居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織   作:エドモンド橋本

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最近気付いたこと、ホムラはツッコミ役として便利。


問題児

 

 

 「あらためまして、ヒカリです!今日からここで、お兄さん、ボスの秘書をやります!!」

 

 「ヒカリ、口が汚れてるぞ」

 

 「んむ、ありがとうアカギさん!」

 

 ヒカリちゃんの口元の汚れをナプキンで拭き取るアカギ。この子本当にあの英雄様か?年相応の、いや少し幼稚な感じだ。

 

 「あの時よりも、子供っぽいですね」

 

 やはりホムラもそう思うのか、しげしげとヒカリちゃんを見つめる。 

 

 「今はもう、あの時と違い、危ない環境に居ない為、張り詰めていない様だ」

 

 いやここ悪の組織のアジトなんよ。危ないのよ。子供がいちゃダメなんよ。

 

 「はあ、あのねヒカリちゃん。お兄さん達は悪い人なんだ。だからここにいるとヒカリちゃんも悪い人達だと思われちゃうよ?」

 

 まあその前に俺らが誘拐犯として捕まるだけなんだよね。

 

 「ん?ママが、悪い人達は、自分で悪い事してるって言わないって言ってましたよ?」

 

 「……」

 

 「いやボス頑張って下さいよ。何で悪の組織のボスが正論に負けるんですか」

 

 「うるさい!お前には罪悪感が無いのか!!」

 

 「だからどこの組織の人間捕まえて言ってるんですか!?」

 

 全くコイツは酷い奴だな。そう思いホムラを睨むと、スッとヒカリちゃんの前に出た。

 

 「はあ、ここは私に任せて下さい」

 

 お!流石はホムラ!何とかしてヒカリちゃんを怖がらせてこの船から下そう。ここは子供のいて良いとこじゃないからな。頼むぞ!

 

 「良いですか?お嬢さん。我々のボスは、今まで数多くの悪行を働いて来たのです!!」

 

 「ど、どんな?」

 

 「それはですね、あれはホウエンで、いや、シンオウ。ん?あ、えーと。……各地で出会う女性に告白しては!いや、フラれているから可哀想なだけか」

 

 コイツ本当にどうしてやろうか。

 

 「全然悪い人じゃない!」

 

 「……」

 

 ふう、と息を吐いて真顔で戻って来たホムラ。何故か達成感のある顔付きに苛立ちが募る。

 

 「何普通に帰って来てんだ!!」

 

 「仕方ないでしょ!!貴方全く、何の悪い事もしてないじゃないですか!!」

 

 「それは結果的にだろ!!」

 

 一緒じゃん。俺が正論に負けたのと一緒じゃんこいつ。何がしたいんだホント。どうしたもんかと唸っていると、ホムラが顔を近づけて来た。

 

 「しかし、ボス。彼女は戦力としてなら申し分ないかと」

 

 いや戦力とかの問題じゃないじゃん。ここに居ていい子じゃないのよ。

 

 「ディアルガとパルキアを所持していますし」

 

 「……え?」

 

 ディアルガとパルキアって、は?ヒカリちゃんが?何で?

 

 「おいホムラ!それって」

 

 「あの時、言いそびれましたが、私達は鎖をちぎって暴れ始めるディアルガとパルキアに対抗しました。何とか、ヒガナ、隊長とサカキ副司令官の手によって落ち着かせることが出来たのですが、その後、何故か2体とも、彼女の周りを飛び始めて、最終的に、はい」

 

 いや、はい、じゃねえよ。何めでたく収まりました〜、みたいに言ってんだよ。え、ディアルガとパルキア持ってんの?ヤバいじゃん。どうすんのよ。国宝トレーナーじゃん。まあウチにも数人いるけど。ん?何かヒカリちゃんがビシッと敬礼してこっち見てる。何?可愛いだけよ、そんな事しても。

 

 「私!アカギさんとこの世界の良いところを一緒に見るって約束したんです!それにおに、親分にちゃんとお礼言えてなかったから!何でもします!!秘書として雇って下さい!!」

 

 何か親分になっちゃったよ。必死に懇願するヒカリちゃん。これで無理に押し返すのも、俺の純粋な罪悪感がな。

 

 「はあ、ヒカリちゃん」

 

 「はい!」

 

 「俺の言うこと聞ける?」

 

 「勿論です!」

 

 「危ない事はやらせないけど、自分からも突っ込もうとしない」

 

 「はい!」

 

 俺はチラッとヒカリちゃんが食べてたハンバーグの皿を見る。

 

 「後、これは、うちに入る為に絶対必要な事でね」

 

 「やります!!何でも!!」

 

 「にんじん食べれない子は、ウチには入れなくてね」

 

 「ッう、う、うう」

 

 チラッとアカギを見たヒカリちゃんは覚悟を決めた様に、フォークを人参に刺す。数秒睨み合うと、パクリと口に入れた。

 

 「う、う、た、食べました!」

 

 「偉いぞヒカリ」

 

 苦しそうな顔を浮かべるヒカリちゃんと、無表情だが、どこか優しげにヒカリちゃんの頭を撫でるアカギ。なんて平和な空間なんだ。

 

 「よし、じゃあ、歓迎しようかな」

 

 「わあっ!ありがとうございます!!」

 

 ヤバいなあ。犯罪組織に子供が。こんなの、どうしよ。まあ、いざとなったら、アルセウスに頼んで記憶消して元場所に返すか。まあそんくらいやってくれるよな?

 

 「てか、ヒカリちゃんさっき秘書をやるって言ってたけど。秘書って何か知ってるの?」

 

 「はい!親分と常に一緒に行動して、それから予定を管理して、後、誰と会ってたとかをシロナさんに」

 

 「ん?シロナさん?」

 

 「あ」

 

 慌てて口を手で塞ぐ可愛らしいヒカリちゃん。可愛いねえ、うん。……おいここにスパイおるぞ。

 

 

 

 

 

カグラ団の服装を統一した方が良いか

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