで披露された後、興奮冷めやらぬ会場にサプライズで登場。「止まらないHa~Ha」「トラベリン・バス」を熱唱した。
「関係者にもかん口令が敷かれ、サプライズが漏れないようにピリピリした状態でした。楽屋も他の出演者とは離れた所に設置し、当然、名前の張り出しも控えました。ホールでのパフォーマンス時に観客が掲げた矢沢さんのタオルも、歌唱前ギリギリの時間帯に配るようにしたと聞いています」(よく知る関係者)
矢沢といえば、ライブ開始直前にさっそうと会場入りし、終わればそのまま帰宅の途に就くスタイルで知られるが、紅白を楽しむ観客や視聴者のために、あえて自身のルーティンを崩したという。
「紅白では出番の30分前には会場入りしていてビックリしました。個人のステージとは違い、万が一交通トラブルなどが起きて遅刻しては大変ですから」(同)
今年はどんな紅白となるのだろうか。














