経団連の筒井義信会長は26日、令和8年度予算案の閣議決定を受け、「(高市早苗首相の)『責任ある積極財政』の考えの下、『強い経済』を実現するための施策が多数盛り込まれている」とのコメントを発表した。筒井氏は「危機管理投資」と「成長投資」を進めることを通じて、社会課題を解決し、潜在成長力を引き上げるとした方向性を高く評価した。
今年5月に経団連会長に就任した筒井氏は取り組むべき重要課題の一つに「科学技術立国の実現」を挙げる。8年度予算案では、科学技術・イノベーション(技術革新)を推進するための予算が拡充されており、「科学技術立国の実現に向けて前進する」と期待を寄せた。
社会保障については「次期診療報酬改定などで物価や賃金の上昇への対応を図りつつも、制度改革の一部実行により現役世代の保険料率の上昇は抑制された」とした。
一方、長期金利が上昇するなど悪化懸念が根強い財政に関しては、「投資が牽引(けんいん)する成長型経済への転換を図る中で、持続可能性の確保と市場の信認が最も重要だ」と指摘。この上で、政府に対し、強い経済の実現と財政健全化の両立に向けた取り組みと内外への発信を求めた。
経済界としては、企業は人への投資や設備投資の拡大などが問われているとし、「強い経済の実現に向けて、経営者のマインドセットの変革を促していく」と誓った。(佐藤克史)